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曖昧な態度はやめてください

「連休中1日だけでいい。2人の時間が取れたらいいな。」 上手く調整をつけて、2人きりで過ごしたかった。2人の中で少し前にあった出来事についてゆっくり話がしたかったし…

navy
1年前
6

この関係に見合う名前などないかもしれないが

色々と大変だーと珍しく弱音を吐いている。 こういう時にはとことん甘えたいモードなのだと、存分に甘やかしてあげるのが良いということをわたしは知っている。 どうした…

navy
1年前
5

いっしょにいるべき人

年度末。そして新年度。 2022年度は例年よりも特に環境の変化が大きくて、また否が応でも自分自身を見つめ直さなくてはいけない機会が多かった。 わたしはこれまでの人生…

navy
1年前
1

情念

目の前で少し頬を赤らめて、箸を割ろうとしている男がいる。 酔いが回ったせいか、目にいつものような力はない。 半日、ホテルにこもって、2人で抱きあっては離れ、離れて…

navy
1年前
3

花落知多少

ぼたり、と大きな音がして思わずそちらを見ると、真っ赤な大きな椿の花が、その美しい形をそのままに、アスファルトの上に落ちていた。 今の音は、椿から出た音なのだろう…

navy
1年前
3

性欲のスイッチはどこにある?

疲れて何もかもが嫌になったら、いく場所がある。 全然オシャレとかそういう場所じゃなくて、なぜこんなところに?というような、エアポケットのような場所。そこでハイボ…

navy
1年前
6

諦念

結論からまず述べようと思う。 結論:愛とはそれ即ち諦めである いきなり何を、と思われるかもしれないが、ここ数週間の懊悩ののち、わたしはようやく一つの解に辿りつい…

navy
1年前
6

缶ビールあけて

特段、星野源さんのファンというわけでは無いけれど、時折耳にした瞬間にそのフレーズが刺さって、思わず歌詞を検索してしまう事がある。 自分にとってのパンチラインなの…

navy
1年前
8

404 NOT found

自分が何者なのか、わからない。 両親の娘として生まれ育ち、学生時代には誰かの友人で、親友で、彼女だった。先輩の後輩で、後輩の先輩。学校を卒業して社会人になると、…

navy
1年前
11

プロローグ

それは青天の霹靂で、訪れた。 もう何年も惚れたはれたの世界に身を置いていなかったし、その他のことがとにかく忙しかったから特に気にも留めていなかった。日々の生活を…

navy
1年前
5

あなたといる時の自分が好きだったの

あなたのことが信じきれなくて 黒いモヤを心の内に抱え続けている 自分のことが好きじゃない あなたとの関係が生まれてから その愛情を全身に感じられていた時の自分は ナ…

navy
1年前
4

使えないなら捨てちゃえば?

断捨離の極意。 まずは捨ててみたら、新たなものが入ってくるから大丈夫。 その言葉を間に受けて、もう捨ててしまおうかと思っている。あの人との、くるかわからない未来を…

navy
1年前
2

もっとよく開いて見せて

わたしたちは、この先どこへ向かっているのだろう、と途方に暮れる瞬間が時折訪れる。 それはメッセージをやり取りしていたはずなのに、ふと返信が途切れた瞬間だとか、「…

navy
1年前
30

23:00 PM

遠くから歩いてくるのが目に入った。 見慣れた歩き方の癖、目に焼きついた全身のシルエット。 こちらに気づいて、小さく軽く手を振る。それだけで胸の奥の方がキュッと跳ね…

navy
1年前
3

愛の伝わり方

愛してる、と 失いたくない、と言われる。 その言葉を信じていいのか迷う。 100%、1000%信じていいのだろうかと思う。 言葉は信じられない。 信じられるのは事実だけ。 目…

navy
1年前
3
曖昧な態度はやめてください

曖昧な態度はやめてください

「連休中1日だけでいい。2人の時間が取れたらいいな。」

上手く調整をつけて、2人きりで過ごしたかった。2人の中で少し前にあった出来事についてゆっくり話がしたかったし、それ以上に、とにかく明るい太陽の下をのんびり歩きたかった。昼間のデートは健康的で肯定的な感じがする。わたし達が会うのは夜が多いから、明るい光の中を一緒に過ごす時間は滅多にない。誰に認められなくても、太陽の光に照らされて、自分自身の中

