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わし流 芸術の春夏秋冬

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美術館・文学館・映画館など、いろいろ行ってます。
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#歌舞伎

炎天下に道に迷い、やっとたどり着いた場所は、けっこう歌舞伎に合ってる劇場だった…わし流 芸術の夏2024②「国立劇場第105回歌舞伎鑑賞教室」サンパール荒川

炎天下に道に迷い、やっとたどり着いた場所は、けっこう歌舞伎に合ってる劇場だった…わし流 芸術の夏2024②「国立劇場第105回歌舞伎鑑賞教室」サンパール荒川

建て替え…が難航していると聞く国立劇場、いまやその主催公演はあちこちさすらいのジプシー状態のようです。
それもまたよかろう、と今回は初めて行くサンパール荒川という劇場。おなじみの「西武東京メトロパス」を駆使して日比谷線は三ノ輪駅へ。
ここでまずは「カプセル飯獣」の1つ、松屋の優待券を利用してハンバーグカレーの昼食。

ここからは久々の都電荒川線に乗れば2駅ぐらいの駅前…なのですが、もちろんそれはケ

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踊る勘九郎を双眼鏡で見ると、写楽の浮世絵が動いているように見える!! でも3階バルコニー席は崖っぷちのようで怖かった…わし流 芸術の春2024⑱「歌舞伎町歌舞伎」シアターミラノ座…〝酒呑童子を斬った刀〟をこの目で見る…⑲東京国立博物館常設展

踊る勘九郎を双眼鏡で見ると、写楽の浮世絵が動いているように見える!! でも3階バルコニー席は崖っぷちのようで怖かった…わし流 芸術の春2024⑱「歌舞伎町歌舞伎」シアターミラノ座…〝酒呑童子を斬った刀〟をこの目で見る…⑲東京国立博物館常設展

かつてちょくちょく映画を見に行っていたミラノ座のあとにできた歌舞伎町タワー。
その中にあるシアターミラノ座で、初の歌舞伎公演。
が、ビルの前には地味な幟が数本あるだけで、歌舞伎公演にしては正直、物足りませんね。歌舞伎やってることに気が付いているのは見に来た人だけなんじゃないかなぁ。あれだけ街にあふれている外国人もほとんどいないようだったし。

あ館内も歌舞伎公演専用というわけではないからか、「中村

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異世界を覗き見る気分…い~かげんな歌舞伎ファンのワシだが、気が付けば澤瀉屋三代見てることに…逸材と言わねばなるまい、市川團子「スーパー歌舞伎 ヤマトタケル」新橋演舞場 わし流 芸術の春2024②…むかし「オグリ」か「八犬伝」のときバッタリ劇場で会ったH君、元気ですかッ

異世界を覗き見る気分…い~かげんな歌舞伎ファンのワシだが、気が付けば澤瀉屋三代見てることに…逸材と言わねばなるまい、市川團子「スーパー歌舞伎 ヤマトタケル」新橋演舞場 わし流 芸術の春2024②…むかし「オグリ」か「八犬伝」のときバッタリ劇場で会ったH君、元気ですかッ

実はワシ、先代猿之助のスーパー歌舞伎「オグリ」や「八犬伝」は見ているのですが、「ヤマトタケル」は未見でした。
が、最近NHKのBSで90年代ぐらいの再放送をしていたため、これで「予習」。歌舞伎の筋はよくわからず見ていることが多い、い~かげんなファンであるワシも、今回は安心して? 長時間の観劇ができました。

で、この役ですが、ズバリ言って当時の猿之助、團子のおじいさんですね、このときよりも現在20

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歌舞伎座に女優・寺島しのぶ登場といういことで出撃も、松緑のド迫力にビックリ…わし流 芸術の秋2023⑩「文七元結物語」「天竺徳兵衛韓噺」歌舞伎座⑪惜別というわけで初めて行った…日野春アルプ美術館⑫ワシと同年代なので同じようなのを見て育ったんだろうな、と松本まで遠征…⑬「映画監督山崎貴」松本市美術館

