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『木野』(『女のいない男たち』その2)

『木野』(『女のいない男たち』その2)

『木野』(『女のいない男たち』その2)
村上春樹著

「女のいない男たち」に含まれている短編の一つです。

これもなかなか、難解な文章の羅列が続いているので、じっくりと
キーワードを味わうのも面白いと思ったが、誰かに解説してもらいたいところだ。

主人公の木野は妻の不倫を目撃し、離婚。長年勤めた会社を辞め、バー「木野」を経営する。物語は「女」を失った「男」が、どうなっていくのか、ずらずら綴られてい

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『「女らしさ」とは何か』

『「女らしさ」とは何か』

『「女らしさ」とは何か』
与謝野晶子著
与謝野鉄幹と不倫の末、結婚。子供は、12人。ってすごいなあと思った。

「女らしさ」とは、愛情豊かで、優しいことなのか?子供への愛情は、「女らしさ」というよりも、人間性の問題だろう!

「女らしさ」というものが、男にとって都合よく定義されて、女性が不利益をうけていることを主張し、本来、人間性の問題で、男女に違いはないということを説いた本。

1921年にこ

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『運転者』喜多川泰著

『運転者』喜多川泰著

『運転者』
喜多川泰著

「運が劇的に変わる時、場というのが、人生にはあります。」

「運はいいか悪いで表現するものじゃないんですよ。 使う・貯めるで表現するものなんです。 」

「周囲から運がいいと思われている人は、貯まったから使っただけです。」

自己啓発風な小説ですが、読みやすくて、わかりやすく、元気付けられる内容です。思っていた以上に、よい本でした。

クリスチャンの人だったら、
「いつも

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『アンナカレーニナ 4』

『アンナカレーニナ 4』

「アンナ・カレーニナ 4」
光文社古典新訳
トルストイ著(望月哲男訳)

クライマックスに、入る。

2012年の映画を先に見ておくことをお薦めします。

超大作ですが、読み始めるとどんどんのめり込んで行けます。

4巻はぼろぼろになっていく、アンナ。
疲れ果てる、ブロンスキー、
まさに、破滅というのは、こういうことを言うのだろう。

こんなに、魅力的で、破滅的な女性に出会ってみたいと思

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『むらさきのスカートの女』

『むらさきのスカートの女』

「むらさきのスカートの女」
今村夏子著

物語を文字通り読むと、
権藤チーフ(わたし:黄色いカーディガンの女) が、むらさきのスカートの女(日野まゆ子)を追い回して、最終的には追い出してしまう話。

物語を語る「わたし」(=権藤チーフ)というのが、かなり、コミュ力、生活能力のない、いわゆる欠陥人間なのだけど、どうやら、自由気ままな人生を送っている「むらさきスカートの女」に自分と同じコミュニケーショ

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『女のいない男たち』

『女のいない男たち』

『女のいない男たち:ドライブ・マイ・カー』
村上春樹著

本書は、6つの短編で構成されているのだけど、ここでは、そのうちの一編 ドライブ・マイ・カーを取り上げる。

映画も見たのだけど、何だかよくは分からなかったので、読んでみた。
読んでみると、伏線だらけで、それら散りばめられている伏線を紐解かないと、なかなか、わからない話なのだなあと思った。

主人公の家福には妻がいた。そして、癌で死んでしまっ

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