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この関係に見合う名前などないかもしれないが

この関係に見合う名前などないかもしれないが

色々と大変だーと珍しく弱音を吐いている。
こういう時にはとことん甘えたいモードなのだと、存分に甘やかしてあげるのが良いということをわたしは知っている。

どうしたの?辛いの?
辛い、かなり大変。

彼は仕事のことでもプライベートのことでも、思い悩んだりすることをあまりオープンにしない。それは彼の立場上、人には言いにくいことなのだろうし、「寝たら1日で忘れる」「自分で解決できる」と普段から言っている

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いっしょにいるべき人

いっしょにいるべき人

年度末。そして新年度。
2022年度は例年よりも特に環境の変化が大きくて、また否が応でも自分自身を見つめ直さなくてはいけない機会が多かった。

わたしはこれまでの人生、何となくフワッと感覚で生きてきたタイプなので、自分自身を見つめ直すという事がどうにも苦手。というか、そもそもやった事が無かった。
自分が何が得意で、何が苦手なのか。仕事の面でも、プライベートにおいても、振り返って深掘ってみることをし

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情念

情念

目の前で少し頬を赤らめて、箸を割ろうとしている男がいる。
酔いが回ったせいか、目にいつものような力はない。
半日、ホテルにこもって、2人で抱きあっては離れ、離れては抱きあってを繰り返したので、体力ももう底を尽きている。心なしかほおがこけたように見え、前髪はホテルを出る時に整えた筈なのに、それでもやっぱり少し乱れていた。

いただきます

声にならない声で言い、手をあわせる。こういう端々に育ちの良さ

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花落知多少

花落知多少

ぼたり、と大きな音がして思わずそちらを見ると、真っ赤な大きな椿の花が、その美しい形をそのままに、アスファルトの上に落ちていた。
今の音は、椿から出た音なのだろうか?と周りを見渡したが、どうやらやっぱり椿からのようだった。

まだ木に付いていたのと同じような凛としたした姿だった。人のように、体温があるような気がした。まだ温かい。そんな気がした。

彼からのメッセージを見なくなって3日が経つ。
ううん

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性欲のスイッチはどこにある?

性欲のスイッチはどこにある?

疲れて何もかもが嫌になったら、いく場所がある。
全然オシャレとかそういう場所じゃなくて、なぜこんなところに?というような、エアポケットのような場所。そこでハイボールを1杯だけ飲んで帰宅する。

この日も、そこで飲んで帰ろうとしていた。
めちゃくちゃ嫌なことがあった。あれが嫌だったな、こんな事言われたな、ここは自分のミスだったな。自然と涙が出てくる。
いい年して、1人飲みながら泣いている姿は、側から

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諦念

諦念

結論からまず述べようと思う。

結論:愛とはそれ即ち諦めである

いきなり何を、と思われるかもしれないが、ここ数週間の懊悩ののち、わたしはようやく一つの解に辿りついたかもしれない。

順を追って話していこう。

近頃、彼のわたしに対する愛情表現が薄まり、依存度が下がってきていることに不満と不安を抱えていた。
会う頻度が極端に下がった。
メッセージのラリーが途絶えがちになった。
愛してる、好きだ、会

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缶ビールあけて

缶ビールあけて

特段、星野源さんのファンというわけでは無いけれど、時折耳にした瞬間にそのフレーズが刺さって、思わず歌詞を検索してしまう事がある。
自分にとってのパンチラインなのは

