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「損切丸」-「日銀」編

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「損切丸」が20年以上 ”お付き合い” させて頂いた「日銀」に関するより突っ込んだ記事をご紹介。
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2021年12月の記事一覧

「運」と「相場」。

「運」と「相場」。

 筆者はトレーダー現役中、 ”モーニング占い” を毎朝欠かさず見てから出社した。その日相場でやられると「今日は最下位だったからな…」などと自分を納得させたりしたものだ。家族からは「オカルト・トレーダー」などと揶揄されたが(苦笑)、いやいや「運」は馬鹿にしたものでもない。実際「高島暦」だけで相場を張る投資家もいたりする。

 標題に添付したのは有名な ”相場格言” だが、今年=丑年は ”つまずき”

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「お金」が足りない?Ⅱ ー 日本でも「金利」について変わる「風向き」。

「お金」が足りない?Ⅱ ー 日本でも「金利」について変わる「風向き」。

 ”全国コアCPI、11月は+0.5% 携帯値下げなければ上昇率は+2%に” "展望2022:日銀は緩和縮小方向のメッセージを、悪い円安防止で=今井・元首相秘書官" (共に12/24ロイター) 「お金」が足りない? ー 突然の「円」不足で日銀が9兆円も資金供給。|損切丸|note で日銀による異例の大量資金供給オペについて書いたばかりだが、日本も「金利」について風向きが変わってきた。

 黒田総裁

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「金利」が示す「お金」の余り具合。

「金利」が示す「お金」の余り具合。

 ここ数年の「金利市場」を見て、日米欧中を人に例えると ↓ 

 中国 ー 怖いもの知らずの「若者」
 アメリカ ー バリバリの「働き盛り」
 ヨーロッパ ー もう「喰う」には困らない「お金持ち」
 日本 ー 「貯金」を取り崩して暮らす「年金生活者」

 こういう見立てになる。悲しいかな、日本は「貯金」は持っているが今後の取り崩しは確実。 "先細り" の未来を想像してしまう。

 「金利」の "3

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アメリカの背中を追い始めたヨーロッパ。 ー 「利上げ」は先行実施。

アメリカの背中を追い始めたヨーロッパ。 ー 「利上げ」は先行実施。

 昨日(12/16)のFOMCの決定を受けて、ヨーロッパでは早速金融政策の変更が相次いだ。最も意外だったのはBoE(Bank of England、英国中央銀行)の「利上げ」。ECBはパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)を2022年3月に終了する旨決定している。*ノルウェーも「利上げ」。

 1."BoEの金融政策委員会(MPC)は8対1で、政策金利を0.15ポイント引き上げて0.25%とす

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「全部上がる」? "予定調和" の相場。

「全部上がる」? "予定調和" の相場。

"Sell the Rumour, Buy the Fact" (噂で売って事実で買え)

 この相場格言を地で行くように「材料出尽くし」でNYダウもナスダックも反発。低水準の金利が示すように、まだまだ「お金」は余っている。

 昨日(12/15)FOMC後の声明文(全文+抜粋)↓ を検証してみよう。

Federal Reserve Board - Federal Reserve issues

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「お金」が足りない? ー 突然の「円」不足で日銀が9兆円も資金供給。

「お金」が足りない? ー 突然の「円」不足で日銀が9兆円も資金供給。

  “日本銀行は12/14午前、9兆円の国債買い現先オペを通知 ↓ 。12/13には東京レポレートGC T/N(トム・ネクスト。翌営業日~翌々営業日の金利)が▼0.041%と、2019年12月以来の高水準を付けたため、実施した即日オペ(2006年7月以来)では2兆円に対して1兆円が@▼0.10%で落札。しかし金利上昇圧力に歯止めがかからず、2日連続の資金供給となった”

 午前9時20分:即日の国

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価格統制力を回復する「供給側」 ー 「お金」だけが "供給過多” のまま。

価格統制力を回復する「供給側」 ー 「お金」だけが "供給過多” のまま。

”11月の半導体のリードタイム(発注から納品までにかかる時間)は約22.3週と、前月から4日延びた。2017年にデータ集計を開始した2017年以降で最長(サスケハナ・フィナンシャルグループ調べ)”

 世界経済を揺るがしている「半導体」。10月にリードタイムが縮小して「需給」改善が期待されたが、11月に再度伸びてしまい衝撃が広がっている。やはりこれは一過性の出来事ではなく、もっと根源的な変化だ。

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「インフレ」が導く「付加価値」の時代。

「インフレ」が導く「付加価値」の時代。

 ロンドンやニューヨークを訪れて改めて驚くのが「東京」の凄さ。広さもそうだが、銀座があって新宿があって渋谷があって上野があって池袋があって吉祥寺があって、そしてちょっと動けば横浜も浦安もある。こんなに行くところがある都市はちょっと世界に例を見ない。

 特に「飲食店」の多様性は目を見張る。日本料理はもちろん、イタリアンもフレンチも中華もバラエティに富んでいて、しかもおいしい。おそらく世界一の「食都

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