週刊少年松山洋_タイトル_修正

続・応募書類にデッサンはいらない

『応募書類にデッサンはいらない』という記事を書いたらすごく反響がありました。

もともとの記事やタイトルのメッセージ性の強さ故かもしれませんが、一番大きかったのはこれ。

あの糸井重里さんがリツイートしてくださったのです。フォロワーが240万人くらいいらっしゃる方の影響力はやっぱり半端無くてあっという間に拡散されてたくさんの人に読んでいただけたようです。

もちろん最初は“は?デッサンは重要じゃないの?”なんて意見もチラホラありましたが、皆さん記事の無料部分だけでも読んでいただけた方は内容がちゃんと伝わったみたいで“確かにその通りやな”という感想になっていました。

ただ、どうしてもSNS上の拡散効果っていうものは“その先”の弊害が付きまといます。

ツイートの性質上仕方ありませんが『応募書類にデッサンはいらない』というメッセージ性の強いタイトルだけが広まって、肝心の記事を全く読まれずに“は?何言ってんの?デッサンは重要やろ?誰だそんなこと言ってるのは?”みたいな形で広まってしまっているところもありました。

まぁ、“拡散される”ってコトはそーゆーコトだし、それもツイッターの面白さでもあるので“計算と覚悟の内”ですが。

ただ、それでも。

やっぱり個人的にも“ううーん”って唸ってしまうのがその“は?デッサン大事やろ!”って言ってしまっているのが業界人の中に見受けられることです。

なかなか(私の身の回りにいる業界人)全員と直接お話しする機会もありませんし、必ずしも記事を読んでいただけるわけでもないので本当にこれは仕方がないことかもしれません。

けど、それでも、やっぱり口に出して伝えていきたい。

そして“そうでもしないと世の中は変わらない”と思う。

変わらなきゃいけないのはきっと我々(業界)の方。

だからこそ、改めて正式に言いますが。

“応募書類にデッサンはいりません”

今回は意図をわかりやすく伝えるためにも、あえて言い方を逆にして表現しますね。

業界の皆様へ。

応募者の作品を評価する側の皆様へ。

“本当にデッサンを見ないとその人の絵の能力が判断できませんか?”

“キャラクターやイメージボードやモンスターのデザインやロボットのイラストを見るだけで上手いかどうかが判断できませんか?”

“それだけでデッサンができてるかどうかは判断できるはずでしょう?”

“頭デッカチになって【とりあえずデッサン送ってください・必須です】っていう太古の昔から伝わる慣習に従ってしまっていませんか?”

その考え方を変えましょうよ。

無駄なんですよ。応募者に両方送らせることも、評価する側が両方見ることも。お互いに時間の無駄です。ひとつ(の方向性)でいいんです。その応募者が本当にやりたいこと表現したいこと描きたいものを送っていただくだけで“デッサンが上手いかどうかも何がやりたい人なのかも同時に評価できるでしょ?”って言っているのです。

そもそも絵が上手くなるためには順序として模写・デッサンは必須なんですよ。絵を描き始める時に最初にやるのは模写です。それからデッサンを繰り返して空間や光と影を把握して際立たせることで少しずつ上達していきます。

けど、そのデッサンをやる行為そのものも本来高い学費を払って学校で教わることでも無いのです。家でできるし勝手にやればいい。繰り返すだけですよ。ただひたすらに描けばいい。描き続ければ間違いなく上手くなります。

学校などで専門的に学ぶべきことっていうのは“その先の技術”であるべきなのです。

学校で彫刻デッサンやるのはナンセンス・不要です。

別に彫刻じゃなくてもデッサンはできます。

家でも外でもどこででも。

勝手に描けばいい。

“その先”ですよ。

“その先”があるんです。

“その先”を我々は見たいし、そこに惚れたいし、それを評価して、迎え入れたいと願うのです。

誰にとっても時間は一定。

若者に無駄なこと(わざわざ応募書類にデッサンを用意させて提出させる行為)を強いて時間を浪費させたくないのです。

だから考えの足りない頭デッカチのおじさん達はスッコンデテください。

“現代の若者”を引っ張り上げて導いて覚醒してやりたいと切に願う松山洋からの個人的なお願いでした。

*今回のこの記事は全文を読んでいただかないと意味が無いのでここまで全部を無料パートにしました。以下の有料部分には記事はありません。気に入ったら購入いただくかサポートしていただければ幸いです。(と思いましたがせっかくなので書きおろし部分を追加しました。これで購入者&支援者の満足度が少しでも上がってくれると嬉しいです。それでは書き下ろしパート【せっかくだから議論しようぜ】をご覧ください)

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【せっかくだから議論しようぜ】

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