ネギシアツミ

群馬県に住んでいます。おいしいものと、おいしいものについて書かれた文章が好きです。高崎…

ネギシアツミ

群馬県に住んでいます。おいしいものと、おいしいものについて書かれた文章が好きです。高崎市で「整体サロン たびらな」を営業中。

マガジン

  • 子育てつれづれ

    2023年12月に爆誕した長女との日々を書いています。思い出も愚痴もごったまぜ。いつか見返した時に笑っていたい。

  • 肩こり持ちの14歳が28歳で整体師になって開業するまでの話。

    私がどうして整体師として生きることを選んだのかを書いていきます。 今までの出逢いとエピソードを忘れたくないのです。 そしてたくさんの感謝を残しておきたいのです。 …なーんて恥ずかしいこともたまには書きます。

記事一覧

断捨離

人はいつか死ぬからその時まで精一杯生きろとはよく言うが、実際その時のことを考えると思い浮かぶのは遺すことになる人のことやモノのことで、遺された人はもうその人に頑…

ネギシアツミ
4週間前
4

梅雨の不機嫌とサンドバッグ

なんと言うか、気力というのはそこらへんから生えてきたり空から降ってきたりはしないもので。 育児とか家事とか、生きて行くのに意外と雑事は多いもので。 ついこの間も…

ネギシアツミ
1か月前
3

私は母に向いてない。

まーじーで妊娠と出産ならあと5回はできる (気がする)けど自分が子育てに向いてるとは全く思えない。 産まれた赤子を死なせないことはかろうじてできると思うけど、家庭の…

ネギシアツミ
2か月前
7

子どもが風邪を引いた。

雨の日の桜ってなんか重くて好きだなぁ、質量というより隠喩に含まれた想いの量が。 とか思っていたらもうとっくに春は通り過ぎていた。 今年の桜をじっくり見ることもな…

ネギシアツミ
3か月前
4

整形外科の待合室にて。

娘と私は、意外とよく似ているのかもしれない。 意外とご近所にあった整形外科は行ってみるとこれまた意外に大きくて、受付を済ませて案内された待合にはざっと30人くらい…

ネギシアツミ
4か月前
3

マタニティーブルーズがやってきて、去っていった。

「この子を可愛いと思えるようになってよかった。」 私はそう言って涙をこぼした。 出産してから1ヶ月半ほど過ぎた日のことだった。 2023年12月20日、16時49分。 母子手…

ネギシアツミ
4か月前
7

妊娠5ヶ月、おなか貸し主として思うこと。

妊娠5ヶ月に入って、だんだんお腹が膨らんできた。 明らかにこれは自分が栄養を蓄えたものではない「ナニカ」が下腹のあたり、ちょうどおへその下くらいに主張しているの…

ネギシアツミ
11か月前
3

Smells Like Fifty Spirit

2021年8月17日火曜日、午前6時。 待ってましたとばかりに鳴り響くスマホのアラームを止めて、絶対に二度寝しないよう飛び起きた。 何せ今日は忙しい。 朝一でご予約を受…

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銭湯で知り合った見知らぬおばちゃんと鬼滅の刃を観に行く。

「ねぇ、鬼滅の刃って知ってる?」 数ヶ月前のこと。 銭湯で顔見知りになったおばちゃん(Hさん)が、ある日突然話しかけてきた。 知ってますよぉー。観てました! 私はニ…

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金木犀の季節が終わる頃に。

「ともだちがなくなったんですよ。」 シャンプーをしながらヘアサロンのJさんがそう言った。 Jさんの友人は、30代だったらしい。 私が通っているヘアサロンで、Jさんはア…

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肩こり持ちの14歳が28歳で整体師になって開業するまでの話。#11

研修先の西宮から高崎に帰ってきた次の日。 出勤すると、先輩が片足首にサポーターをして歩きにくそうにしていました。 「ど、どうしたんですかそれ」 「実は洗濯物を下…

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肩こり持ちの14歳が28歳で整体師になって開業するまでの話。#10

もし、嫌いな言葉は何ですか?と聞かれたら 「読書感想文」 「棚卸し」 「テスト」 と答えるくらい、テストというものは嫌いです。 緊張で胃が締め付けられながら迎え…

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肩こり持ちの14歳が28歳で整体師になって開業するまでの話。#9

指が痛い。指が痛い。指が痛い。 朝目が覚めて知らない天井を見た後、親指の鈍痛に叩き起こされます。 なんて素敵な目覚まし。 でも実践で使える体が作られていくと思…

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肩こり持ちの14歳が28歳で整体師になって開業するまでの話。#8

群馬県民は、公共交通機関をほぼ利用しないで生活していることで有名です。 私もそんな中のひとりでした。 学生時代は電車通学でしたが、自分で車を運転できるようになると…

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肩こり持ちの14歳が28歳で整体師になって開業するまでの話。#7

群馬県高崎市の、とある整体サロンに採用になった後。まず最初に徹底的に教わったことは、電話の取り方でした。 予約の取り方ひとつとっても、患者さんの望んでいる日にち…

