#66 緑と空と飛行機と
連日の猛暑で、ちょっと体が疲れているのを感じる。
さらに夏休みの図書館は繁忙期なので、体調管理をするのも大変だ。
世間はお盆でお休みの方も多いと思うが、僕がゆっくりできるのはおそらく11月くらいになる。
せめて少しの時間だけでも、心身を癒すことができれば――。
そんなときに僕が頼るのは、緑である。
公園へ緑を浴びに行く
1か月前に僕は東京駅へ緑浴びに出かけた。
7月はここまで暑くなかった……いかに今の夏が本気であるかを痛感する。
前回の記事に補足すると、東京駅・有楽町駅からすぐに行ける日比谷公園も絶好の緑浴びスポットだ。
身も心も癒されるし、公園の端には日比谷図書文化館という素晴らしい図書館まである。
大きな公園というのも、緑を浴びることができる素晴らしい場所だ。
けれど、僕は埼玉県在住。
この暑さの中で東京都心まで行くのはちょっとしんどい……。
そこで、近所の大きな公園へ行くことにした。
埼玉県所沢市にある「航空記念公園」、略称・航空公園である。
なぜ航空記念なのか。
実は日本で初めての飛行場というのは、成田でもなく羽田でもなく、この埼玉県所沢市に作られたのである。
そして、その日本初の飛行場の跡地にできたのが、この航空公園なのだ。
なので、航空公園に入ればいたるところに飛行機がある。
駅の時計の針までプロペラだし、駅舎全体も飛行機を模しているという徹底ぶりである。
さまざまなスポーツを楽しめるエリアがあるし、レストランやカフェ、茶屋もある。航空発祥記念館という飛行機の歴史を学べる施設もあるなど、文化・スポーツ・レジャーが詰まった公園だといえる。
何より今は休館中だが、図書館まであるのだ! 素晴らしい!
と、これではただの地元自慢になってしまう。
目的である公園内の緑を浴びに行くとしよう。
今度こそ緑を浴びに行く
公園へ入ると、ウォーキングやジョギングもしやすい広い道。
道を歩いているだけでも、十分緑が心身を癒してくれる。
僕がよく行くのは、広い公園の中の小さな区画。
「萬葉植物園」と名付けられた、緑に囲まれた小道である。
緑道の中にはベンチがあるので、そこで一休み。
電車に乗って航空公園駅に着いたときは、どことなく体が疲れていた。
けれど、緑の下で座ると、すっと疲れが霧消していくのを感じる。
スマホも見ない。PCも見ない。目の前にあるのは緑と空。
人間という生き物も、たまには自然と同化することが大切なのだと思う。
平和な空でありますように
公園に行ったその日は8月12日。
奇しくも、1985年に日本航空123便墜落事故があった日だった。
そして、この記事を書いている8月15日は終戦記念日。
いずれも、飛行機と関わりのある日であるといえる。
上の写真を撮るために立っている場所こそ、日本初の飛行場の滑走路だったところである。
そこから数多の飛行機が飛んでいったんだと思うと感慨深い。
けれど、この時期になると、果たして人類は飛ぶべきだったのだろうかとどうしても思う瞬間がある。
どうか未来は、戦争も事故もない世の中になりますように。
平和な青空でありますように。
公園を出たときの僕は、明日も頑張ろうと前を向いていたのだった。
この記事が参加している募集
サポートをしていただけるととてもとても嬉しいです! 読書と勉強の糧にさせていただきます!