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わが国の伝統と文化

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#日本人

米と日本人

米と日本人

はじめに

日本は古来、豊葦原瑞穂国(とよあしはらのみずほのくに)と言われていた。これは豊かな収穫の続く、みずみずしい稲のできるすばらしい国という意味である。
豊葦原瑞穂国は大国主神が治めていたが、国譲りによって天照大御神の御子に譲られ、その見返りとして出雲大社が作られ、そこに大国主神が移り住んだ。
天孫降臨の際、瓊瓊杵尊は天照大御神から、八咫鏡・草薙剣・八坂瓊勾玉を授けられ、それらは皇位のしるし

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永平寺、禅、仏教

永平寺、禅、仏教

永平寺

2023年10月に永平寺に行く機会があった。永平寺は福井市にある禅の道場で、道元が開いた。曹洞宗の大本山だ。道元は1200年に京都で生まれ、比叡山で修行した後、宋に渡り、坐禅を学んだ。そして帰国した後の1244年に越前で永平寺を開山した。
永平寺には雲水と呼ばれる修行僧が修行をしている。毎年2~3月に志願者が集まってきて修行を開始する。修行期間は決められていない。彼らはそこで早朝から夜ま

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わが国のなりたちを訪ねる

わが国のなりたちを訪ねる

天地開闢

720年に完成した日本書紀は、古事記と並ぶわが国最古の書物であり、歴史書である。日本書紀の書き出しは次のようなものである。

「むかし、天と地とがまだ分かれず、陰と陽ともまだわかれていなかったとき、この世界は混沌として鶏の卵のように形も決まっていなかったし、また、それはほの暗く、広くて、物のきざしはまだその中に含まれたままであった。やがて清く明るい部分はたなびいて天となり、重く濁った部

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