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読む!走り書き劇場

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女装をする人が女装について思う日々のよしなしごとをそこはかとなく書き綴ったものです。
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#女装子

女装の派手モード

女装の派手モード

気まぐれな性格もあり、時折無性に派手な格好をしたくなる。
日頃無地のシャツなどを着て過ごしていても、あるとき「どこで買ったんだ」と言われるような突飛な柄や色のシャツなどを着たくなるときがあるのだ。
特段嫌なことがあっただのストレスがたまっているだのという理由があるわけではない。単純に「今日はちょっと”こっち”で行くか」という気持ちの針が「派手モード」に振り切れるのである。

しかし、派手な女装をす

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ポケットと鞄の中

ポケットと鞄の中

女装をしているとポケットのありがたみを感じる。
普段ジーンズなどを履いていると当たり前のようにあるポケットだが、女装の場合はそれがないことがある。
特にスカートを履いているときは要注意だ。
無意識にポケットにしまおうと手を伸ばすと、当然ながらポケットがないという状態になる。
こういう時、「そうだ女装をしているからポケットがないんだ」と改めて今自分が女装をしていることを自覚させられてしまう。
しかし

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女装で共同生活

女装で共同生活

「気の合う女装男子で共同生活してみたい」
というツイートを見かける。どのくらいの頻度かと言うと、そんなツイートがあったことを忘れかけた頃にまた似たようなツイートを見かけるくらいだ。
ただ私はこの件に関しては、「そうだね!それいいね!」と言えない。

おそらく、お互い女装に興味があるから趣味や生活がしやすい、日中は仕事をしていて別行動、女装は家庭的な人が多いので家事ができればお互いwin-winと言

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女装に悩みを相談すること

女装に悩みを相談すること

女装界隈とはいっても、人の集まりに過ぎないので別に色眼鏡で見ることなんてないのにと思う。
単純に「女装」というフィルターがかかっているだけで、それを外せばどんな場所においてもいそうな人ばかりだ。おそらくバンド界隈やフットサル界隈、ダンス界隈などさまざまな娯楽界隈においてもいるだろう。単に女装をしているかしていないかの違いだ。
しかし、女装というだけで、男の気持ちも女の気持ちもわかっていると思ってい

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恋愛漫画抵抗症

恋愛漫画抵抗症

子どもの頃から恋愛漫画の類が苦手であった。
主人公が誰々のことを好きになって、実はその誰々も最終的には主人公のことが好きだった…というような話にてんで興味がない。
「そんなわけねーよ」と心の中でつぶやきつつ、「けっ」っと悪態をつく嫌な子どもだった。
そもそも最初から両想いになることが前提で読んでいるものだから、
「どうせ引っ付くんだからさっさと引っ付けばいいのに」
と思ってしまうのだ。その間のやり

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哀しき紐パン

哀しき紐パン

単身アパートの生活が長いことやものぐさな性格もあり、私は衣替えを大々的に行うことがない。夏物も冬物も、基本同じ衣装ケース内に収めている。冬の場合は、衣装ケースの奥にある冬物を手前に持ってきて、手前の夏物を奥に移すだけである。半年後はその逆を行う。そのため、服を一着一着確認することがほとんどないのだ。

しかし先日、さすがに衣装ケースのキャパシティーが限界を迎えつつあるのに気づき、ようやく重い腰をあ

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女装とゴルフ

女装とゴルフ

たまたま目についたビジネス雑誌に「ゴルフとビジネス」なる特集が組まれていた。ゴルフで作るビジネス人脈だとか、大手企業のトップはゴルフを通じてビジネスを切り拓いているだとか、ゴルフが仕事に有効性のあるものだということが謳われていた。

私が新卒で入社した会社でも、社内ゴルフコンペなるものが毎年開催されていた。
回覧には「ふるってご参加ください」などと書かれていたが、よくよく先輩社員に聞くと、本社勤務

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女装の普通・普通の女装

女装の普通・普通の女装

「最近の女装さんはみんな女の子に負けないくらいかわいい!」
「骨格まで女性みたい!」
近年女装関連の評判をネットなどで眺めていると、そういった声を目にする。特に10代後半から20代前半で女装を始めた“若手女装”に対するそういった評判は顕著だ。なるほど彼ら(彼女ら)は、細身で色白で、優しい顔立ちの子も多い。背の高さや体型も利用し、男っぽい部分を上手くカバーしながら上手におしゃれを楽しんでいる。

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