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映画感想文「再会長江」10年前に訪ねた長江6300Kmを再び辿るドキュメンタリー。人々の変化が尊い
なんともよくできたドキュメンタリーである。
真っ青な空。鏡のようにそれを映す湖。聳え立つ山々。ドローンが映し出す空からの景色。正に絶景。中国の雄大な自然の美しさに言葉もなく圧倒される。
長さ6300Kmの長江。河口の上海からチベット高原の源流まで。10年前と同じ行程を日本人監督の竹内亮氏が再び辿る。今回は当時出会った人々を訪ね歩くも含まれる、再会の旅だ。
広大な中国。道中には様々な文化を持つ
映画感想文「マリウポリの20日間」戦争の無意味さを痛切に伝えるドキュメンタリー映画
報道の価値を感じるドキュメンタリー映画。
ウクライナの主要都市マリウポリ。2022年5月からロシアの支配下にあるこの街が陥落するまでの20日間を取材した映像。
ウクライナ生まれのAP通信の記者。自らも危険を顧みず、この惨状を世界に伝えねばとロシアに攻められる戦地に残った。
爆撃で破壊される民家。なんの罪もないのに一瞬にして次々亡くなる一般人。生きながらえても、手足を失ったり大怪我を負う。ロシ
映画感想文「小さいおうち」松たか子の庶民性と掴みどころのなさの両方が堪能できる、秀作
松たか子という女優が好きだ。
どこにでもいそうな庶民性がありながら、どこにもこんな人はいない。大女優でありながら庶民性も出せる唯一無二の存在。
しかも演技がめちゃくちゃうまい。どこにでもいる人の得体の知れない謎めいた感を出すのが秀逸すぎて毎回唸る。
彼女が演じる奥様の庶民性と謎めいた感じの両立が素晴らしい。
そんな彼女の本領発揮の映画がこれだ。ぜひ観てほしい秀作である。
映画感想文「メメント」凄い映画だが好きとは限らない。クリストファー・ノーラン監督作品
めちゃくちゃ面白い映画なんだよ。と熱く力説され、観た。
「オッペンハイマー」のクリストファー・ノーラン監督の作品。
もう20年前のことなのか。公開日を確認して悟る。
当時、確かに斬新だった。それまでなかった、謎解きだらけの映画。
だけど面白いかもしれないけど、好みではなかった。
何しろ、登場人物が信頼できない奴ばかり。主人公は自分だけを信じて復讐に燃えている。気が滅入ることこの上ない。
映画感想文「プリンセス・ダイアナ」人生は二項対立で成り立ってると痛感するドキュメンタリー映画
食い入るように、テレビに見入ったのを覚えてる。
生まれて初めてみた。あんなに長いベール。真っ白で何メートルも延々と続いてた。厳かな気持ちになった。
そして金髪で碧眼。まさにお姫様な完璧な容姿。
不幸が入り込む余地なんて全く見えなかった。おとぎ話のようなシンデレラストーリー。
そんなダイアナ元皇太子妃のドキュメンタリー。
彼女の人生は、皮肉だ。皇太子妃になったからこそ、彼女は力を持ち、多く
映画感想文「世界でいちばん貧しい大統領 愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ」喪失が人を成す残酷さを思う
人生で後悔していることは、子供を持てなかったこと。
そう語る、南米ウルグアイの元大統領、ホセ・ムヒカのドキュメンタリー映画。
貧困家庭に生まれ、長じては社会主義に理想を抱き、左翼ゲリラとして活動。
銀行を襲い、その富を貧しい人々に分配するなど、主義主張のためとはいえ、数々の犯罪を重ねる。
4回逮捕され、うち2回脱獄。
30代から40代にかけ、十数年間を刑務所で過ごす。ゲリラ仲間の彼の妻も
映画感想文「ランディ・ローズ」25歳で夭折した伝説のギタリストのドキュメンタリー。ひたすら切ない
真実は小説よりも奇なり。
しみじみそう思った、あるギタリストのドキュメンタリー映画。
ロックには疎い。従って「25歳で夭折した伝説のギタリスト」ランディ・ローズのことは全く知らなかった。
才能に恵まれ、幼い頃から公園でギターを奏でればあっという間に沢山の人が集まったというカリスマ性。
オフにも、もっと上手くなりたいと練習を重ね、更にクラッシックも学んでいたという向上心。
70年代の米国に