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【介護職が腰痛に悩み】介護福祉士が転職目指してWEBデザインを勉強

なぜイラストレーターがブログを始めたのか

こんにちは。
イラストレーターのさちみつです。

この記事では、私がイラストレーターになる前に奮闘していた介護福祉士時代のお話をさせていただきます。

私と同じように、
介護のお仕事が辛いと感じている方や、腰痛に悩む方へ。

ひとりで悩みを抱え込んでいませんか?
こんな道もあるんだな、
こんな考え方もあるんだな、
と、選択肢が広がるきっかけになれば幸いです。


この記事の結論

介護福祉士として介護施設で15年働いた私は、ギックリ腰をきっかけに仕事を辞めました。その後はフリーランスのイラストレーターとして活動しながら、現在はWEBデザイナーを目指しています。


気合いで進んだ20代、精神を削られた30代

20代のころは比較的大きな規模の介護施設で、介護福祉士として働いていました。
日勤、早番、遅番、夜勤などの交代制勤務の中、たくさんスタッフがいたので、他の職種の方ともうまく連携しながら働いていました。決して楽な仕事ではなかったですが、やりがいのあるお仕事でした。夜勤明けはきちんとからだを休ませるなど、体調にも気を使っていて、介護職は腰痛になりやすいと聞いていたので、学生時代に教わったボディメカニクスというやり方を仕事に取り入れて、自分なりに腰痛対策をとっていました。

◾️ ボディメカニクスとは
最小限の力で介護ができる、介護技術の一つです。身体を安定させるため、自分自身の支持基底面積を広くとったり、重心を低くするなど、いくつかコツがあります。介助中や荷物をもちあげるときは、無理な姿勢をとると腰を痛めてしまいます。足を肩幅くらいに広げて腰を落とすようにしゃがむのが基本です!介護の仕事をしている方や日常生活で腰痛が気になる方は、ぜひ意識してみてくださいね。

ボディメカニクスとは

20代のころは、若さとボディメカニクスのおかげで腰痛とは無縁の生活を送っていました。

30代になり、2児の母として子育てを優先させたかったため、夜勤のないパート職員として、家から近い小さな介護施設で働くことになりました。

新しい職場は活気があり、シフトの調整は家族や子どもの行事を優先してOK。私と同じ「ママ」として、仕事と育児の両立を頑張る女性スタッフが多く、とても働きやすい職場でした。子育ての情報交換や、先輩ママさんから育児のアドバイスを受けるなど、休憩時間のささやかな雑談も楽しくて、居心地の良い素敵な職場環境でした。


人手不足が深刻になり・・・

入社後は、風通しの良い職場で楽しく働いていましたが、数年がたちだんだん「人手不足」が目立つようになっていきました。

スタッフの入れ替わりが激しくなり、新しく入ってきたスタッフに指導してもすぐ辞めてしまうという日々が続き、精神的に疲れることが多くなりました。

精神的に疲れているのは私だけではなく、だんだん職員同士の揉め事も増えていき、人間関係のトラブルが原因で辞めてしまうパートさんも増えるという悪循環が始まりました。気がついたらパートは私だけになっていました。

人手が足りなくても利用者さんの数は変わらないので、体力的にもどんどんつらくなっていきました。仕事量も増え、トラブルも増え、肉体的にも精神的にもつらくなり、「仕事に行きたくない・・・。」と感じていました。毎朝憂鬱な気持ちで胃薬を飲みながら涙を堪えて出勤していたのを、今でもよく覚えています。

ただ、その時の私は今まで介護の仕事しかしたことがなかったため、「どこも同じだから、ここで踏ん張るしかない!」と勝手に思い込んでいました。

「辞めたい。」と感じることがあっても、「辞めよう!」と行動することができませんでした。

どんどん人が辞めていき、パートは私1人になり、今まで2人のスタッフで対応していた仕事を1人でしなければならない状況が続くようになりました。だんだん肉体的にも疲労がたまっていき、つらく苦しい日々に悩まされていました。


まさか私が!ギックリ腰になったその日

精神的にも肉体的にも追い詰められているのに、何も行動ができない日々が続き、数年が経っていました。

そんなある日、いつものように出勤して利用者さんの介助していた時に、「ピキッ」と腰から音が聞こえた気がしました。

その時は、「腰が痛いかも・・・。」と、感じましたが、介助中だったのですぐに誰かに伝えることができず、ぐっと我慢しました。我慢してもやはり動くと痛むため、仕事が一段落ついてから水分補給の時に、持っていた痛み止めを飲むことにしました。