歌舞伎座に女優・寺島しのぶ登場といういことで出撃も、松緑のド迫力にビックリ…わし流 芸術の秋2023⑩「文七元結物語」「天竺徳兵衛韓噺」歌舞伎座⑪惜別というわけで初めて行った…日野春アルプ美術館⑫ワシと同年代なので同じようなのを見て育ったんだろうな、と松本まで遠征…⑬「映画監督山崎貴」松本市美術館

錦秋十月歌舞伎「文七元結物語」「天竺徳兵衛韓噺」歌舞伎座

男ばかりのはずの歌舞伎に女優・寺島しのぶが出演と聞いて、今年2度目の歌舞伎座に出撃。

歌舞伎とは「こうしたらカッコよく、または美しく見えるんじゃないか」というもの、という感じがするワシとしての感想は…。

「文七元結物語」の寺島しのぶの役は娘役でなく職人のおかみさん。その役を本人も中年の女優が演じるという、言って見りゃそのまんまの役。な

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傾いてるなぁ…!! 普通なら「危ないからそろそろやめるか…」となりそうな57歳で中車が宙乗りをこれから始めると聞いて急きょ出撃! わし流 芸術の夏2023⑧「七月大歌舞伎 菊宴月白浪 忠臣蔵後日譚」歌舞伎座

傾いてるなぁ…!! 普通なら「危ないからそろそろやめるか…」となりそうな57歳で中車が宙乗りをこれから始めると聞いて急きょ出撃! わし流 芸術の夏2023⑧「七月大歌舞伎 菊宴月白浪 忠臣蔵後日譚」歌舞伎座

というわけで、建て替えから10年たってようやく新しい歌舞伎座へ。
東京メトロ東銀座駅改札を出た瞬間に、なんか華やか。
物事は比べてみるとわかるもので、このところおなじみの国立劇場はどちらかというと地味だったんだなぁ。

宙乗りは舞台から3階へ上がるより、3階から舞台へ降りる方が怖いと思うのですが、ワシはその下りる直前のすぐ近くの席だったので、中車(香川照之)が緊張しているのが伝わってきました。汗も

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美術館に見に行ってなかった頃のワシも、30年くらい前に立川に見に行ったなぁ…わし流 芸術の夏2023⑥「山下清展 百年目の大回想」SOMPO美術館…このごろ居心地がよいここの3階だけど、もしかしたら今回で最後かも…⑦「令和5年7月歌舞伎鑑賞教室」国立劇場 大劇場

美術館に見に行ってなかった頃のワシも、30年くらい前に立川に見に行ったなぁ…わし流 芸術の夏2023⑥「山下清展 百年目の大回想」SOMPO美術館…このごろ居心地がよいここの3階だけど、もしかしたら今回で最後かも…⑦「令和5年7月歌舞伎鑑賞教室」国立劇場 大劇場

山下清が放浪したのは徴兵検査を極度に恐れたからとのこと。たしかに嫌だよね…。

作品はもちろん、放浪していたときの大きな浴衣やリュックの展示もありました。

なおSOMPO美術館には最後のところにグランマ・モーゼスの作品の常設展示がありますが、この2人は記憶をもとに描いたことなど、共通するものが大いにあるとおもいます。

いっぽうおなじみの国立劇場。今回は「双蝶々曲輪日記-引き窓-」。
歌舞伎鑑賞

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わし流 芸術の夏2023①「奇想の絵師 歌川国芳」うらわ美術館 ②「カモメよ、そこから銀座は見えるか?」本多劇場 ③「顕神の夢 村山槐多関根正二から現代まで」岡本太郎美術館 ④「日本振袖始-八岐大蛇と素戔嗚尊- 令和5年6月歌舞伎鑑賞教室」国立劇場 大劇場

わし流 芸術の夏2023①「奇想の絵師 歌川国芳」うらわ美術館 ②「カモメよ、そこから銀座は見えるか?」本多劇場 ③「顕神の夢 村山槐多関根正二から現代まで」岡本太郎美術館 ④「日本振袖始-八岐大蛇と素戔嗚尊- 令和5年6月歌舞伎鑑賞教室」国立劇場 大劇場

