《適当雑記55》2021年12月25日(土)【クリスマス前後の珍事①/エキセントリッククレイマー】
〚1505文字〛
こんばんわ。スキ制限が2日目に突入した入谷です。
昨日24日の雑記の中で『その年によって違う顔を見せてくれる』とクリスマスを表現したのですが、今日から2、3日に渡り、これまでの人生でクリスマス前後に起きた特段変わった出来事を振り返ってみたいと思います。
本日はその第①弾です。
大学生の頃、ドラックストアでバイトしていた時の話です。
店は秋頃からある問題を抱えていて、以降その対応に追われていました。何かというと、些細なことから、近隣でも有名なクレーマーに目を付けられてしまったことでした。
以後、クレーマーは数日置きに訪れては初来店時の接客態度などについてイチャモンを付け、ずっと居座るといった迷惑行為を繰り返していました。
それが原因で何人かのパートさんも辞めて行き、元々少人数で回す小さな店舗であったことから、クレーマーが来ると大半の業務が妨害されてしまっていました。
そして12月頃には脅迫文の手紙を送り付けられたり、外で叫んだりとクレーマーの奇行も次第にエスカレートし、ついに事件は起こりました。
クレーマーは度々警察沙汰になっており、とうに店への出入り禁止となっていましたが、クリスマスの日に大荷物と共に鬼の形相で突如現れます。
しかし慣れたもので、クレーマーが居座って喚き始めると、眼鏡と笑顔が素敵な先輩店員がさっと対応し、僕が110番へ通報するというマニュアルが出来上がっていました。僕が110番に連絡事項を伝えていると、次第にエスカレートして激昂するクレーマーの声の後で、店内にガチャーンという大きな音が響き渡ります。
慌てて振り返ると、ドラゴンボールの戦闘シーンになっており、先輩店員がカウンターの商品棚に突き飛ばされ、大正漢方胃腸薬やイチジク浣腸などと共に床へ崩れ落ちていくではありませんか。
そして眼鏡と笑顔が素敵な先輩店員の顔にはおはぎがメリ込んでいました。
そんな修羅場からクリスマスのふわっとした空気は一気に吹っ飛び、ツリーの電飾も虚しく点滅しています。
クレーマーはなおも意味不明な言葉を喚き散らし、スーパーで買ったであろうその他の食材や惣菜を投げて暴れ、カウンターへ乗り込んで来ます。
店の出入口を見ると、すでに人集まりが出来ていて、きっと今の時代なら動画で撮影されてyoutube行きだったことでしょう。
僕と他の同僚バイトはシフト表を挟むボードなどを盾に止めるように言いますが、すでにキマっているクレーマーは聞きません。
しばらくして警察が来て、映画のワンシーンさながらに、クレーマーはすぐ取り押さえられてパトカーへ乗せられて行きました。全てが終わった後で店長やマネージャーが来て、一緒に店の後片付けをしました。
という、クリスマスもへったくれもない感じの怒涛の1日でした。
最後の捨てセリフも実に印象的で、どっから声出してんだ?ってくらいの断末魔のような叫び声で、その後しばらくそれを真似をして遊ぶというのがバイトの間でブームになったりしました。
その後も手紙を送られてたりしましたが、クレーマーとの家族との間で和解が成立したのか、次第に落ち着いて行きました。以来、僕がシフトに入っている時に、そのクレーマーを見たのは2、3度ほどでした。
何故その人が店に文句を言うようになったかというと、初めて来店した時に店員の対応が気に食わなかったうえ、勧められて買った商品で身体が具合が悪くなったとかで嫌がらせをしていたようです。
勿論それがクレーマーの虚言なのか、本当なのか、不明ではありますが、僕の数ある店員経験の中で最も厄介な人に出くわした時の話でした。
ではでは、ここまで読んでくださりありがとうございました。皆様にとって明日が一日になりますように。。
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