常に人手不足の職場なので、現場の空気も重くピリピリしています。「腰が痛いから誰か変わって欲しい。」なんて、言う勇気はありませんでした。

しかし、腰の痛みはどんどんひどくなり、一緒に働いていた看護師さんに相談しましたが、人手不足の中、私の代わりはどこにもいません。看護師さんにシップをもらってなんとかその日の仕事を終えました。


痛みで動けなくなった夜

家に帰ると緊張がとけたのか痛みがひどくなり、ベッドから動けなくなりました。

今まで腰痛と無縁の生活だったせいもあり、どうしたら良いかわからず混乱てしまいました。正常に判断できなくなっていたのか、痛みで動けないはずなのに「どうしてもお風呂に入りたい!」と言う私に、夫は頭を洗ってくれたり、娘は着替えを手伝ってくれたり、家族みんなで助けてくれました。

私は、家族に迷惑をかけてしまったことと、娘が母親を助けようとする優しい気持ちに涙が止まらなくなりました。

後から調べてわかったのですが、ぎっくり腰をした当日は、お風呂に入ってはいけなかったのです。体を温めるより患部を冷やすべきだったんだと思います。

当日はお風呂やシャワーを控えて、安静にしてそのまま寝るべきでしたが、このときは冷静に判断できず、仕事で精神的にも疲れていたのでどうしてもシャワーをあびてスッキリしたいと思ってしまいました・・・。


痛くて辛くて苦しかった最後の1ヶ月間

腰を痛めてからほとんど動けず、1週間仕事を休みました。

休んでいても痛みは良くならず、整形外科へ行きレントゲンやMRIをとりました。骨折やヘルニアはなく、診断結果は「腰部の捻挫」とのことでした。
いわゆる、ギックリ腰です。

病院にいた優しそうな先生は、「痛み止めを飲んだり、湿布、塗り薬、コルセットなどで様子をみていくしかないよ。」と言っていました。
今、介護の現場で働いているので、どうしたら良いか確認すると、
「行けるなら行きながらストレッチも自分でしてね。」
とのことでした。腰痛は、安静にしすぎてもよくないそうです。

私はとにかく、言われた通りに薬を飲み、塗り薬やコルセットを試しました。最初は湿布を貼っていましたが、痒くなってきて肌がかぶれてしまったので使用を中止して、整形外科の先生に相談し、塗り薬に変更となりました。比較的真面目な性格なので、YouTubeで腰痛改善のストレッチなどを探して毎日色々試し、完治を目指して日々努力しました。

地獄の日々・・・

それからが、本当に地獄の日々でした。
特にドクターストップがかからなかったため、整形外科を受診してから職場とも相談し、シフト通りに出勤することになりました。
職場へ行き、動いていると腰が痛くなるのですが休みの日は、「あれ?少し落ち着いたかな?」と思うくらい痛みが軽減しました。

職場には、ぎっくり腰のことを説明してあったので、なるべく座ってできる「カルテへの記録作業」などの仕事をさせてもらっていました。
それでも、常に人手不足な現場です。ナースステーションに私一人しかいない状況で、ナースコールが鳴れば走って対応しなければなりません。(本来は、危ないので廊下を走ってはいけません。速歩きの範囲で急ぎます。)

痛みに耐えながら1ヶ月、働きました。
仕事の日は動くと痛みが増して、休みの日の午後から少しずつ楽になり、また出勤しては痛くなる。全然良くならない腰痛と全力で働けない申し訳無さにに悩み苦しみました。

最終的には、利用者さんの車椅子のブレーキを外す動作だけで腰が痛くなるようになり、その頃にはもう介護の仕事を続けていく自信がなくなってしまいました。

介護福祉士として長年介護の仕事しかしてこなかったので、「介護職の他に、自分にできる仕事は何もない。これからどうしよう。」と、とても悩みました。

インターネットで求人情報を集めたり、「今の職場で部署異動させてもらって事務職をするのはどうかな?」とも考えましたが、腰が痛い状態で、精神面も不安定だったため、新しい環境でいちから仕事を覚えられるか不安で、部署移動は難しいと判断しました。


マイナス思考のループから辞めることを決意した


そして、悩みに悩んだ結果です。

私にとって、「車椅子のブレーキを外す動作が痛い」という現実がとても大きな要因になり、「このまま介護の仕事を続けられない」と、判断することとなりました。

悩みに悩んだ結果、15年も頑張ってきた介護の仕事を辞める決意をし、職場に退職の意向を伝えることになりました。

上司に、腰の痛みがつらいことを伝えると、 「大丈夫?ゆっくり治してね。」と、とても心配してくれました。私の決意が固かったこともあり、特に揉めることなくすんなり辞めることができました。

