マガジンのカバー画像

1999になりたい。

10
1999年に憧れる私の、日々の散文・エッセイ的なものです。
運営しているクリエイター

記事一覧

2020.07.18-19 気持ちの整理のために。

2020.07.18-19 気持ちの整理のために。

同い年の俳優が亡くなった。高校生の頃からずっと知っている俳優だ。
死に至った彼の苦悩を私には知る術もないし、想像をして苦しくなることしかできないが、私たちには明日が来る。
平坦なようなぜつぼうなような、明日がくる。
同い年で人生の一瞬を駆け抜けた人。
人はいきなり消えてしまうのだ。

沙穂は死にたいと思わないの?と聞かれたことがある。学生時代だ。
死にたいのに死ねない、と嗚咽しながら電話がかかって

もっとみる

私の前世は中国人。1995年の日本の空気を味わいに。

こんなことを言ったら、頭のおかしいやつだと思われるだろうけれど、私は自分の前世を中国人だと思っている。
幼い頃から中国への漠然とした憧れがあって、父が中国出張のエキゾチックなお土産に3歳の私はその頃言葉もしらなかった”郷愁”を感じていた。

高校生で衝撃的な映画に出会った。
中国の最後の皇帝を描いた映画「ラストエンペラー」と、文化大革命に翻弄される京劇の役者を描いた「さらばわが愛覇王別姫」だ。

もっとみる
センチメントの行方は今も知れず。

センチメントの行方は今も知れず。

昨年末刊行された、漫画家の榎本ナリコの、「センチメントの行方」を読んだ。
20年前に描かれた、援助交際や女子高生の性・少女性について描かれたオムニバス形式の漫画「センチメントの季節」の続編。
出会って10年。この歳になってまた、センチメントの季節の続編が読めるとは思ってなかった。センチメント〜は、高校生だったわたしにはとても衝撃で大切な作品だった。
17歳の、女子高生のわたしに若さの価値と切なさを

もっとみる
ずっと何かになりたいのだ。

ずっと何かになりたいのだ。

ここ数日のエモーショナルな感情が止まらない。何かが書きたい。かといって、なにを書けば良いのか分からない。

11月は毎年こうだ。なんだか最近おかしいな、と思って過去の日記を見てみると大抵この時期になると同じようにエモのスポットに入り込んでいる。誕生日の翌月だからだろうか。

今年、28歳になった。
18歳で人生が終わると思っていたわたしが、28歳になっている。あの頃、日々は苦しくも退屈で、女子高生

もっとみる

ただの日記。

今日は日曜日。金曜日の夜に会社の仲間と朝まで飲んでしまって、朝に家に帰って寝て起きたら胃が尋常じゃないくらい、気持ち悪い。

わたしのお仕事は小さいWEB制作会社の広報で、4月になったばかりなわけだけど、この一週間、社外の人と毎晩会う約束を入れて、その度に気を張って精神使いすぎてたのかなーと。それで案外思っていた以上にわたし疲れていたのかもしれない。

でもでも、会社の同い年ぐらいの人たちと金曜日

もっとみる

今日見た夢のこと。

朝起きたら胃が痛くていたくて、昨日は1日中寝ていた。
今朝起きたらだいぶ体が楽になって、やっぱり睡眠はすばらしいなあ、なんて思いながらまた寝た。
一緒に住んでる友達が、なんだかばたばたごはんを作ったりしているなあ、なんて遠くなる意識で思いながら。

昨日から何度目になるかわからない睡眠のなかで、こんな夢を見た。
舞台を見に行ったわたしは、中学生の友達と大学生の友達を舞台の先に見つけた。へえ、この2

もっとみる

今晩、京都へと。

今朝は、やはり日差しが暑い。ここのところ東京は、夏のようにカラッとした日照りが続いている。まだ5月の半ばだというのに、気分はすっかり初夏だ。
夏好きの私としては、梅雨よ来ずに、どうかこのまま、と思ってしまう。
そんなことを昨日仕事帰りの同居人に話したら、「夏ねえ…。学生時代は夏イコール夏休みだったからよかったけど、今はそういうわけじゃないし、夏は嫌い」と言われてしまった。たしかに、とわたしも思った

もっとみる

切ないね、

昨日、トーキョーの天気は不安定だった。カラっと夏らしい日照りだと思ったら、とたんに真っ黒な雨雲が押し寄せて、シャワーのような豪雨になったり、カミナリも鳴っていた。とも思えば、また晴れ。予測できない天気に、一日中振り回される。そんな感じ。

昨晩新宿で、大学時代の仲間たちと再会。卒業して2年が経つのだけど、全員で顔合わせるなんて、卒業してはじめてだ。
今日明日出張で関西から来る子がいて、たまたま奇跡

もっとみる
中学生を飼い続けたい。

中学生を飼い続けたい。

おもひでぽろぽろの主人公は、27歳らしい。東京で働くOL、今のわたしと同い年。おかしいな、もっと大人に見えてたのにな。
今日は成人式。大人とはなんだろうね。

わたしは13歳くらいから今を過去にして懐かしがるクセのある子どもで、大人になった時に今の時間を懐かしむのかな、といつも思っていた。
例えば運動会の練習。例えば、梅雨の日の授業中に雨の降るグラウンドを見ている瞬間。部活の帰り道、なんでもない

もっとみる

ノルウェイの森の映画を観た。

わたしは淋しい人が好きだったことを、思い出した。

淋しさは共鳴する。
数年前に小説を読んだ時は、今よりもう少し幼かった。言葉にし難い黒々とした気持ちを淋しいと呼んで、誰かにその感情を打ち明けることを求めていた。
心のどこかで、自分は一人だと思いながら、淋しさを共有できる気がする人間をそばに置いて、それを恋だと思い込む時間の中にいた。
ノルウェイの森は、そんな気持ちの中で読むとあまりにも腑に落ちし

もっとみる