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肩こり持ちの14歳が28歳で整体師になって開業するまでの話。#6

私は普段甘い飲み物を飲みません。 それでもスタバのさくらラテだけは大好きで、春が待ち遠しいシーズンになると、必ず飲みます。 単純に味が好きだからという理由の他に…

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断捨離

断捨離

人はいつか死ぬからその時まで精一杯生きろとはよく言うが、実際その時のことを考えると思い浮かぶのは遺すことになる人のことやモノのことで、遺された人はもうその人に頑張ってもらうしかないにしても遺品整理とかやばくね?と思う。

どーすんだこのゴミ!ってなるよねーきっと。
データならね、指一本でさよーなら!ってなるけど服とか本とか写真とかさ、細々した使えるもの使えないものがある訳で。

そんな時にこのポス

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梅雨の不機嫌とサンドバッグ

梅雨の不機嫌とサンドバッグ

なんと言うか、気力というのはそこらへんから生えてきたり空から降ってきたりはしないもので。

育児とか家事とか、生きて行くのに意外と雑事は多いもので。

ついこの間も朝5時半に娘が起きたもんだからこちらも付き合って起きたはいいものの、気がついたらもう保育園へ送る時間になっていた。

まだ娘は肌着のまま!
保育園の連絡帳は白紙!
カゴには山盛りの洗濯物!
昨日のミルトンそのまま!
流しには汚れた食器!

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私は母に向いてない。

私は母に向いてない。

まーじーで妊娠と出産ならあと5回はできる
(気がする)けど自分が子育てに向いてるとは全く思えない。
産まれた赤子を死なせないことはかろうじてできると思うけど、家庭の中でそれを平穏にできる気がしない。

今日も、夫を言葉の暴力で殴ってしまった。

炎上覚悟で言う。
まじで自分モラハラ気質っすわ。
不機嫌で相手をコントロールしたくなるあたりマジものだと思う。
不満や怒りは相手に要点だけ伝えてささっと終

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子どもが風邪を引いた。

子どもが風邪を引いた。

雨の日の桜ってなんか重くて好きだなぁ、質量というより隠喩に含まれた想いの量が。
とか思っていたらもうとっくに春は通り過ぎていた。

今年の桜をじっくり見ることもなく、赤子と桜の写真を撮ろうと思っていたのだが気がついたら散ってしまっていた。

今が4月で、実際にはもうゴールデンウィーク間近だなんて信じられない。

赤子が生まれてからというもの日常のやることはとても単調で、特に変わり映えしない日々が続

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整形外科の待合室にて。

整形外科の待合室にて。

娘と私は、意外とよく似ているのかもしれない。

意外とご近所にあった整形外科は行ってみるとこれまた意外に大きくて、受付を済ませて案内された待合にはざっと30人くらいの人がいた。
ぱっと見9割の方がご高齢の方だった。
車椅子の人、杖をついている人、付き添いの人といらしてる人。
皆さん何かしらの痛みや怪我を抱えてらっしゃるのだろうなと思いながら、なるべく邪魔にならないように立って待った。
何せ抱っこ紐

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マタニティーブルーズがやってきて、去っていった。

マタニティーブルーズがやってきて、去っていった。

「この子を可愛いと思えるようになってよかった。」

私はそう言って涙をこぼした。
出産してから1ヶ月半ほど過ぎた日のことだった。

2023年12月20日、16時49分。
母子手帳を見てみると、子どもの誕生日と時間が書かれている。
分娩所用時間は5時間55分。正常分娩、というハンコが押してある。
出産はとても面白くて貴重で、大切な体験だった。これについてはまた別で書こうと思う。めっちゃ長くなるから

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妊娠5ヶ月、おなか貸し主として思うこと。

妊娠5ヶ月、おなか貸し主として思うこと。

妊娠5ヶ月に入って、だんだんお腹が膨らんできた。
明らかにこれは自分が栄養を蓄えたものではない「ナニカ」が下腹のあたり、ちょうどおへその下くらいに主張しているのを感じる。
でもこれといった体調の変化はなく、胎動もあるんだかないんだかよくわからない。
時々、本当に妊娠しているのか不安になる。
そりゃ生理が来てないんだからナニカが居るんだろうけど。
生きてるかな。元気なのかな。
妊婦健診に行ってエコー

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Smells Like Fifty Spirit

Smells Like Fifty Spirit

2021年8月17日火曜日、午前6時。

待ってましたとばかりに鳴り響くスマホのアラームを止めて、絶対に二度寝しないよう飛び起きた。

何せ今日は忙しい。
朝一でご予約を受けてしまったから、その後すぐに新幹線に乗らなければ間に合わない。

いくら東京高崎間が新幹線で50分であれ、今日は行ったことのないライブハウスへ行くのだから。

渋谷クラブロッソ。

今日ここで行われるイベントの名前は
『Sme

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銭湯で知り合った見知らぬおばちゃんと鬼滅の刃を観に行く。

