こなんるか
短編小説です❢ 息抜きにぴったりな小説だと思います❢ ぜひお読みください😊
掌編小説を集めました!
読んだ作品についての考察や分析
どーも、こなんるかです。 最近はあまりnote書いてないですね。 今は ☑️東奥文学賞(青森の文学賞) の作品の推敲してます。 地元の賞ってなんかいいじゃないですか。なんかね。 青森とは一切関係ない話なんですがこれでいいのかはわからず。まあでも、自分が好きなのでいいとしときます。 ☑️文學界新人賞(予定) のもぼちぼち推敲はじめるかな、と。 あとは今ちょうど書いてるのが すばるっぽくなってきたのですばる用にしようかなと思ってます。 ここ数年は書くのに慣れようと思って
ちょっと遅いですが、あけましておめでとうございます。 おめでとうございます、と言うには1日からいろいろありすぎて しかしこういう国に住んでいるので 常に備えが必要ですね。 北陸地方にお住まいの方、どうかお気をつけて。 他の地方に住んでいる方も、気を引き締めていきましょう。 さて、2024年、どのような年にしていこうか、と。 ①読書 まあ、これですよね。 純文学を主に書いているわけですが、わたしが純文学を読み始めたのは『推し、燃ゆ』がきっかけでした。 それまで本はほとんど読
クリスマスイブ前日ということで 今年のふりかえりをしようと思います! クリスマスイブ〜年末って 新幹線並みの速度で過ぎ去っていくのでね、今のうちに、ね。 そういえば、フランス留学中のテストのなかで 「日本の新幹線は速すぎて危険だ」 という文があったことを思い出しました! まあ、たしかに!速いわよね!新幹線って、人生の中でほぼ東北新幹線しか乗ってないんですけど、速いわ〜。 TGVは新幹線に比べると おかたつむり ですもんね、でも好きです、フランスの田園風景がじっくりみられて
こんばんは、どうもこなんです。 今日は中秋の名月ですね🌙 なのに! わたしの住む地域は曇り〜…… 昨晩は綺麗に見えたのですが 今日は雲しか見えません☁️ タイミング悪いよ!! ということで、月の隠された夜の下 一人反省会をします。 さて、夏クールのドラマ 『ハヤブサ消防団』にすっかりはまったわたしは 自分でもミステリ書きたいわ! という思いで埋め尽くされてしまったんです。 ちょうど一ヶ月前ですかね。 一ヶ月前といえば9月。 純文学系の公募が9月と10月にあるのですが
大変なことが起きてしまった。どうしたらいいものか僕にはもうなにも分かりません。物理学に造詣の深い君ならきっといつかは、時間がかかってでも解決してくれると信じています。そう、いつか、は。 実は、妻と娘が消えてしまったんです。木曜日の朝でした。朝いつもは娘が僕を起こしにくるのですが、その日はいつまで経っても現れず、そろそろ時間的にやばいぞと思った僕は、仕方がないので一人ベッドから起き上がり、階段を下りてリビングへ向かおうとしました。しかし、階段を下りている段階から、なにかが
最近、僕の周囲でものが昇華してしまう現象が起きています。昨日まで書斎の机の上にあったはずのボールペンが、朝目覚めたときには跡形もなく、いや、むしろ昨日まで目にしていたあの水色のボールペンは自分が作り出した幻想かと言うように、本当になにも残さずに消えてしまっていたのです。どうしてこんなことが起きるのか、あなたには分かりますか? 我が友人の君ならきっと、物理学だの数学だのを駆使して、この極めて不可解なできごとを解決してくれるんじゃないかと思い、手紙を書いた次第です。 この、
彼女のビビットカラーのパジャマを着たいという衝動に襲われてからというものの、それはまるで呪いのように僕の心の中にい続けることになった。今日はいつも使っている黒や白のハンカチではなく、彼女からビビットな中でもまだ男の自分でも持ちやすい水色のビビットカラーのハンカチを借り出社した。ハンカチは、ハンカチという小さな物体にもかかわらず、まるで鉄の塊を持っているかのようにポケットに重みを感じた。 会議中、上司の案に対して自分の意見が沼の底から這い上がってはきたものの、それを指で掴
玄関の扉を開けると、1人の着物を着たご高齢の女性が、いかにもこの家の主であるというような威厳のある顔つきをして、しかしながら口角を上げ、立っていた。その人は僕の顔を凝視すると、小さく上品に礼をして、「どうぞこちらへ」と言った。手土産を持つ手から汗が噴き出すのを感じた。彼女が靴を脱ぐ仕草を寸分変わらずコピーして、その通りに靴を脱いだ。その間、強靭で鋭い視線が背中に刺さっているのを感じた。 「さあさあ、遠くからお疲れでしょう? お茶でもどうぞ」 客間らしいところに案内され、席
