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2023 こどもの日 #子どもに教えられたこと

5月5日、今日は「こどもの日」。

今、私は45歳。
今でも「子供よりこどもだな~」と
笑える想像力に我ながら感心することが珍しくない私。

でも、外見はどう見ても大人。
大人キャリアの証
しわも、白髪も似合ってきたと思う。

そんな私も
もちろん誰がどう見ても
こどもだった時があった。

振り返れば
大人が言うことを鵜呑みにしがちな子供だったと思う。

大人と言うのは両親で
両親の嘘を健気に信じてきた。

お陰で
怖い思い
惨めな思い
孤独が絡み合って
「なんで生まれちゃったんだろう」
「死にたい」なんて
何万回思ってきたことかわからない。

寂しい気持ちになっても
親を責めないように発想を転換、
親を正当化して
自分を納得させてきた。

明るく元気に
なんでもないように
強いんです私、って振舞ってきた。

そんな経験も役に立つもので
若い頃
「逆境をバネに」みたいな講演も何度か依頼されて
「自分の考え方次第で道は開ける!」
とか
「こどもを信じましょう!」
みたいなことを声を大にして言ってきた。

でも、母親になった時、
私は息子にそんな惨めな思いをさせたくないって思った。

この子の手本になるようになりたい!って思い
仕事、家事、育児をだけを繰り返してきた日々。

私は
「こうして欲しかった」という子供の頃の記憶と
「でも息子はどうだろう?」という問いを持って
母親をしてきた。

息子は昨年18歳になった。成人した。

結果、子育てはうまくいかなかった。

息子は、心身の健康を失ったから。

息子は通院もせず、
どう生きたいのか、
そもそも生きたいのかもわからない。

「息子は部屋で死んでいるかも」と毎日思う。
しかも、もう何年も。

息子の体調を知るために
私は息子が部屋から出てくると面白いことを言う。
面白いことと言ってもギャグとか決まりきったことではない。
とっさの事だから
その時の様子に併せて発想力を働かせる。
それで息子が話に乗ってきたら調子は良い。
ニヤッとすれば体調はそれほど悪くない。
無表情なら、なかなか悪い。

そんな息子から先日言われたことがある。
なんの話をした時かは忘れたけど
「お前(私の事)、信じるとか、悟空みたいな考え方だから
ばぁちゃんとか家族だと思っていた人から騙されるんだ。
ベジータみたいに厳しく接しろ」と。

ドラゴンボールのキャラクターで例えられた…。

私も
「悟空はアホだな。
でもそのキャラじゃないと話が広がらないか」
と思っていたからこそ、ショックだった。

疑う気持ちはあっても
疑ったところで叩きのめされた幼少期の記憶。
張り合おうとしたら逃げられてきた小中学生の記憶。
けど困った時だけ
泣いて助けを求めに来る。
家族だから助け合わなきゃ、
こんな家族だから私が守らなきゃ、信じなきゃ、と。
洗脳され続けていた自分のアホさに
ようやく数年前に気付いたと思っていたのに
まだ気付ききっていなかったのか…。
そして
私のアホさは、あの悟空のアホさだったのか…。と。

いや!ドラゴンボールは好きですよ!
部活が19時に終わるから、
ドラゴンボール観たさに猛ダッシュで家に帰っていましたもの!
でも、ドラゴンボールなら
ピッコロが好きなんです。
その前はベジータが好きでした。
悟空じゃなくてピッコロやベジータに惹かれていた私は
単に彼らへの憧れだったのか…。と。

そして、
未だに
”言われたことを鵜呑みにしている単純な大人”
だということを知らされた瞬間だった…。

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