Family Song

喜劇

この2曲の一節ずつ

「喜劇」を初めて聴いた時、彼の顔が浮かんで、そのまま歌詞をメッセージで送った。これよ、こう生きたいの。この部分だ。

そう。
ずっと話していたいんだ。今日その日あった出来事、それ

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404 NOT found

404 NOT found

自分が何者なのか、わからない。

両親の娘として生まれ育ち、学生時代には誰かの友人で、親友で、彼女だった。先輩の後輩で、後輩の先輩。学校を卒業して社会人になると、その会社の一社員であって上司たちの部下で、お客様からは取引先の1人。
婚約者になり、妻になり、子どもたちの母になった。
若い頃にはある程度クッキリと見えていた「私」という人間の輪郭は、妻になり母になる事でどんどん薄く滲んで溶けていった。

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プロローグ

プロローグ

それは青天の霹靂で、訪れた。

もう何年も惚れたはれたの世界に身を置いていなかったし、その他のことがとにかく忙しかったから特に気にも留めていなかった。日々の生活を回すことで精一杯。他人から見て自分がどう映るのかなど想像するだけの余裕がなかった。

だから、やっぱりソッチ方面の感度は鈍っていたと思う。後になって振り返ると、見えてくるポイントもいくつかあったりする。なぜ連絡が来たのか。その場がもたれた

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あなたといる時の自分が好きだったの

あなたといる時の自分が好きだったの

あなたのことが信じきれなくて
黒いモヤを心の内に抱え続けている
自分のことが好きじゃない

あなたとの関係が生まれてから
その愛情を全身に感じられていた時の自分は
ナチュラルで前向きな力に溢れていたし
あなたのことを全身で受けとめられる
心の深さももてて
そんな自分のことも好きだった
だから一緒にいてとにかくしあわせだった

今のわたしはダメだ
こと、あなたとの関係性において自分のことが好きになれ

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使えないなら捨てちゃえば?

断捨離の極意。
まずは捨ててみたら、新たなものが入ってくるから大丈夫。
その言葉を間に受けて、もう捨ててしまおうかと思っている。あの人との、くるかわからない未来を。

あまりにも大切にされている実感が湧かなくなってきて、一体何の為にわたしはメッセージを待ち、会える日を血眼になって探し、信じたい信じたいんだよと、念仏のように唱えながら「愛してるよ」と過去送られたその文字を繰り返し見返してるのだろうか

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もっとよく開いて見せて

もっとよく開いて見せて

わたしたちは、この先どこへ向かっているのだろう、と途方に暮れる瞬間が時折訪れる。
それはメッセージをやり取りしていたはずなのに、ふと返信が途切れた瞬間だとか、「会いたい」「会おうよ」「予定調整する」…から一向に進まない時。わたしの中の熱と相手の気持ちの間に温度差を感じて、全て放り出したくなるのだった。
いつまでこんなこと続けるのかなぁ、相手は全然本気じゃないじゃない。

恋愛における温度感が合う、

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23:00 PM

23:00 PM

遠くから歩いてくるのが目に入った。
見慣れた歩き方の癖、目に焼きついた全身のシルエット。
こちらに気づいて、小さく軽く手を振る。それだけで胸の奥の方がキュッと跳ね上がり、うれしさがこみ上げてくる。

久しぶりに会った。

以前は目と鼻の先にいたから、ほぼ毎日のように会っていたけど、少し離れ、そして環境も変わってからは会うスパンがどんどん開いている。それはわたしの中で不満として燻っている。

でも今

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愛の伝わり方

愛してる、と
失いたくない、と言われる。

その言葉を信じていいのか迷う。
100%、1000%信じていいのだろうかと思う。
言葉は信じられない。
信じられるのは事実だけ。
目に見えて手触りとして実感できるものだけだ。

会いたいと言う言葉よりも、会おうと調整をしてくるその行為自体に愛情を感じる。信用できる。無理やりどうにかしようと、ねじ込もうとするその熱量にこそ愛が宿る。

愛情を感じる言葉って

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