銭湯で知り合った見知らぬおばちゃんと鬼滅の刃を観に行く。

「ねぇ、鬼滅の刃って知ってる?」

数ヶ月前のこと。
銭湯で顔見知りになったおばちゃん(Hさん)が、ある日突然話しかけてきた。

知ってますよぉー。観てました!
私はニコニコしながら答えたと思う。
意外とこの人アニメ好きだったんだな、と思ってしばらくおしゃべりした。

「禰豆子ちゃんってかわいいわよねぇー!!おばさん大好きなの!!」
「水の呼吸!!」

嬉しそうにお話しながらポーズをとっているHさ

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金木犀の季節が終わる頃に。

金木犀の季節が終わる頃に。

「ともだちがなくなったんですよ。」

シャンプーをしながらヘアサロンのJさんがそう言った。
Jさんの友人は、30代だったらしい。

私が通っているヘアサロンで、Jさんはアシスタントとして働いている。
Jさんとのお付き合いはそれなりに長い。
Jさんが1人目のお子さんを妊娠する前からだから、もう5年以上だ。ちなみに今は第2子を妊娠中である。
亡くなったご友人も、Jさんの第1子と同い年のお子さんがいらっ

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肩こり持ちの14歳が28歳で整体師になって開業するまでの話。#11

肩こり持ちの14歳が28歳で整体師になって開業するまでの話。#11

研修先の西宮から高崎に帰ってきた次の日。

出勤すると、先輩が片足首にサポーターをして歩きにくそうにしていました。

「ど、どうしたんですかそれ」

「実は洗濯物を下ろすときにバランスを崩しまして」

それは、俗にいう下駄骨折だとかで。

研修先に行ってみれば教えてくれる先生が肋骨を折っていて。

帰ってくれば先輩が中足骨を折っていて。

なんだろう。
私の行く先にいる人たちは骨を折るというジンク

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肩こり持ちの14歳が28歳で整体師になって開業するまでの話。#10

肩こり持ちの14歳が28歳で整体師になって開業するまでの話。#10

もし、嫌いな言葉は何ですか?と聞かれたら

「読書感想文」
「棚卸し」
「テスト」

と答えるくらい、テストというものは嫌いです。

緊張で胃が締め付けられながら迎えた、研修最終日。テストが実施されるのは午後だと言われていました。実技は全身とフットリフレクソロジーの2種類。
そして筆記。

Yちゃんと一緒に倉庫にこもるのも、これで最後かぁ……

ずっと一緒に練習をしているYちゃんは、穏やかでふ

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肩こり持ちの14歳が28歳で整体師になって開業するまでの話。#9

肩こり持ちの14歳が28歳で整体師になって開業するまでの話。#9

指が痛い。指が痛い。指が痛い。

朝目が覚めて知らない天井を見た後、親指の鈍痛に叩き起こされます。

なんて素敵な目覚まし。

でも実践で使える体が作られていくと思えば、耐えられました。

それよりも辛かったのは、喋れないことでした。

今回の研修の目的は、店舗で提供しているサービスのおよそ半分を、1人で行えるようになることです。が、それはつまり

『患者さんに問診をして、メニューの説明をしつつ

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肩こり持ちの14歳が28歳で整体師になって開業するまでの話。#8

肩こり持ちの14歳が28歳で整体師になって開業するまでの話。#8

群馬県民は、公共交通機関をほぼ利用しないで生活していることで有名です。
私もそんな中のひとりでした。
学生時代は電車通学でしたが、自分で車を運転できるようになると、本当に電車からは疎遠になります。

新幹線の乗り換え(!)という人生初の贅沢な乗り換えをして、新大阪。そこから在来線に乗り換えて、研修先の店舗最寄駅に降り立つとそこには

スーツのサラリーマン、買い物袋を提げたおばあちゃん、ベビーカー

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肩こり持ちの14歳が28歳で整体師になって開業するまでの話。#7

肩こり持ちの14歳が28歳で整体師になって開業するまでの話。#7

群馬県高崎市の、とある整体サロンに採用になった後。まず最初に徹底的に教わったことは、電話の取り方でした。

予約の取り方ひとつとっても、患者さんの望んでいる日にち・時間・コース内容・担当指定の有無などなど
当たり前ですが1つも間違えてはいけません。
相手の話をちゃんと聞いて、できることならば察して。
わからなかったら、きちんとたずねて確かめること。

最初のうちは何一つ、正確にできませんでした。

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肩こり持ちの14歳が28歳で整体師になって開業するまでの話。#6

肩こり持ちの14歳が28歳で整体師になって開業するまでの話。#6

私は普段甘い飲み物を飲みません。

それでもスタバのさくらラテだけは大好きで、春が待ち遠しいシーズンになると、必ず飲みます。
単純に味が好きだからという理由の他に、実は特別な思い入れがあるのです。

私がさくらラテを初めて飲んだ時。

それは『整体師になる』と決めて、初めて臨んだ転職面接の前でした。
今でもあの緊張感を覚えています。

近くのトイレで笑顔が不自然になっていないか、何度も確認したこと

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