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紙の領収書(レシート)に含まれるBPAなどの発癌性有害物質は皮膚から吸収される

プラスチックや樹脂の製造に広く使用されているBPAに発癌性があることは、かなり広く知られている。プラスチック製品だけではない、普段何気なく使われている以下の日用品や食品にも発癌性物質は含まれている。

  • 加工肉(ハム、ベーコン、ウィンナー等)

  • 砂糖ゼロや糖質オフの食品・飲料品

  • プラスチック製品(ペットボトル、ビニール袋等)

  • 歯磨き

  • テフロン加工の調理器具(フライパン等)

  • シャンプー

  • 柔軟剤・消臭剤

  • ヘアカラー剤

BPAは特定のホルモンの効果を乱す可能性があるため、肥満、心臓病、前立腺がん、乳がんなどの健康上の問題を引き起こす可能性があると言われているが、あまり知られていない項目では、レジで受け取る領収書(レシート)にBPAが含まれているということだ。

スペインのグラナダ研究所、フランスのデカルト大学、およびブラジルのオスワルド・クルス財団で出された研究結果によると、ランダムに収集された感熱紙の領収書(銀行カードの領収書、食料品の領収書、レストランの領収書、郵便局のチケット、公共交通機関のチケット、駐車券、その他の領収書)の75.9%にBPAが検出された

BPAが検出されたものはすべて、感熱紙に印刷された領収書であり、インクの代わりに熱で用紙をマークできるコーティングが施されている。

さらなる結果として、店員と待機スタッフが尿中のBPAのレベルが高いことがわかっていて、おそらくは常にレシートを処理した結果だと結論づけられた

欧州連合は、BPAの1日あたりの摂取量のガイドラインを大幅に引き下げ、2020年1月から感熱紙の使用を減らすように呼びかけている。

この報告は、雑誌Environmental Researchに掲載されて、英国メディアのほとんどは、BPAが癌を引き起こす可能性があるという報道をしたが、その因果関係を証明する決定的な研究報告はまだないという。

生理ナプキンに含まれる化学物質

同様に、毎月使う生理ナプキンに含まれている化学物質について、疑問に思う人は多い。普通の紙製品なら、「漏れない」構造は成し得ない。「薄くても漏れない」ようにするためには、たくさんの化学物質が使われている。

そのために紙ナプキンから布ナプキンへ、そして月経カップへ代えると、生理痛が軽減するという報告も(正式に体系化されているわけではないのでソースは引用不可能)でている。

「スクーンカップ 」月経カップのブランドに寄せられる投稿によると、確かに、これまでの生理痛が減少したという声が多い。

膣の周りは粘膜に近い薄い皮膚で覆われているので、化学物質は肌から吸収される(タバコを止めるためのニコチンパッチと同様、肌も化学物を吸収する)。

ただ、大手の紙ナプキン製造会社は国の法律で守られていて、その成分を詳しく開示しないでよい、ということになっているので、わたしたち消費者には知らされてないことが多いのではないか。


月経カップ
スクーンカップ  月経カップ
www.sckooncup.jp


BPAが人体に及ぼす影響については未だ数字化されていないものの、レシート(感熱紙)に含まれるBPAの影響を示した実験は、米シンシナティ子供病院で行われた。

その実験は、24人のボランティアに感熱紙を2時間触り続けてもらい、感熱紙を触る前後での尿サンプルを比較する、というもので、結果として、感熱紙を触る前は 83%の人の尿からBPAを検出(※ これは、BPAが日常生活の様々な製品に使われているためと推測される)。一方、感熱紙を触った後は 100%の人の尿からBPAを検出したと報告されている

尿のBPA濃度は、感熱紙を触る前は平均1.8μg/L。それが感熱紙を触った後では平均5.8μg/Lまで上昇。そして、この濃度は実験後12時間を経過しても高く、24時間後には低下していったとのこと。

また、流産のリスクを例に挙げると、BPAの血中濃度が0.6μg/L以下の人に比べ、1.6μg/L以上の人は流産する確立が1.83倍高いことが報告されている。

BPAが人体に及ぼす影響は詳しくはわかっていないが、リスクを取ることを避けたい人のために、紙の領収書を不必要に取り扱ったり、、くしゃくしゃにしたりせず、領収書を受け取る時はメールなど他の方法で受け取ることを勧める。





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