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田﨑 尚文
2022年10月1日 23:58
佐藤友美・著「書く仕事がしたい」を拝読。文章の書き方ではなく、書く仕事をするために必要な書く以外のことが書かれている、と著者が言う本。どんな仕事でも、本質的に必要な素養やスキルのほかに、仕事として取り組むための周辺的なものというのがあるものだが、確かに本書は主にライターの仕事を通して”書く仕事”に必要な周辺的な要素について解説されている。個人的な感想としては、古賀史健・緒「取材・執筆・
2021年10月7日 23:47
「会って、話すこと。」(田中泰延・著)を読んだ。なんなら2回読んだ。前著「読みたいことを、書けばいい。」も何回でも読みたい本だが、本著はさらに何回でも読みたい本である。会話術の本である。いや、そう見せかけて、違う。会話“術”という表面的なハウツーとは全く違う。本著を通して、ユーモアとジョークを端折って伝わって来るのは、相手とどう向き合うかということだ。会話である以前の、
2021年6月23日 18:35
岸田奈美さんの「もうあかんわ日記」を読み終わった。読みながら、そして読み終わって、内容そのもの以上に、“書くこと”の意味に思いが拡がっていった。なぜ、ボクはnoteに文章を綴るのか。岸田奈美さんは、自分の身に起こる悲劇を喜劇にするために書いた。いわば、悲劇性を文章化して人目に触れさせることで、咀嚼して消化して、そこにある喜劇性を生み出し、一種のエンタメとして昇華するということだと解
2021年1月27日 22:52
村上春樹『猫を棄てる』を読んだ。戦争に翻弄された時間を胸にしまって生きる父。その父の人生を記憶と記録を辿って綴る息子。時空を超えた親子の結び付き。強過ぎず、弱過ぎず、か細くも切れることのない、糸。親の過去を受け継いで、今の自分がいる。どういう形であれ、それは揺るがぬ事実。それをどう受け止めて今を生きるか。そしてそれをどう子に繋ぐか。村上春樹さんがしたようにはできない
2021年1月9日 23:43
note連続投稿で文章力を磨かんと意気込む上で、文章力を高めるためのインプットは欠かせない。今回のこちらも、そのために手に取ったし、大変有意義だった。意識しないと、というか、意識がズレる余計な言葉が増えるというとは、何となく実感しているのだけど、改めて解説を受けると納得が深まる。そもそも、この本自体がとても読みやすいので、そこも説得力がある。文例を用いた解説がわかりやすい。時折
2021年1月7日 23:11
岸田奈美さん主催で昨年開催された、 #キナリ読書フェス 。5冊の課題図書全てを入手して臨むも、フェスに間に合ったのは、高校生から持っていた「銀河鉄道の夜」と、フェスきっかけで手に取った「世界は贈与でできている」だった。残された3冊のうち、主催者・岸田奈美さんの「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」はフェス後すぐ読んだが、「くまの子ウーフ」と「さくら」は残ってしまった。そ
2020年10月1日 23:11
岸田奈美さんは、本を読む際に気になる箇所にマーカーで線を引き、そのページに付箋を貼るのだとか。「古本屋に売れない」とか「本が傷む」なんて言われてしまうようだけど、それは持ち主の自由だし、そうする意味もわかる。でも、私はそれができないな、っていう話。没頭できない私が没頭できる数少ない活動である読書。没頭してしまうのと同時に、没頭したいという思いもある。だから、家や職場ではあまり読