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観察日記1010

観察日記1010
おはようございます。
「しんがりの思想」を読書中です✋

・役得(川島武宜)
 ・「ある地位についていることによって得られる利益で、しかも公式には諸運インされていないもの」
  ・公金や企業財産、基金などを管理する人がそれらを私的に使用・利得すること
 ・役得にあずかるひとは「他人の財産を管理する地位」にある人だが、そういう人が役得に手を染めるのは、「ひとしく「他人の財産」であっても、自分が管理支配している場合には、その財産に対する所有者は「何となく」弱いものに思われ、それにひきかえ、自分はそれに対し「何となく」一種の権利を生じているかのような意識が、存在している」おり、「役得行為についての「罪」ないし「不道徳」の意識を弱くしている」
・ヘソクリも役得
 ・近代的所有権の概念から見れば、管理財産の役得的横領に他ならないが、「わが国古来の淳風美俗」によれば、なにがしかの後ろめたさを伴いつつも習俗上是認ないし寛大視されているところの「役得」の典型(川島)
・「公物と思う心がすでに敵」
 ・第二次世界大戦中の標語
 ・「公物」(国や自治体の所有物)は、公共的なものであるからこそ私的目的のために使用されてはならないと考えるのが普通
 ・この標語は逆に、「公物」と思うことそれ自体がすでに「敵」だという
  ・「「公物」と思うと無駄に使うという傾向」が生じてしまうから
 ・日本社会では《公共的なもの》が、「みんなのものである」というふうにではなく、「だれのものでもない」というふうに解されてしまうということ
 ・「だれのものでもない」から、他人の具体的な所有物に手を出すとき(盗み、横領)ほどに、私物化にブレーキがかからなくなる
 ・「だれのものでもない」から少しくらい「余禄」や「おこぼれ」があってもかまわないと思ってしまう
・役得が公的な地位につきものであるのは、これまで《公共的なもの》が行政と企業、「官」「民」の2セクターに独占され、市民自身が自らの手で、さまざまなセクターにおいていわば重層的に《公共的なもの》の領域を開いてこなかったから
 ・「民間公益」であるはずの公益法人を役所の許可制でやってきたこと自体が「異常」(加藤哲夫)
・《公共的なもの》を再建しようとするときに重要なもの
 ・子どものころから互いによく見知り合っている人のあいだのコミュニケーションではない
 ・たまたまこの地域に暮らしてはいるが互いによく見知らない人々の間のコミュニケーション
 ・わたしたちがこれから紡いでいかなければならないのは、思いをきちんと口にするということ(安心して思いを口にできるような場を開くこと)であり、また言葉にならない思いにきちんと耳を傾けることのできる、そんな関係
 ・コミュニケーションの場が開かれているということ
  ・「官」へと置き換えられた「公」ではなく自生的に《公共的なもの》はそういう場からしか立ち上がらない
  ・国家とグローバル経済に抗する「社会的なバリケード」
・公共的であるとは、すべてのひとに開かれているということ
 ・「公有」(国有)か「私有」か、「官有」か「民有」かという二分法に縛られてはならない
(全員に開かれているということ)

昨日、タルマーリのインスタに更新された渡邉格さんの記事で『数字によって白黒をつける動きによって、グレーの居場所はもう残っていないのか。……今のこの閉塞的な日本社会で、論理の外にある大切なモノを拾い上げるために、「マイノリティー」から学ぶことこそ多くあると、私は思う。』というのがありました。( https://www.instagram.com/p/CpllwF7yv7I/?utm_source=ig_web_copy_link
日記の最後の部分でも「二分法」という言葉が出てきましたが「あれか、これか」というオール・オア・ナッシングが散見されることに非常に危機を感じることがあります。
「安心して思いを口にできるような場を開くこと」を心に留め、育んでいくことを大切にしていきたいと思います。

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