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思考のゆくえ

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久々に恩師と会話した時に話題に出たことを掘り下げて考えてみたらギュッと思考が深まった感じがしたのでメモとして残す。
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記事一覧

「ホニャララ教」にモヤモヤした話。

「ホニャララ教」にモヤモヤした話。

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スヤスヤ教のツイートが流行っていた先週。

冗談として笑っていたけど『ネルサレム』なる架空の場所が聖地になったときいてちょっとギョッとした。だんだん冗談では済まないような気がしている。

結構辛辣だけど、この記事では大切なことが書いてあるなって思う。

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 さいきん編み編み教をつくろう!というようなツイートを見つけた。
 流行りに乗っかったネタだとはわかっているけれどなんだか金玉が縮む思い

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川島テキスタイルスクール組織実習(3)

 制作したものを動画にしてみた。(Twitterのアカウントがないと見られないかもしれません。ごめんなさい)

この期間、学んだこと、考えたことをメモする。


 震災の前の2007~2010年ごろ、私は高校の美術教員を辞めた後の職業として、織物作家という進路を考えていた。
専門の道具を揃えたり、大学の聴講生として勉強しなおしたり、自宅を作業場として使うようになるなどして自分なりに努力していた。

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「残念な絵」大量生産すること

「残念な絵」大量生産すること

一年近く前の、noteの古い下書きテキストを見つけた。

2023年の2月に書いたものだ。

“さっぱり絵が上手くならない。
時々全部丸ごと燃やしたくなってしまうことがある。

実際、“残念な絵”を描くことは必要なのだ。
でも私にはそんなに時間があるのだろうか。
最近は割り切っているが、いやになる。”

短い数行のメモだった。

どう肉付けをしようとしたのだろう?

noteの下書きというのは、案

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ジブン手帳10年 (「手帳は彼氏」2024)

ジブン手帳10年 (「手帳は彼氏」2024)

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ジブン手帳を使うようになって10年が過ぎた。
2013年にはじめて買って、以来、時々別な手帳に浮気もしてしまったりもしたのだけれど、2025年のジブン手帳をお迎えした。

手帳との付き合いというものは、恋愛遍歴に似ている。
この記事を書いたのも随分前のことだが感覚としては今も変わっていない。

やはり手帳は「彼氏」である。

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2024年現在、私はジブン手帳DAYs miniを使っている。2

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大人が絵日記を続けるのは楽ではない、しかし。

大人が絵日記を続けるのは楽ではない、しかし。

京都にきて毎日絵日記を描いている。

「絵日記、楽しそう」というお言葉をいただく。

確かに楽しそう。
我ながら楽しそう。

 でも描くのにはまあまあ体力がいる。毎日描けているのは、「京都の暮らしが期間限定であるから」という理由に過ぎない。

 しかし毎日描いて分かったことは絵日記を描くことは心の活動に前向きな働きを起こしてくれるのではないかということだ。 私の場合はきちんと描いたものに関しては色

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京都 小さな旅と、小さな暮らし

京都 小さな旅と、小さな暮らし

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思い立って叡山電鉄に乗り、貴船神社にある川床に行ってみた。

先月、京都在住の寺社めぐり好きな女性と知り合いになった。
彼女が「今日と明日はは休みだから」と、四条円山付近で特別拝観でも見ようではないかと待ち合わせ、四条大橋を歩いていたところ川床の話になった。

「鴨川の川床よりも貴船の方が気持ちいいですよ」とと彼女が言うので急遽目的地を変更し、京阪経由で出町柳から叡山電鉄に乗って北上した。ま

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リアル #ひとりスケッチ合宿 をしてみてわかったこと

リアル #ひとりスケッチ合宿 をしてみてわかったこと

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 夫を置いて京都で一人暮らしをしている。
 彼が上洛するのは8月の末である。

 本来の滞在スケジュールでは、私も8月末ごろに引越し予定していた。
運よく街中の、家賃も比較的安いアパートを見つけられたのだが、契約の関係で6月中旬までしか待てないという。いい物件であるから2ヶ月分を多く払ったとしても借りたほうがいい、と話していたのだけれど、
 「スケッチ修行をしたいから、6月末から京都に行かせ

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30年後の冒険生活

30年後の冒険生活

この6月は引越しで忙しくて忘れていたけれど、振り返って書かねばと思っていたことを書く。

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少し自分語りをしなくてはならない。

 初めて関西に来たのはいつだったろうか。
1993年の3月、20歳、大学3年生だった。
京都、神戸、大阪を旅した。当時神戸三宮に母の知人がいたのだ。
京都では寺社を中心に回った。

 同じ年の6月に、卵巣嚢腫という病気をした。両方の卵巣に大きめの腫瘍ができた。即日入

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これから

これから

 30年間スケッチ教室をしている先生から、「いつか自分の教室を継いでくれないか」とお誘いをいただいた。

「いま、すぐにではないけど、もう僕も歳をとってきたから、いつかあなたに託したいのだ」と。

なんとまあ畏れ多いことだろう、と思うものの、世代交代の波というか時代の流れきているのだなと思った。

私で良いのだろうか、と思うのだが、身近なところだと多分私しかいないのだと思う。
 この街にも画家はた

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望遠鏡と虫眼鏡 

望遠鏡と虫眼鏡 

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以前は手帳オタクだった。

毎日毎日手帳と文具のことばかり考えていた時期があった。
SNSでは日々手帳愛を語り過ぎて手帳関連で数冊取材をいただいたこともあった。(1)
その熱が冷めてしまったわけではないが、今ではあまり手帳関連のことで頻繁には発信はしていない。発信するよりも自分の仕事をした方がいいということに気がついてしまったのだ。

「夢の実現」の話をすれば実にシンプルに次のことが言える。

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言葉の骨格をつくる

言葉の骨格をつくる



 12月の後半ぐらいからほぼ毎日noteを書いている。
とりつかれたように書いている。
それはたぶん、年末の恩師との再会に依るところが大きいと思う。

 テキストは毎日1500字から多いときは4000字にほどなるから案外手間がかかっている。
これを続けたからといって儲かるわけでもないし、時間が増えるわけでもない。
ま、間違って人気になってお金に困ったりしたら有料化をするかもしれないが。

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“描き終わる”、とは。

“描き終わる”、とは。

先日、恩師と会った時、 (1)
“絵を描くときの「終わり」とはいつなのか”と尋ねられた。

私にとって絵の完成とはいつなのか、
 私はいつ、どんなタイミングで筆を置くのだろう。

 実は深く考えたことがなかった。
 「絵を描きたい」と言う動機が先にあって、終わりを決めずに始めることが多いせいもある。筆を取るときの感覚としては「終わっても終わらなくてもいいから今は絵を描きたい」と言った感じ。まるで行

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いつ死ぬかもしれないから、今日はあなたと会っておく

いつ死ぬかもしれないから、今日はあなたと会っておく

先週、高校時代の恩師と会食した。

「確か私と15歳か16歳違うから、先生ももうお爺さんか」と思っていたら全然違っていた。定年して、まあまあおじさんになっていたけど、見た目はあまり変わっていなかった。

 自分も高校教師をしていた。実は「卒業しても懐いてくれる生徒」は稀だ。「同窓会で集まろう」ということはあっても、個人的に「飲みに行こう」とはならないものだ。教師にとっては現在進行形で抱えている生徒

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