ギックリ腰をしてから1ヶ月間、私は人手不足の現場の重い空気や緊張感から、「腰が痛いから休みたい。」と、誰にも言えませんでした。

勝手に作り出したマイナス思考に陥っていました。

・他の人も無理して頑張っているから、私ももっと頑張らなくちゃいけない
・人手不足だから急に私が休んでしまうと迷惑がかかるかもしれない
・そもそも出勤してもあまり動けないので結局迷惑をかけている
・私のせいで他のスタッフの負担が増えている
・私のせいでみんなの機嫌が悪くなる
・私だけ休むなんて申し訳ない
・怒られるかもしれない

そんな風に考えてしまい、勝手に作り出したマイナス思考のループに陥っていました。

しかし、休職を通り越して辞めると決めた時。
周囲の反応は、私の想像とは違ったものでした。

「仕事は、なるようになるから。自分の身体を一番に考えなさい。」

「治ったあと、戻ってこれそうなら、いつでも戻ってきてね!」

勝手に、「急なことで怒られるかもしれない・・・。」と怯えていた私に、優しい言葉をかけてくれた人たちがいて、本当にビックリしました。中には泣いてくれた人もいて、ここで働いていたことは無駄じゃなかったんだと改めて感じました。


今がつらいと感じる人に一番伝えたいこと

今回ギックリ腰を経験して分かったことは、仕事の業務内容が私の体力と合っていなかったということです。合わないのに無理していたから肉体面と精神面でどんどん疲労していたのでした。

腰を痛めて急に退職することになってしまいましたが、誰も私を責めたり、怒ったりせず、比較的円満に退職することができました。

もしかしたら、中には陰口もあったかもしれませんが、それも気にならないくらい清々しい気持ちで介護の仕事を卒業することができました。

それから私は、ボディメカニクスを使うことのない憧れの「座ってできる仕事」を目指すこととなります。

「座ってできる仕事」についてはこれからまた書いていきたいと思います。

介護の現場で、人手不足の中、私と同じようにつらくてしんどくて毎朝仕事に行きたくない、と思いながら出勤されている方がいたら、本当に伝えたいです。

「休みたい」「辞めたい」は、言って良いのだと。

私の場合はギックリ腰だったので、整形外科に何度か通い、薬を飲んだり、ストレッチをしたりして、最終的には1ヶ月半ほどで治りましたが、これが骨折やヘルニアだったら、と考えるととても怖いです。

職場の人手不足よりも、自分の身体を一番に考えましょう。

当たり前のことですが、人手不足による忙しさにより精神がすり減って、一番大事なものがわからなくなっていたんだと思います。

優しくて、繊細で、責任感が強くて、人の気持ちをくみとれる、そんな人ほど、自分の身体を一番に考えることが難しいかもしれませんが、自分の身は自分で守るしかないんだと今回の件で深く学びました。

周りは頑張っているのに、どうして自分だけが頑張れないのか・・・と、自分を責める必要はありません。

もし今がつらいなら、それは自分の体力に合う仕事量を超えてしまっているのかもしれません。

体力は、人それぞれで個人差があります。
それは肉体面でも精神面でも同じです。

私のように、繊細気質で刺激を受けやすく疲れやすい場合はとくに、キャパオーバーになっている可能性が高いです。

上司への相談や部署の移動、休職、転職など、なにかしら行動してみることをオススメします。

私は、あのとき勇気を出して退職したことを本当に良かったと思っています。
もちろん、介護福祉士として15年間経験してきたことが無駄になったわけではなく、すべて私の立派なスキルとなっています。介護の仕事を続けてきたことへの後悔は全くありません。

介護の現場で、日々利用者さんの訴えを傾聴し、より安心して暮らしていただけるよう、15年間介護サービス提供のご提案や問題解決への対策を考えてきました。

介護の現場で得た、コミュニケーション能力や高いヒアリング能力、感染症対策の知識など・・・どれも私にとって素晴らしいスキルとなっています!

今後は全く違う種類の仕事へ挑戦する事への不安もありますが、不安よりワクワクが勝っているので、これから待ち受ける様々な困難へも立ち向かうことができると信じて日々過ごしております。
自分で退職の決断をできたことが、私の中で自信に繋がっているんだと思います。

以上、「介護福祉士として15年働いた私がギックリ腰をきっかけにWEBデザイナーを目指すお話」についてお伝えしてきましたが、いかがだったでしょうか?

介護のお仕事で悩みながら頑張っている方がおられましたら、こんな道もあるんだなぁと頭の片隅に置いていただければ幸いです。

これから色々なことに挑戦していくお話も、noteで書いていきたいと思います。

この経験が少しでも誰かの勇気に繋がりますように。

遊びに来てくれてありがとうございます!よりよい記事を制作できるよう励んでまいりますので、よろしければ応援よろしくお願いします!