仙波さくら
画家 │ 日記、詩や絵 https://lit.link/sakurasenba
記事一覧
百文字日記 ( 九月二十五日 )
何かを取り戻した日。 欠けたものを埋めるため、ピタッとハマるものをいつも探していて、それは結局何処にも落ちていなくて、だから自分で作るしかないんだと知った。そうやって、形を変えながらいつも作ってきたんだ。
百文字日記 ( 九月二十四日 )
夏は眩しすぎて見上げられなかった青空を久しぶりに見た。美しいことは沢山あるのに落ち込んだままの気持ちを持ち直せない。底辺で転がる闇雲な時間が私に知らせるのは、絵の具を手に取って前へススメということ、ただそれだけだった。
百文字日記 ( 八月三日 )
夢は不思議。単に記憶の整理、とは思えない夢を見ることがある。久しぶりの悪夢だった。これは、はじまりの合図だ。悪いものに怯まずに強く居られるか、夢の中で跳ね返せるかどうかが、どれだけ丸腰で挑むことが出来ているか知る為の指標だから。
百文字日記 ( 七月十七日 )
久しぶりに会う人、久しぶりに訪れる土地。あの時の自分が落っこちたままの場所と再会するとき、この数年、自分がしてきたことの結果を知る。ほんとうに強くなってきたのなら、景色は見違えるほど美しく、苦しい記憶と対峙することはないのだ。