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「唯一無二」 の月経カップがつくれたんじゃないかな。

「スクーンカップ の開発者」と媒体で紹介してもらった時、よくもまあ作ることができたもんだなと思った。数千万円の投資をかける勇気が自分のどこにあったのだろう。

いや勇気ではない。事前の市場調査をしっかりしたその結果に基づいた決定だ。確かな手応えが、日本人を含む300人以上のモニターに一人ひとり質問した時に、あった。これは大丈夫、と光が見えていた。

これまで市場にあった月経カップは使いにくい、痛い、可愛くない。
そんな問題点を全て解決する新しいツールがつくれたら、どんなにいいだろう。

それが原点だった。

ニューヨークで起業してから10年目の時だった。オーガニックコットンのベビー服のブランドから、フェムテック製品へ興味をもったのかという経緯は以下のストーリーを参考していただくとして、月経カップを開発するというプロジェクトは、アタマ(マーケティングリサーチ)と心(天から刺す一撃の光!)の両方にしたっがてできたものだ。

商品開発の基本は、「リスク」「不確実性」「利潤」の関係性を明確にすることだと、コンサルティングの経験を通じて学んでいた。

「リスク」というのは、測定可能な確実性のことをいう。そして「不確実性」とは確実性の確率計算できないもの。企業はリスクを超えて、不確実性にチャレンジし、そして不確実性のフロンティアという存在になってこそ「利潤」という報酬が与えられる。

シカゴ学派の始祖として活躍し、20世紀の社会科学に大きな影響を与えた経済学者フランク・H・ナイト(1885‐1972)の本「リスク、不確実性、利潤」にあるのはそういうことではないか。

初心者にも使いやすい月経カップ

欧米ではもう20年も前から存在する生理用品、月経カップは、すでに周りにあった。「痛い」、「使いにくい」、「可愛くない」そんな声があったのを改善して商品化する、という考えに奮い立たされた。

タンポンなんてめっそうもない、そんな日本人でも使えて、生理がラクに快適になる、そんなコンセプトのもとに生まれたのが、「スクーンカップ 」だ。

既存の月経カップの難点を一つ一つ改善改良し、初心者にも使いやすいデザインを重視した。例えば、以下のいくつかの点があげられる。

段差のないスムーズな形状

他の月経カップは、開き口のフチ回りが一回り厚くなって、横から見ると段差になっている。このフチの段差部分が体内で違和感として感じられるという多くの声を元に、スクーンカップは段差をなくしてなめらかなカーブにした。そのため出し入れがスムーズで違和感のない使い心地。女性の体内の形状に解剖学状にマッチしたベル型で、小さくても最大の許容量を保有。

斜めに開いた空気穴=最大の許容量

通常の月経カップは鋳型でカップを成型した後に、細いキリのようなツールを使って空気穴を開けていく。穴の開き口はカップの外側の表面に対して直角で、指でなぞると指先に感じられるほど。その悩みを解決したのがスクーンカップ の空気穴。鋳型の段階から開けられていて、後から突き刺して開けていないので、カップの表面に対してなめらか。肌を刺激しない。しかも内側の上方へ斜めに向かって開いている空気穴はスクーンカップ だけの特許。カップのフチまで漏れることなく、小さい形状でも大きな容量を可能にした。

一体成型だから違和感なし

月経カップの多くは半カップを2つ縦にくっつけて、カップの形に成型している。そのためカップの側面に継ぎ合わせた縦線が入っているが、この合わせ目は膣内での刺激と感じられる方もあり、また繰り返しの使用によって接着部から亀裂が出てくることもある。スクーンカップ は一体成型。一つの金型から全て作られているので、膣内を刺激する継ぎ目がなく、何年でも長持ちする(通常の手入れで10年)。

ソフトなのにパッと開く

シリコーンの跳ね返り度は月経カップの使い良さの決め手にる。スクーンカップ は3年間かけて日本人を含む300人のモニターの声から生まれた月経カップ。既存の月経カップの不満点を一つ一つ解決した、「初心者にもっとも使いやすい月経カップ」の第1位に選ばれた生理カップ。

体に沿ってしなやかに曲がるステム

ステムとは月経カップのシッポの部分。取り出すために引っ張るものではなく、指をカップの底に伝わせてルためのもの。月経カップはカップの底をつまんで空気抜きをしない限り、体内で動かないようになっているので、ステムを引っ張るのは禁物。切れてしまう原因になる。スクーンカップ のステム体に沿ってしなやかに曲がるようソフトなデザインで、他のカップのような挿入後の違和感がない。

徹底したバイオテストで安全性を

タンポンでショック死の事例があったということで、バイオテストには念に念を入れた。他の月経カップはテストなどほとんどしていなくて、ただデザインだけをマネしているものが多い。ティーンエージャーなどでお金に余裕のない人たちは、安価な値段につられて、危なそうな月経カップを買ってしまうけれど、スクーンカップ は品質の安全性に細心の注意と経費をはらった。


スクーンカップ が日本で初めて厚労省の認可を受けた月経カップとして発売されてから5年たち、日本にも他のいろいろの月経カップが入ってきた。
けれども、開発エンジニアリングと安全性にここまで時間とエネルギーをかけたブランドはスクーンカップ しかないと自負している。

まさしく唯一無二の子供のような存在。多くの人に支持していただいて、どうぞこのまますくすく育っていきますように。


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