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#エッセイ

書くということの根っこにあるもの

書くということの根っこにあるもの

編集者を長く続けている方とお話をしたことがある。
そのときあるベテラン作家さんの話になった。日本を代表する著名な作家で、本もたくさん書かれている。

「自分が書くエネルギーの源は、“怒り”なんだ」と、その方が言っていたそうだ。
その怒りこそが、書くという行為を長年続けさせてきたのだ、と。

「そういうもの、あなたにもありますか」
とその編集者さんは私に聞いた。自分がものを作りだす、書くという行為を

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考えて、書く人が1人生まれるだけ。

考えて、書く人が1人生まれるだけ。

ちょうど1年前、ある文章講座の課題に、その頃の自分の全部を振り絞って、それこそ捨て身の覚悟で2000字を書いて提出した。その文章の講評で講師の方が、伝えてくださった言葉。

書き続けてほしい。絶対やめないでください。本当にやめないでください。やめなければ何になるというようなことじゃないのです。
(中略)
考えて、書く人が1人生まれるだけ。

だけど、それは大したものなんだよ。

だからnoteで書

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難しいことを、いかに解りやすく、そして面白く。

難しいことを、いかに解りやすく、そして面白く。

最近、東海林さだお先生の新しいエッセイ集を買ったので読んでいる。一人酒を、どうしたら楽しく飲めるか?という痛快エッセイ集だ。東海林先生は、漫画もお描きになられるが、エッセイの文体そのものも、まるでユーモア漫画のようで楽しい。どんどん読める、読み込める。他にも、群ようこさん等、面白いエッセイを書かれる作家の先生はたくさんいらっしゃるが、東海林先生は格別だ。

私は思う。真の頭の良い人とは、難しいこと

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読書をして「頭でっかち」と言われることについて

noteなどで、読書関連のエントリを見ていると、定番の内容として「読書をすることのメリット」みたいなものを見かける。一方で、「読書をすることのデメリット」みたいなエントリもよく見かける。

驚くのは、読書をすることで頭が悪くなる、と信じている人たちが一定数いるということだ。読書をすることで、知識や理論偏重型というか、理屈を重んじるようになり、頭でっかちになる、というのである。

だから、本なんか読

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