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今日の学び「川の流れは遊び心を解き放つ」

2022.2.27  海遊び


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【ちょっと自己紹介】
プレイワーカー「おけまる」です。
身長は自動販売機よりちょっと高いです🥫
「遊び」に関する様々な団体で活動し、実践に触れ、色んな人と向き合い関わり合いながら「どんな遊びに関する環境を作りたいのか」ということを模索しています。
想いについて詳しくはこちらをご覧ください。

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海で遊んでいた時のことー


おけまるが椅子に座りコーヒーを飲みながらボーッとしていると、河口付近でお父さんとの遊びから戻ってきたばかりのAくんが、その足で絡みにきた。
そして、石を相手のズボンのところに投げ乗せられたらやったー、みたいな究極な世界観の遊びをした。
反応がおもしろく、楽しかった。
けっこう長い間やった。
思えばそれでお互いの遊び心が温まり、遊び心の波長が同期されたと言えるだろう。
そして相撲をとったりした。

別の遊びをしている子たちが盛り上がっていたので見に行った。
足が砂から抜けなくなって笑っている一人の子を見て、「埋めてやろう!」と悪巧みをしたおけまるが埋めに駆け寄ると、何人かつられて一緒に埋めようとした。
(察したその子は本気を出して足を抜いた。)
それをみたAくんが「僕も埋めてよ」と言った。
するとAくんはまた何かを思い立ち、近くの川の方へおけまるの手を引く。

河口に着くと徐に座り、こちらを見て「はいいいようめて!」と言う。
砂を掘る。
足を埋めるために掘っていた穴だったが、「川つくろうよ」というAくんのひと言から、川(水路)づくりに変化した。
川を作るために砂を掘っていると、「おもしろいことしてるじゃん!」と、二人のとーちゃんたちがやってきて参加。
さらに、先ほど別の遊びで盛り上がっていた子たちも、「俺らの作品を越えようとしているのか!?いやもはや超えているかもしれない」と言って参加。
マンパワー、アイデア、ワクワクが加わり、遊びにブーストがかかる。
水路作りから派生して、様々な遊びが連鎖的に生まれた。

最終的には(おけまるが帰る時には)、川はしっかり堰き止められ、川から分岐した水路では川の水が勢いよく流れるような状態に。
さらに、自分(達)のこだわったところを「国」として、愛着を持った。



☆ ☆ ☆

「流れが早くなると、その流れが強く当たる箇所の砂壁が崩れやすくなるから」と、石でその壁を補強した。
そうしたことで、強い流れがあっても壁が崩れなくなった。
体験によってそんな仮説が検証されてからのみんなは、近くにあったバケツに大量の石をかき入れて作業場に運ぶというアクションに、思いを同期した。
それは完全に前向きな共同作業だったと言える。
また後に、薄く平たい石だと、崩れづらく補強能力も高いと言うことにも気がついた。



☆ ☆ ☆

最初はみんな同じところ(水路)を手がけていて、補強や拡張をしていたが、徐々に一人一人前向きに自分の作りたい箇所を決め、一見個人作業のようになる。
しかしそれぞれの心はつながっていて、水路を作っている人がふと川を堰き止めている様子を見て、「すげー!水止まってるじゃん!」「そこ壊れそうだよ!」と感嘆、共同作業をしたり、
基本は目の前の作業に狭く深く的に集中してるんだけど、ふと全体を見たときに「めっちゃすげーじゃん!」「ここの流れはや!!」と感動をついつい言葉にして、仲間と分かち合う瞬間などもあった。

目の前の事に夢中な時は真剣そのもの。
全体を見て自分や仲間の作業とつながり合った時、大きな感動がうまれ、「すげぇー!!!」と心が躍る。
そしてその言葉を聞いた仲間がまた「すげー!」と顔を見合わせて、感動を分かち合う
その瞬間がもう何事にも変えられない、遊びの中で最高な瞬間だと思わざるを得ない。
楽しい、嬉しい、感動、歓び、達成感、さらなるアイデアなどなどが湧き上がってきて、頭と心が動きまくる。



☆ ☆ ☆

川遊びの魅力はなんだろう。

たしかに水って、水道水の場合出しすぎると「もったいない」と叱られる。
僕も条件付きで、叱る側の人間になってしまった。
でも川の水は半永久的に流れ続ける。
さらに砂浜の場合、手などをつかい掘る事でその形状を変えられる。
そしてうまくいくと、そこに水が流れる。
ちょうど幼児が線路のおもちゃで遊んでいるのと質的に近いのでは無いか。自分が作った道を対象が進むという点において。
川遊びの場合はさらに高度で、水路の形状は自由自在。
道幅を広くする事で緩流に、狭くする事で激流へと流れが変化する。
また、川の流れによって砂壁が徐々に崩れるという難しさもある。
自然と色んなものが流れてきて、思うがままにたとえたり、その様子をただ見るだけでもおもしろい。
今回は、なぜか浮かび流れてくる砂を海賊船、川を海と見て、海賊船が海を渡り、沈没するまでをノリノリで観察して笑い合った。
それから、川遊びはかなり巨大なスケールでダイナミックに遊べるのも、魅力の一つでは無いか。

☆ ☆ ☆

ひとりひとりの最大を集結させてできた芸術作品だと思っている。
僕は海で遊ぶことがあまりないし、無かったから「木登りしたいなー」とか思って、この遊びの前まではボーッとしていた。
でもこうやって面白い遊びを重ねれば、遊びの工夫、発展、楽しみ方って自然と身につくし、自然とやってみるようになるんだろうなと思った。
川の流れのように、堰き止められていた遊び心を解き放つのは、環境であり、仲間であり、遊びそのものだった。
解き放たれれば、流れるように遊びは発展していくのだ。



☆ ☆ ☆

ああー、楽しかったと思って帰れるだけで良い。
結果として凡ゆる非認知スキルや思い出が残るが、その瞬間の楽しいに勝るものはない

ぼくは学童やプレイパーク、ボランティア等で子ども達と関わっています。原体験がその人をつくると、『心アツくなる思い出が出来ちゃう』そんな関わりを大切にしてます。詳細はトップ記事をご覧ください 前置きが長くなってしまいました。頂いたサポートは活動の際の何かに使わせて頂きたいと思います