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自分と向き合うオトナ女子へ。おすすめ本04

ここカナダ・モントリオールでは夏のバケーションなど、長期でどこかに出かける人が多いので、その間に「部屋やアパートを知り合いなどに住んでもらう」というのが主流。植物やペットの世話をしてもらえるし、家賃の一部を負担してもらえるし、いいことしかない。

私もモントリオールから日本に少し帰っている間、アパートを知り合いに住んでもらうことにした。彼女はトロントに19年間も住んでいる日本人で、もはや喋り方も英語が混じった外国人みたい。とても素敵な方で、フリーランスでデザイナーをしている。

で、無事にモントリオールに帰ってきて、そんな彼女が教えてくれた。

「大人になって、久しぶりに本に感動した!」

掲載してある写真もかわいい。

それがこの本「センス・オブ・ワンダー」。私の寝室の本棚にはたくさんの本があるのだが、その中で彼女は寝る前に読める本を見つけてきたらしい。聞くところによると、彼女は小説や本を普段は読まない。ここに滞在してもらう前に「私は本が好きなんだけど、何か読む?」と聞いたら、きっぱり「ごめん、全く読まない(笑)」と笑った記憶がある。

そんな彼女が本を読んだ。びっくりして「どうしたの?」と聞くと、「この家、なんか植物がいっぱいあって、自然な感じで。いつもと違うじゃない? だから、なんか本でも読むか…って探したら、自然っぽい本が出てきた。そして写真がかわいいし。それで読んだら、面白くて! 今まで自然とか無縁だったんだけど、これをいい機会に、もっと自然に関わりたいなって思ったの」と、興奮しながら話してくれた。

この先には何があるかな?ワクワクがたくさん!

この本の著者は野生生物・海洋生物の研究者「レイチェル・カーソン」さん。この本には甥っ子を自然の中へ連れて行き、そこで気づいたことなど、実体験がそのまま書かれている。

元々自然が大好きな私も、この本に出会って、もっと自然の大切さに気づくことができた。特に、彼女の文章を読んでいると「普段忘れている、小さくてとても大切なことがあるよ」と言われている気分になる。それに、この本のおかげで新しい夢もできた。自分のかわいい姪に、カナダの大自然を見せること。そして、小さい花や草、虫、自然の全部を一緒に身体で感じること。

立ち止まってじっくり観察すると、面白いことがわかる。

彼女みたいに、自分自身の気づきだけじゃなくて、自然の大切さを自分の子供や甥っ子、姪っ子、友人みんなに伝えたいな!と、心から思う。

ひとしきり本の話で盛り上がった後、彼女をお気に入りの大きな公園に連れて行った。すると彼女はいきなり目を閉じて、スーッと深呼吸。「空気が美味しい!鳥の声がする。あー、こんなに癒されるって知らなかった! 本を教えてくれてありがとう」。

空気も美味しい、空も綺麗。

自然の大切さ、この本を通して、まずはしっかり彼女に伝わったらしい(笑)。良かった。今まで自然が好きな人、そうでない人、虫が嫌いな人、動物を飼っている人…、どんな人でも全員に読んでほしい。

彼女のように、きっとあなたにとって大切なことが見つかると思う。

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