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26.【写真】

アッチノ世界の夢かわからないけれど、不思議な夢を見た。

夢の始まりは、突然世界が終わってしまうような設定だった。
あちらこちらがバラバラと崩れていく。
何かが襲ってきているのか、地震が起こったのか、なぜ世界が崩れているのかはわからない。

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アタシは逃げずに、その光景をじっくりと見ていた。
でも、急に知っている写真家さんに会わなきゃいけない気がして、アタシは街の中を探し始める。

やっとの思いでその写真家さんに巡り会えた。
それなのにアタシは何を思ったのか
「一秒でも良いから、アタシよりも長く生きて」と
その写真家さんに強く言った。

「なぜ?」

凄い勢いで詰め寄ったのに、写真家さんは慌てることもなく静かに聞いてくれた。

「最後のアタシを貴方に撮って欲しいから」

アタシは写真家さんの手を握りながら、とんでもないことを言い出した。
無茶なお願いをしたのに、その写真家さんは怒りも驚きもせずに溜息混じりに笑った。

そしてアタシを見つめると
「なるほど。じゃあギリギリまで生きなきゃね」と
落ち着いた様子で頷いて、一緒に何かから逃げてくれるという可笑しな夢の終わり方だった。

こんなアタシのそんな無茶なお願いを聞いてくれる、
物好きな写真家さんなんて現実にいるのだろうか……

なんて悶々と考えてしまう夢でした。



別サイト初回掲載日:2011年 01月16日



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