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りょーさけ
2019年6月3日 23:29
平熱で海を見にいく学校から一番近い船着き場まで5分今日も明日も明後日も自転車を走らせてずっとずっとこの瞬間を待ち望んで生きている音楽を聴きながら下り坂に明かりがともり始める木の葉が安心しきった風のない蒸し暑い日平熱で海を見にいく綺麗だったころの記憶がある波に泡 とける景色 流れない時間そのどれもが今となっては懐かしい気づくと涙が流れている
2019年2月10日 17:30
舟を漕ぐ月の道のまんなかを僕はゆく片手にスキットルと満潮の入り江をとじこめるバーボンは振り返らせる笛を吹くそんな時間でもないのにこたえたのは調子はずれのうみねこと急ぐ蟹の群れささくれをけずった木製のオールは今宵も手には少し大きい身に余るものたちをダーク・グレーのハットの内側にしまって少し灯台を見る(彼は元気にしてい
2019年2月6日 17:30
未だに自分のたましいに重さがあるなどとは考えられず今日も腐っているわけなのですがああ から ころ 鈍い色の音教会の端っこ 犬小屋の隅僕の空想はそこに生きてますそこに生きてるものを掬ってますどうやらちいさな生き物のたましいは揮発しやすいものであるようであとに残らない虫のたましいあとに残らない僕のたましいモノラル、モノクローム、響く鐘の音ステレオタイプに
2019年2月4日 16:56
たとえば船一隻のほどのなみだを積んで後悔の旅に出かけるとしてどれほどの期間が経ったらぼくはなみだを使いきれるだろ最初の港で出会ったひとは大きなヒスイ色の目をもってぼくの産毛と産毛の間をじっと見ていたものであったあなた あなた 自分の宝石に耐えられずカモメとともに飛んだあなたあなたと過ごした日々を浮かべて船からまた雫がこぼれてくゆらゆらきらきらその
2018年11月17日 17:25
さざなみが文字をさらっていく立ちつくす私足元に砂 あるいは貝など狐の嫁入り眩しいしずくさざなみが文字をさらっていく さざなみが文字をさらっていく浮き輪の群れブイに海猫 麦わら帽がとけてゆくみゃーみゃーとクェークェーにさざなみが文字をさらっていく さざなみが私をさらってゆく反った腰 灼熱の腕 強いしおかぜそれはもう この季節