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OKY=お前が、来て、やってみろ。

■2023年日系企業の業績。
・最近のベトナムNEWS(2023年12月13日付)、「『JETRO(日本貿易振興機構)』発表、2023年在ベトナム日系企業54.35%が利益を出し(コロナ禍前2019年65%超え)、2024年50.4%業績改善と予想」。
・同調査は「ベトナムの日系企業2122社を対象に行われ、有効回答は849社(製造407社、非製造442社)であった」。この中で企業の21.2%は事業状況を「均衡」、24.4%は「赤字」とした。
・2023年の営業利益見込みは32%の企業が「業績が向上」、32.3%「均衡」、35.7%は「悪化」と回答。・2024年に関しては、50.4%「業績が改善」、41.3%「変わらない」、8.3%「悪化する」と予想した。

■2024年セクター別の業績。
・セクター別、「エンターテイメント・観光業界の企業91.7%が2024年の利益が向上すると予想し最も高い数値であった」。機械・運輸業界75%、食品業界72%、ヘルスケア・教育業界66.7%、小売業界66.7%と続いている。
・業績悪化の主な理由、「輸出市場における需要の減少」、「国内市場における需要低迷」、「同業他社との競争の激化」等が挙げられている。
・直近にベトナムの日系企業で働かれる方々と話したが「経営状況は中々厳しい」という答えがやはり多い。

■暮し働く事で見える現地の世界。
・余談、本報道に私は久しぶりに『OKY』という言葉を思い出していた。海外で働く日本人の中では有名で昔から言われてきた言葉だ。『OKY』とは「お前が、来て、やってみろ」という意味で、海外で働く日本人が日本本社に対して冗談や本気の時に使う言葉である。
・多くの日本本社はベトナムのニュース等を見聞きしたり、ベトナムへ短期出張を繰返し、日本食だけを食べてベトナムの全体像を掴んだ気で子会社へ指示を出すが、実際現地で暮らし働く日本人は日本本社の指示とベトナムの商習慣、言葉の壁、ナショナルスタッフとのコミュニケーションの狭間で大変な苦労をされている。日本で日本の会社で日本人同士が働いている環境とは訳が違う。日本では「1」言ったら「10」を汲取ろうとする、「あれは?」と問えば「あれはですね」と的確な回答が返ってくるが、ベトナムではそんな日本的な商習慣はない。
・そんな商習慣の違いがスッポリ抜けて、「どうしてできないの」、「YesかNoだけ知りたいのに何時まで待てばいいの」等と日本の感覚で指示を出してくる日本本社に対して、それなら「お前が、来て、やってみろよ」と言う愚痴のひとつも漏らしたくなるのが普通の人としての感覚だろう。また、現地には会社は違えどそういう事を言い合える、母国語で同じような境遇を理解し合える仲間がいて、「そりゃ『OKY』だね、それでもまぁやるしかない、明日も頑張ろう」と仕事帰りに乾杯をする、そういう仲間がいてくれる事、そのめぐり逢わせに感謝出来る事で現地は前進していけるのだ。

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