技術の激動の変化と価値観の激動の変化 何故、若者は車を買わないのか
最近の若者は車の運転に興味を持たない、高級時計にも興味を示さない、マイホームを建てる事にも興味がないと言った論調を度々耳にします。
そしてなぜ興味を持たないのか?
若者は賃金が低くて貧しいから車や時計等の趣味に興味を持ちたくても持てないと言った意見も目にします。
賃金が低くて生活が貧しいから興味を持てない。
この単純な思考はどうなのかと度々思います。
まるで賃金が低いから若者は不幸だと言っているようにも聞こえるからです。
日本は未だに世界でも有数の豊かな国だと思うのですがそのお話はまた今度
目次
①昔の人の幸せ=今の幸せとは限らない
②現代の若者は何故、車を持たなくなったのか?
③お金がないから車を持ちたくても持てないのか?
④車が無くてもスマホが無くても冷蔵庫はある
⑤高級時計に興味を示さない若者
⑥まとめ
①昔の人の幸せ=今の幸せとは限らない
我々は今、産業革命よりも大きな技術革新の時代に生きています。
技術が劇的に変わっているのだから人々の価値観が劇的に変わる事も当然だと思います。
昔の人の幸せ=現代人の幸せではありません。
昔の人達がこういう人生が幸せなのだよと自慢してきても
全て真に受ける必要はありません。昔の人の幸せの中で自分もいいなというものを受け入れて行けばいいのです。
②現代の若者は何故、車を持たなくなったのか?
現代の若者は何故、車を持たなくなったのか?
お金がないからで片付けるのは思考停止だと思います。
車を持たないのは車を持たなくても楽しい暮らしが出来るようになったからではないでしょうか?
今と昔の大きな違いは
ネットインフラが整備されて
誰でもどこでも手元にスマホという世界の人と一瞬で繋がる事ができる道具を誰でも手に入るようになった事です。
それまでは人と人が繋がるためには、
直接会いに行く、電話で話す、手紙のやり取りをする。
この3パターンしかなかったわけです。
会いに行くための道具として車をもつ事は昔の人にとってスマホをもつようなものだったのでしょう。
また何か物を手に入れるため、何かを体験するためにも車は必須でした。
車があれば様々な販売店に物を買いに行く事が簡単になりましたし、様々な娯楽施設に遊びに行く事も出来ましたした。
今はスマホがあればゲームも出来る、遠く離れた人とビデオ通話も出来る、写真のやり取りも一瞬で出来るし、買い物も出来る、競馬等のギャンブルも出来ます。
車という道具が果たしていた役割の多くの部分をスマホが担えるようになって来ました。
車が無くても豊かに暮らせる国に進化したから若者は車を持たなくなったと私は考えています。
③お金がないから車を持ちたくても持てないのか?
今、若者に車の購入費用と維持費を1000万円渡したとして果たしてほとんどの若者が車にお金を使うのでしょうか?
スマホゲームに課金する人もいれば、世界旅行に使う人もいれば、会社を起業する事に使う人もいるでしょう。貯金してしまう若者もいるかもしれません。
結局、若者が車を持たないのは必需品では無くなりつつあるからです。
昔は車が無いと出来ない体験が山のようにありましたが、今はスマホが無いと出来ない体験が山のようにあります。
必需品の度合いがスマホが高くなり、社会システムの進化で車の必需性が低くなったから若者が持たなくなっただけです。
お金の問題だけでは無いと思います。
スマホ無いと困るからみんながスマホにお金を払う。
車はあれば便利だが無くても大都会では困らない状況に変化しているので、都会の人は車よりも他の事にお金を使います。
逆に田舎で車が生活に必須の場所では若者もお年寄りも車を保有しています。
車が無いと生活が困るならば人は車を保有します。
賃金が低いとか貧しいから車を持たないのではなく、
若者が車を持つ持たないを判断する理由は車が生活に必要か否かだと思います。
④車が無くてもスマホが無くても冷蔵庫はある
冷蔵庫を持たない人はほぼいないと思います。
これは冷蔵庫が我々の生活にとって絶対に必要な便利なものだからです。
冷蔵庫が無いと1日でダメになる食材が冷蔵庫があれば一週間以上日持ちします。
毎日買い物に行く手間を冷蔵庫は一週間に一度でも大丈夫にしてくれた人類の偉大な発明品の一つだと私は思います。
結局、人類の時間を節約してくれる物こそが世の中の必需品になって行くのだと私は思っています。
電話はすぐに遠くの人と話が出来るようになったので爆発的に広まりました。
自転車は徒歩よりも早く目的地につけるので爆発的に広まりました。
車が広まった理由も目的地に早く着けてなおかつ、物資も大量に移動できるようになったからです。
人力で現代並みの物資の移動を行うとそれだけで人の一生は終わってしまいますね。
スマホはボタン一つで欲しい物を自宅まで届けてくれます。
人々が車で店舗に足を運んで自分で持ち帰るといった手間をしなくても良くなった事で車よりも上位互換の道具になったのです。
しかし、スマホに冷蔵庫の機能はありません。
だから我々は未だに冷蔵庫を買うのです。
スマホで瞬間冷却やら四次元空間に永久保存が出来るようになれば冷蔵庫は誰も買わなくなるでしょう。
冷蔵庫を皆が持つのは未だに必需品だから
車を持たなくなって来たのは必需品でなくなりつつあるからです。
⑤高級時計に興味を示さない若者
車は必需品では無くなりつつあるから若者は買わなくなってきているのでは?と記述しましたが
高級時計は昔から生活必需品ではなかったと思います。
何故、若者が高級時計を買わないのでしょうか?
