樹立夏 | 小説•エッセイ|

樹立夏(いつき・りつか)と申します。 文筆業とは全く関係のないお仕事の経験を活かし、兼…

樹立夏 | 小説•エッセイ|

樹立夏(いつき・りつか)と申します。 文筆業とは全く関係のないお仕事の経験を活かし、兼業作家を目指しています。 エッセイや小説など、色々書きます。 夏ピリカグランプリ2022にて、『ピリカ賞』、春ピリカグランプリ2023にて、『Marmalade賞』を頂きました!

マガジン

  • 連載小説 白夜の海

    #シロクマ文芸部の企画として書いた、連載小説をまとめています。生きづらさを抱えた少女と青年のラブストーリーです。ぜひご一読ください。

  • あなたのための短編小説、書きます。

    お題を提供して頂き、提供者様のためだけの短編小説を書く企画、「あなたのための短編小説、書きます」にて執筆した記事をまとめています。

  • 小牧幸助文学賞応募作 二十文字の小説

    小牧幸助文学賞への応募作をまとめています。

  • #シロクマ文芸部 投稿作品

    小牧幸助様の企画「シロクマ文芸部」への投稿作品をまとめました!

  • 辻井伸行さんのピアノに恋して

    3分で読めるエッセイ【辻井伸行さんのピアノに恋して】をまとめております。大好きな辻井伸行さんのピアノを言葉で表現することを試みました。

記事一覧

固定された記事

ファティマの指|春ピリカグランプリ2023個人賞受賞作|

 ファティマの左手には、薬指がない。  何が起きたのかは、今でもわからない。  此処は、ファティマが生まれた大地だ。ザックの中に、ファティマの遺骨を背負い、瓦礫…

イングリッド・フジコ・ヘミングさんに捧ぐ言葉【エッセイ #シロクマ文芸部】

 子供の日を前に、自分がどんな子供だったかを思い出してみる。我ながら、起伏の激しい登山道を歩むような半生だった。道を歩く上で、私の伴走者となった存在が、音楽だっ…

noterの皆さんを呼ぶとき、コメント欄や本文に、「○○さま」と書いておりました。最近心境の変化があって、これからは皆さんを、「○○さん」とお呼びすることにします! 多少雰囲気は変わりますが、どうぞお見知りおきくださいね。
 

昼休みに、心は微熱を帯びて、空へ羽ばたく#あなスパ

 すまいるスパイス、3周年、おめでとうございます!いつも私の耳と心を優しくもみほぐしてくださり、本当にありがとうございます。  下記企画に、心して参加させていた…

note創作大賞2024、今年は万全を期して応募したいです。以前書いたものをリライトするか、新しい物語を書くか、迷いどころです。

白夜の海 Episode 6 最終話 【#シロクマ文芸部】

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まっさらな部屋とギフト #新生活20字小説

封を切ると、君の香りが僕の時を巻き戻す。 <終> この20文字の小説は、小牧幸助さまの下記企画に参加しております。 #新生活20字小説 嗅覚は、視覚、聴覚よりも原始的…

白夜の海 Episode 5 【#シロクマ文芸部】

小説・エッセイを書いています、樹立夏です。 生きづらさを抱えた青年と少女の恋物語を書いています。 小牧幸助さまの下記企画に参加しております。 今回は、物語の重要な…

激推ししていた、「成瀬は天下を取りにいく」が、本屋大賞を受賞しました!!

ノミネート前から大好きな作品だったので、本当に嬉しい!!

受賞をきっかけに、より多くの人がこの作品の虜になるでしょう。

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さいたさいたさくらがさいた【500文字のエッセイ】

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白夜の海 Episode 4 【#シロクマ文芸部】

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幾度目かの春 #新生活20字小説

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白夜の海 Episode 3 【#シロクマ文芸部】

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文学フリマ東京に行くことにしました。東京……何年振りだろう。しっかり勉強させていただかなくては!

ファティマの指|春ピリカグランプリ2023個人賞受賞作|

ファティマの指|春ピリカグランプリ2023個人賞受賞作|

 ファティマの左手には、薬指がない。
 何が起きたのかは、今でもわからない。

 此処は、ファティマが生まれた大地だ。ザックの中に、ファティマの遺骨を背負い、瓦礫の街を歩く。遠くには、美しい山河。地獄は、天国の中にある。

 キャンプ地に辿り着くと、世界中から集まった医療スタッフたちが、眩しい笑顔で迎えてくれた。様々な色の肌、瞳、髪。それぞれが皆、美しい。私を「ガイジン」と呼ぶ人は、此処にはいない

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イングリッド・フジコ・ヘミングさんに捧ぐ言葉【エッセイ #シロクマ文芸部】

イングリッド・フジコ・ヘミングさんに捧ぐ言葉【エッセイ #シロクマ文芸部】

 子供の日を前に、自分がどんな子供だったかを思い出してみる。我ながら、起伏の激しい登山道を歩むような半生だった。道を歩く上で、私の伴走者となった存在が、音楽だった。断言できる。音楽が無ければ、今の私はない。

 去る4月21日。私の人生にずっと寄り添ってくれた、大好きなピアニストが、神様のもとに召された。
 
 彼女の名は、イングリッド・フジコ・ヘミングという。

 時を遡り、私と音楽との出会いか

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noterの皆さんを呼ぶとき、コメント欄や本文に、「○○さま」と書いておりました。最近心境の変化があって、これからは皆さんを、「○○さん」とお呼びすることにします! 多少雰囲気は変わりますが、どうぞお見知りおきくださいね。
 

