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大人の修学旅行。第四話(後編)

思わぬ交通事情により、よもや高槻市駅で足止めに。

午後4時過ぎ。幾ら呑み足りない呑兵衛とてこんな真っ昼間に解散させられちゃかないませんし、2次会から迎える大切な後輩ちゃんの到着が一体いつ頃になるのか皆目見当もつかない状況。大人しく呑み直しましょうやという天のお告げか、とはいえ京都線沿線在住のお仲間も多い訳ですしここは一度馴染みの店に寄せてもらうというのはどうかと。

やって来ました明石八高槻店、なんでもハイボールが39円で楽しめる珠玉の空間らしい。示し合わせたかのように店内へ導かれ、あれよあれよと2時間弱。あっという間に時間は流れました。主宰は高槻市駅前の路上飲酒から、すっかり酔っ払っていましたので無論記憶なんてございやせん。否、記憶は割合にはっきりしているのですけれどコンプラ的に詳細は省かせて下さい。

こちとらあくまで「"大人の"修学旅行」進行中ですから。色んな話を交わしました。途中、愚生が生み出した世紀の汚点ことDJイベント「サラダボウルと煮込みシチュー」の話題まで出していただく始末。タイムマネジメントが全くできないオーガナイザーによる7時間に及ぶ茶番劇だったにも関わらず、「あれ、楽しかったよね」の声が聞けたことは唯一の救いか。

客出しBGMに「さよならbyebye」を選んだのは、シンプルに最初で最後だと確信していたためです。愚父が名手・佐藤博さんの某曲を冠してDJイベントを始めたのは丁度20世紀の終わり頃、今は無き「ハードロックカフェ大阪」を拠点に好きな曲を好きなだけ流す空間を手探りで作り上げました。当時の感動をマイナーアップデートしつつ、愚息が仕掛けた第二の手。

徹底された採算度外視、ただそこに最高な音さえ鳴っていれば良いのです。新手の箱庭療法、コロナ禍が明けた現代では尚更大きな意味を成すのかも。ぼちぼち再始動すべきタイミングが来たのでしょうか。しかし流石に7時間は長過ぎますのでもう半分、あるいは3分の1くらいの規模感でもって次回案の準備に入ろうかと思います。映画レビューばっか書いてる場合ちゃうど。

所用を終えた大切な後輩ちゃんを加え更にパワーアップした呑兵衛集団は、舞台を高槻から十三に変えこうなったらもう気が済むまで呑みまくるべし。ジャズ研の同期に薦められるがまま春先土曜の真っ昼間に押し掛けたところこれ以上ない「看板娘」さんの存在に気付き、秒で虜となり今回待望の再訪が叶いました。なんやかんや覚えてくれているものですね、嬉しかった。

そこから先の出来事は、正直思い出せないような思い出したくないような。色々な人生があって、起こるはずのない苦難が意図せず降りかかってくる。勿論、端から見れば「他人事」の一言で済ませられるのかもしれませんが。在学中、先輩らしいことを何にもできなかった主宰からしてみれば何だって「自分事」のように思えますしこれからもそういうスタンスで歩みたい。

武庫之荘駅で目覚めたと思えば次の瞬間、なぜか夙川駅にいて。呑兵衛由来のピストン輸送を繰り返しながらなんとか家路に着いたのが午後11時前頃。家に帰るまでが「大人の修学旅行」です、分相応にこれからは呑み方の工夫もしていかなくちゃなりません。次回の旅程は一切未定、思いつくがままにこれからものんびり細々やっていこうと思っております。


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