「いい天気。湿度さえなければ」 除湿機は彼女の周囲の湿度を容赦なく吸い、彼女は恍惚の表情を灯して目を瞑っている。 「湿気さえなければね」 彼女は繰り返した。 「そうそう、今度のお盆ね、親が帰って来いってうるさいの。どうしたらいいと思う?」 「帰ったらいいんじゃないかな?」 「そう思う? 本当に?」 「まあ」 彼女は1度大きく溜息を吐いた。 「問題は、母でも父でも妹でもないの。親戚よ。親戚。昔から苦手なの。誰も逆らえない人が1人いるのよ。自分のことを桜子様
彼女は次の日から、本当に除湿機を背負う生活を始めた。 今日は日曜日だった。昨日の大雨の雲は僕たちが寝ている間に巨人が思い切り息を吹きかけたように、どこかへと消えてしまっていた。しかし、湿度が高いのは相変わらずで、昨日見た笑った顔が嘘かと思えるほどに今日もまた朝から眉に力を入れ、不自然に朝食を食べる彼女が僕の目の前にいた。 今日の朝食は、彼女がこの地域で一番だというパン屋の食パンだった。昨日の大雨の中、わざわざ家とは反対方向のそのパン屋に立ち寄り、食パン一斤を購入した
映画館に着くと、彼女は一つ息を吐いて、「ここなら雨の音も聞こえなくていい」と言った。商業施設の中に入っている映画館は完全に外の音とはシャットダウンされ、好きな人も多いであろう、雨がいろいろなものを打ちつける音は、一切聞こえなかった。 映画の間、当たり前に彼女は湿気についての文句を口にはしなかったし、身体から発せられる雰囲気もまた、映画というエンターテイメントに包み込まれているおかげで、刺々しいものはなかった。しかし、彼女の髪はやはり膨らんでいた。横に座る彼女の髪が視界に
「これなんかどう?」 と彼女が見せてきたのは、いかにも純文学的な映画で 「それより、こっちのほうが面白そうじゃないか?」 と、アメリカでヒットしているというディズニーの実写版を勧めてみると 「そうね、確かに、今流行ってるしそれもいいかも」 と、僕の計算に一切気付いていないかのような態度で、意外にも抵抗なく受け入れてくれた。彼女は再び朝食を食べ始めた。外の雨は相変わらず強く地面や壁、窓を叩きつけており、弱まる気配を一切見せない。雨の音と彼女のビビットな色たちは反発し合うの
「この雨はいつまで降る予定なの?」 と言いながら、真っピンクのカバーに囲まれたスマホを弄ると「今日は一日中雨だって、やになる。一日中除湿機が手放せないわ」と言って、床においてある除湿機を手で撫でた。 「それって重くないの?」 「別に重くない。湿気に比べたらどんなものだって軽いの。わたしにとって世界で一番重いものは湿気」 彼女はスマホを、画面が割れることなど気にもしないように結構な音を立ててテーブルに置くと、いただきますと挨拶をしてから、ビビットな赤色の箸をまるで見本
彼女は、ビビットカラーと除湿機、この2つをなによりも愛している。愛しているの度合いがどれくらいかと訊かれたら、僕は彼女自身じゃないし、どこかの超能力者みたいに他人の心を読むこともできないし、ましてや脳内を覗き見るなんてこともできないから、どれほどの熱量をその2つに向けているかは正確には分からないけれど、相当という言葉を使っていいくらいに彼女がその2つを好きだということは分かる。 「今日もすごい湿気。朝から水がぽつぽつ窓を叩く音を聞いた瞬間、心が地獄の底まで突き落とされたわ
いつ雪降ると思う? って訊かれたから、知らん知らん知らん、つうか、いま春だし。この前冬終わったばっかだし。と言った。そいつは、世界的名画を囲う、額縁のような枠を持つ窓を開けて、完全に冬の幕の降ろされた桜の香りのする空気を吸うと、雪は冬だけに降るとは限らないでしょ? と、寝言のような独り言を、半分ほど雲で覆われている空に向かって吐き出す。その瞬間強風が吹いてきて、窓のすぐ近くに生えている桜が、巨大なうちわで煽られたかのようにゆらゆらと動き、大量のピンク色の花びらが空中に舞うと
この街に聳える巨大な建物の最上階、そこにバーはあった。今日のバーは暖炉の火で温められていて、店内は仄かなオレンジ色で染められていた。暖炉の木の、ぱちぱちという木の焼ける音は、流れている音楽の隙間を通り抜けてわたしの耳に入ってくる。木が燃える音はなんとも心地よく、永遠に聞いていたい気持ちに駆られる。 わたしはワインを飲んでいた。隣に座る恋人も、わたしとは違う透明に近いワインを飲んでいる。 「最近同じ夢を何度も見る。その夢を見ると、酷く身体が疲弊して起きたときにはまるで身