昼休みに、心は微熱を帯びて、空へ羽ばたく#あなスパ

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 すまいるスパイス、3周年、おめでとうございます!いつも私の耳と心を優しくもみほぐしてくださり、本当にありがとうございます。

 下記企画に、心して参加させていただきます!
 ③ゲスト、その他企画部門への応募作となります。
#あなスパ

 さて、今日も昼休みがやって来た。

「樹さん、昼だよ~。実験終わった~?」
「いえ、今待ち時間で、昼明けの13時15分くらいから次の工程を始めます」
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note創作大賞2024、今年は万全を期して応募したいです。以前書いたものをリライトするか、新しい物語を書くか、迷いどころです。

白夜の海 Episode 6 最終話 【#シロクマ文芸部】

白夜の海 Episode 6 最終話 【#シロクマ文芸部】

小説・エッセイを書いています、樹立夏です。
生きづらさを抱えた青年と少女の恋物語を書いています。
小牧幸助さまの下記企画に参加しております。

 今回は、最終話となります。
 引き裂かれた不器用な二人は、それでも歩き続けました。
 この物語の結末を、どうぞ見守ってくださいませ。

 これまでのお話はこちらから↓

 

 花吹雪の中、深呼吸をした。風に舞う桜の花が、今年も光の季節の始まりを告げる。

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職場がついにWi-Fiに対応しました!真っ先にnoteを開いて、すまスパに癒される至福の昼休みです。すまスパにはストレス緩和作用がありますね〜。仕事のストレスや緊張感もどこへやら。

ホッとするひとときをありがとうございます。



まっさらな部屋とギフト #新生活20字小説

まっさらな部屋とギフト #新生活20字小説

封を切ると、君の香りが僕の時を巻き戻す。

<終>

この20文字の小説は、小牧幸助さまの下記企画に参加しております。 #新生活20字小説

嗅覚は、視覚、聴覚よりも原始的な感覚なのだとか。
君の部屋で詰め込まれた封筒。
封を切ると、そこには、君が。

白夜の海 Episode 5 【#シロクマ文芸部】

白夜の海 Episode 5 【#シロクマ文芸部】

小説・エッセイを書いています、樹立夏です。
生きづらさを抱えた青年と少女の恋物語を書いています。
小牧幸助さまの下記企画に参加しております。

今回は、物語の重要な部分となる回です。
かなり重めの描写となっておりますことを、ご承知おきください。 
これまでのお話は、こちらからどうぞ!

 風車を巨人と勘違いして突進したドン・キホーテの頭の中のように、この光景が全て妄想だったらいいのにと、願った。灰

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激推ししていた、「成瀬は天下を取りにいく」が、本屋大賞を受賞しました!!

ノミネート前から大好きな作品だったので、本当に嬉しい!!

受賞をきっかけに、より多くの人がこの作品の虜になるでしょう。

成瀬、最高!!

ふたたび #新生活20字小説

ふたたび #新生活20字小説

もう惑わないよ。春の一閃に瞳が震えても。

<終>

この20文字の小説は、小牧幸助さまの下記企画に参加しております。

一つ前に作った20文字の小説の、続編となります。
#新生活20字小説

さいたさいたさくらがさいた【500文字のエッセイ】

さいたさいたさくらがさいた【500文字のエッセイ】

尊敬する画家、三岸節子さんの「さいたさいたさくらがさいた」という作品を初めて見てから、ずっとその虜になっています。

三岸節子さんが描いたのは、むせび泣くような、桜の老木です。

今、私は旅をしています。
旅先は、花盛りです。
奇跡的に様々な偶然が重なり、桜の季節の真っ只中に旅をすることができました。

しばし、私が見た桜の風景を共有させてください。

桜は、太古の昔から、人間に、「綺麗だね」と言

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白夜の海 Episode 4 【#シロクマ文芸部】

白夜の海 Episode 4 【#シロクマ文芸部】

小説・エッセイを書いています、樹立夏です。
生きづらさを抱えた青年と少女の恋物語を書いています。

この小説は、小牧幸助さまの下記企画に参加しております。

物語も山場を迎えております。
これまでのお話は、こちらからどうぞ。

 変わる時だ。今こそ、私は変わらなきゃいけないんだ。自分を制御する装置が働かない。私は、暴走していた。お小遣いは手つかずのまま、数か月分を財布の中に持っている。私たちは、電

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幾度目かの春 #新生活20字小説

幾度目かの春 #新生活20字小説

春の匂いがまた、錆びついた心の扉を叩く。

<終>

この20文字の小説は、小牧幸助さまの下記企画に参加しております。
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白夜の海 Episode 3 【#シロクマ文芸部】

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 こんばんは、樹立夏と申します。今週も小説を書けました。
 生きづらさを抱えた少女と青年の物語を書いています。
 もしよろしければ、お付き合いください。
 過去のお話は、このマガジンに収録しています。

 
 始まりは、必ず終わりへとつながっている。六月二十一日金曜日。夏至の太陽を、雨雲が覆い隠している。教室の窓を流れる雨滴を、ぼんやりとした目で、ただ追っていた。遠くに稲光が見えた。この梅雨空のよ

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文学フリマ東京に行くことにしました。東京……何年振りだろう。しっかり勉強させていただかなくては!