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心のアラームが鳴り始める|ライフキャリアコーチへの軌跡(6)

あり余った体力を使いたい欲が当時はとても強く、基本は仕事終わりにフラダンスを習いに通い、休みの日はサーフィンを習いに行き、さらに、ずっと会っていなかった友達と再会の約束をしたり、一緒にサーフィンを習い始めた友人とサーフトリップに行ったり、予定をとことん入れていきました。両親も、私がそれまでの心身を切り詰めた働き方から変化したのを見て安心してくれたのか、家族旅行も開催され、さらに予定がどんどん組み込まれていきました。

コロナの影響で外出しにくくなっていた時期でしたが、コロナのせいでやりたいことができないのは嫌だ!と思って、旅行に出ることを惜しまなかった当時の自分の判断はとても良かったと感じています。そのおかげで、すごくすごく楽しい日々を送ることができました。ただ、なぜかふとした時に悲しい気持ちになることも増えていました。しかし、当時は原因はわからず。そのため、深く考えず、「楽しい疲れならいいじゃん!」と気持ちを鼓舞して過ごしていました。

色々なことに挑戦することが趣味のようになっていた私は、ウインドサーフィンスクールの会員にも加入して通い始めました。そこで新しい友人もたくさんできて本当に充実した生活を送っていると実感して、なんでそこで悲しむ必要があるのかと、ネガティブな感情が湧いてきても、それにすぐ蓋をする作業を繰り返していたと思います。

ある日お風呂でシャワーを浴びていた時に、ふと「あれ・・・今シャワー浴びているはずなのに水が当たっていることを感じない」と気づきました。

怖くなってお風呂から上がってすぐに「感覚 感じない」とGoogle検索すると「離人症」というフレーズが出てきました。症状を読むと当てはまるものばかりで、もしかしたら私は精神病になってしまったのかもしれない…という不安がどんどん大きくなっていきました。

家族に相談する前に自分でどうにかしようと、最寄り駅近くの精神科・心療内科を受診してみることに決めました。

ウインドサーフィンの後に、病院へ行くと、コロナの影響で待合室の席は離れて設置されていて、そこに座る患者さんはほとんどおらず、皆さん予約時間ちょうどに来院されて受付をし、そのまま診察室に入るような流れで、予約なしで行った私だけ座るような構図でした。通い慣れている患者さんが多い中で新参者の自分はどんな気持ちで座っていたらいいのだろうと、名前が呼ばれるまでずっとドキドキしながら待っていました。ウインドサーフィンできるくらい元気な自分がここにいても問題ないのだろうか、ここにいるのが申し訳ないような、そういった気持ちも湧いてきました。

名前を呼ばれて診察室へ入って椅子に座り、問診を受け終わると、先生からは「あ〜、あと一歩で鬱病になっていたかもしれませんね」という一言。「これ以上悪化しないために、これからはやらないといけないことではなくて、やりたいことをやる時間を増やしてみてください」とアドバイスをいただきました。

「でも先生、私は自分がやりたいことをやろうと思って、サーフィンやウインドサーフィンを始めたり、友達や家族と旅行行ったりし始めていたんです。それなのになんで今この症状になっていたのでしょうか」と聞くと、「それはいいですね、きっとそうやって時間を作っていたから悪化しなかったのだと思いますよ。そしたらもっともっとやりたいことをやってみてください。そしてやらないといけないことを思い出す時間がないくらいにどんどんやりたいと思ったらやってみてください」と教えてくださいました。

自分の現状が分かったということが1番の安心材料となり、振り返ると勇気を出して精神科・心療内科へ行ってみてよかったなと本当に思います。風邪の引き始めで内科に行って診察を受けるように、足を挫いたらとりあえず整形外科に行ったり、花粉の季節になったら耳鼻科に行ったりするように、気のせいかもしれないけどなんとなく心の調子がいつもと違う気がする、というレベルでも精神科・心療内科へ受診してもいいんだなと実感しました。いつでも頼っていいんだなという安心感のような気持ちも抱きました。

この日を境に、なんとなくやりたいことを取り止めもなくやるのではなく、意識的に意図を持ってやりたいことを探し出す日々が始まりました。

次に続く・・・


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