やっぱし国芳こそマンガの始まり、ともいえるなあ。しかしワシにとって浦和は他の展示とセットにできなかったりで、少々行きづらいところではあります。

2列目で鑑賞すると、俳優の肉体そのものを感じます。役もありますが、松雪泰子のなまめかしさ、黒島結奈の堅さ、何より岩松了の顔のデカさには圧倒されました。

本多劇場はテレビや映画で活躍するスターをすぐ近くで見られる、とても素敵な場所ですね。

早世した画家

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人間のダメなところが面白おかしく表現…わし流 芸術の春2023⑱「魚屋宗五郎 前進座」国立劇場・大劇場  東京とは違う文化のなかで生まれた絵画の数々…⑲「大阪の日本画」東京ステーションギャラリー

人間のダメなところが面白おかしく表現…わし流 芸術の春2023⑱「魚屋宗五郎 前進座」国立劇場・大劇場  東京とは違う文化のなかで生まれた絵画の数々…⑲「大阪の日本画」東京ステーションギャラリー

歌舞伎のライトなファンというよりは、もはや国立劇場の3階席のファンとなってしまったワシ。今回は前進座の公演。前進座といえば20年かそれ以上前に吉祥寺で見たとき以来。

「魚屋宗五郎」は酒を断っていた主人公が、娘のことであまりにもつらいことがあり、「今夜だけは、一杯だけ…」と飲んでしまったところ、「もう一杯」「もう一杯」と止まらなくなり、なんで飲み始めたのかすらわかんなくなってしまうという、人間のど

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美しさを追求する、それは歌舞伎も絵画もファッションも同じだ…わし流 芸術の春⑨「歌舞伎名作入門 源氏の旗揚げ」国立劇場大劇場⑩「マリーローランサンとモード」Bunkamura ザ・ミュージアム

美しさを追求する、それは歌舞伎も絵画もファッションも同じだ…わし流 芸術の春⑨「歌舞伎名作入門 源氏の旗揚げ」国立劇場大劇場⑩「マリーローランサンとモード」Bunkamura ザ・ミュージアム

この頃おなじみ、国立劇場大劇場…の、3階席。この日は上演前にわかりやすい解説付きの歌舞伎名作入門といいうことで、ライトなファンのワシにはぴったし。座席が選べるチケットを購入したときは3階席は10席ぐらいしか残っていなかったから、さぞかし盛況なんだろうな…と思いつつ客席に駆け込んだところ、なぜか空席が多い。

おそらく例のアレの影響で、学校の動員ができなかったのでしょう。小中高生にとってはおそらく初

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3階席から見ると、浮世絵が動いているように見える…そしていつのまにか大向こうの声が復活した! わし流 芸術の冬2023⑥「通し狂言 遠山桜天保日記-歌舞伎の恩人・遠山の金さん-」千秋楽/国立劇場 大劇場

3階席から見ると、浮世絵が動いているように見える…そしていつのまにか大向こうの声が復活した! わし流 芸術の冬2023⑥「通し狂言 遠山桜天保日記-歌舞伎の恩人・遠山の金さん-」千秋楽/国立劇場 大劇場

松方弘樹主演作などをよく見ていた、あの遠山の金さんを、80歳の菊五郎がやるの?跡取りの菊之助がいるのに…と、このごろ3500円の席が取りやすくなったような気がするライトなファンのワシは思っていました。

が、金さんの出番は少なくて、実質菊之助が主役なんですね。納得。「風の谷のナウシカ」のときもそうだったけど、なんだかすごく立派になったもんなあ。

「〇〇屋!」という大向こうの声も、いつのまにか復活

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こんな面白い企画は、年に3回はやってくれ! 特に小朝が素晴らしい!! わし流 芸術の秋2022㉑「歌舞伎&落語 コラボ忠臣蔵」国立劇場

こんな面白い企画は、年に3回はやってくれ! 特に小朝が素晴らしい!! わし流 芸術の秋2022㉑「歌舞伎&落語 コラボ忠臣蔵」国立劇場

建て替えが決まっている国立劇場のさよなら公演歌舞伎の第2弾は落語と歌舞伎の共演ということで、10年ぶりぐらい? という久々の出撃。なので東京メトロ半蔵門駅から意外なほどの下り坂道を歩いて行ったところ、間違えて一度、通り過ぎてしまいました。

さよなら公演はまだあと1年続くとはいえ、さぞかしにぎわっているであろう…とおもいや、意外に空いていました。やっぱし例のアレの影響で、歌舞伎を見に行かなくなって

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