お金がないからという理由が真っ先に出て来そうですが、
高級時計を身につける目的はそもそも何でしょうか?
自己顕示欲を満たす為ではないでしょうか?
高級時計をつけている=周りの人からお金があると思われるような気がする
高級時計をつけている=ファッションに興味があるセンスのある人間だと思われるような気がする
何故、高級時計をつけると楽しいのかは楽しいと感じている本人にしかわかりませんが、楽しい理由があるはずです。
仮に自己顕示欲を満たす事が楽しいならば
その役割はスマホで満たす事が出来るようになって来ています。
自分のおしゃれをアピールしたいならばインスタグラムでアピール出来ます。
お金を持っているアピールをしたいならば給与明細や預金残高、株の資産をSNSに上げれば簡単に出来ます。
レアなアイテムを持っているコレクション自慢をしたいならばソーシャルゲームについてSNSで検索すればいくらでも激レアのキャラクターが手に入ったよというツイートが見つかるでしょう。
今まで、高級時計が満たしていた自己顕示欲を満たすという行為がスマホで簡単にできるようになって来たのです。
だからこそ現代では他人に何かをアピールしたいならば高級時計よりもスマホの方が圧倒的に上位互換の道具でしょう。
高級時計は直接会った人にしかアピールできませんが、スマホがあれば世界中にアピール出来ます。
スマホを使って自分の高級時計を世界中にアピールする事も出来ます。
だからこそ人々が手に入れる優先度は
スマホ>高級時計
に変化したのだと思います。
高級時計の件を見ても若者に1000万円を渡せば、お金がないから高級時計を買わないのではなく、価値観が変化しているから買わないのだということがわかると思います。
まとまったお金があれば優先してやりたい事リストの中から高級時計を買うという行為が若者の中から消えたのだと思います。
逆に昔はなかった幸せの価値観として
インスタ映えする珍しいスポットに旅行に行く事が楽しい等の新しい価値観も生まれてきたのでしょう。
やっている本人が楽しいと思っている行為に周りがインスタ蠅等の揶揄をする必要はないと思います。
本人が楽しいなら周りに迷惑をかけていない限りOKです。
高級時計を集める趣味もインスタ映えスポットを探す事もソシャゲに没頭する事も自分が楽しいなら全部素敵な趣味です。
世の中の価値観は変化しているのだから若者がお金を使う対象が変化する事は当たり前です。
⑥まとめ
私の考え方として昔よりも今、今よりも未来の方が確実に人々の生活は豊かになっているという考え方があります。
それは歴史が示しているからです。
人々は言葉と文化と技術を何世代も引き継いで今の我々を作って来ました。
我々は電気、水道、ガスのない生活はとても耐えられませんが、昔の人々はそれでも生きて命を繋いできました。
我々のインフラの中に今、スマホが組み込まれ始めています。
技術が変われば、人々の価値観が変わる事は当たり前の事です。
昔は出来たであろう物々交換が貨幣の登場で出来なくった時にも昔はあーだこーだ言っていた人達は必ずいたと思いますが、今はお店で物々交換が出来ないからと文句を言う人は一人もいません。
時代ごとに主要な価値観は必ず変化します。
だからこそ軸は自分がどう思うのか?自分は楽しいのかどうかです。
昔の価値観で良いなと思う所は吸収して、時代に合わないな、自分には合わないなという所はスルーして行けばいいと思います。
自分の中の価値観がどんどん変わって行くことも変な事ではないので無理に自分の気持ちを押さえつけないようにして下さい。
価値観は変わるもの。
周りが自分の価値観でこうあるべき論をかざしてきても
自分自身が楽しいのか?
自分の心はどう思っているのか?
この価値観を元に生きていけば時代と共に変化する周りの価値観に惑わされずに自分らしい人生が歩めると思います。
皆様の応援に支えられて毎日連続投稿継続中。ゲームアプリの触りの部分をプレイする事でゲームの出来を独自に判断し半年後のセルラン を予測をしていましたが、エンタメ未来予測全般に挑戦したいと思っています。