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「かみかさ」第1話

[あらすじ]
いのりと燈郎が、憧れる美容室の店長の皆川ひかりが、体調不良によりお休みとなる。
髪を触られるのが苦手ないのりが、代わりに燈郎にカットしてもらった。いのりは動揺し美容院に傘を忘れてしまう事から始まる話。

その傘は遠い親戚の傘職人おじさんからもらった大事な傘。

二人は、すれ違がう事によって惹かれていってしまう。
燈郎はいのりの髪に傘をさしかける事ができるのか。

私は詩人なので、1話ごとの最後を詩でしめています。


[本編]


「傘、忘れた」・・・と
いのりは、美容院に忘れた事に気づいた。

その傘は、おじいちゃんのお葬式で、一度しか会った事のない遠い親戚のおじさんに貰った傘だ。
おじさんは老舗の傘職人で、今は高級ブランドも、手掛けている。
お葬式の日も雨で、おじさん家族の持ってきた高級傘の美しさに、いのりは、素直に感心し褒めた。

後日、高級傘を家族4人分贈って下さった。
いのりには、KURAUSというブランドの縦糸が抹茶色、横糸が山吹色で織られいる傘をくださっった。
外側と内側でニュアンスが変わり、角度、光によっても色を変えた。
持ち手も高級感があり、布でできているのに、とても軽い。

大学生のいのりには、高級過ぎるくらいだ。

「傘、忘れた。」
とBeLu美容室に取りに戻った。


傘 忘れた
何 忘れた
心 忘れた

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ごめんなさい。詩に夢も憧れもありません。できる事をしよう。書き出すしかない。書き出す努力してる。結構苦しい。でも、一生書き出す覚悟はできた。最期までお付き合いいただけますか?