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#仏教
【書評】杉本良男著『仏教モダニズムの遺産 アナガーリカ・ダルマパーラとナショナリズム』佐藤哲朗(『近代仏教』第29号、2022年5月発行 日本近代仏教史研究会)
仏教モダニズムとは何か?
スリランカを主なフィールドの一つとしてきた社会人類学者・南アジア研究者が上梓した本書は「仏教モダニズムが、スリランカにおいて、アナガーリカ・ダルマパーラの影響力のもとで、とくにナショナリズムとの関係において、現代に至るまでどのような展開をみせてきたのかについて総合的に考えようとする、人類学的、系譜学的研究」(はじめに)である。著者は一九八〇年代から同地で吹き荒れた宗
アルボムッレ・スマナサーラ長老の著書をたどる『対談本をぜんぶ読む』後編【最新アップデート版】
特別連載 アルボムッレ・スマナサーラ長老の著書をたどる
『対談本をぜんぶ読む』 佐藤哲朗
(パティパダー2018年4月号)※2023年1月30日アップデータ
⑫『ブッダの贈り物』瀬戸内寂聴、養老孟司、宮崎哲弥 『ブッダの贈り物』学研ムック、二〇一一年一月 主要目次:1スマナサーラ長老の世界(瀬戸内寂聴対談、識者の寄稿、特別インタビュー、ブックガイド等)/2初期仏教の世界(養老孟司対談、宮崎哲弥対
アルボムッレ・スマナサーラ長老の著書をたどる『対談本をぜんぶ読む』前編
特別連載 アルボムッレ・スマナサーラ長老の著書をたどる
『対談本をぜんぶ読む』 佐藤哲朗
(パティパダー2018年4月号)
このたび、映画監督・想田和弘氏とスマナサーラ長老の対談『観察 「生きる」という謎を解く鍵』サンガが上梓されました。その記念として、二〇〇四年の『希望のしくみ』(養老孟司氏との共著)を皮切りにこれまで刊行されたスマナサーラ長老の対談本19タイトル(アンソロジーやムック含む)を
アルボムッレ・スマナサーラ長老の著書をたどる『パーリ経典解説を読破する』【最新アップデート版】
はじめに2003年から2022年までの20年間に出版されたアルボムッレ・スマナサーラ長老のパーリ経典解説本を網羅して紹介します。もちろん長老の書籍はすべてパーリ三蔵の教えに基づいて執筆されており、本のなかで経典の言葉が引用されることもしばしばです。ここでは経典の解説、特定の経典にちなんだ法話を主軸とした書籍のみを扱います。仏教に馴染みのない人も手に取りやすいやさしい法話から、パーリ語の原文を引いた
もっとみるスマナサーラ長老ベストブックガイド 100冊から厳選!これだけは読んでおきたい【書誌情報アップデート版】
※初出:学研ムック『ブッダの贈り物』2011年1月刊
月刊ペースで出版され続ける長老本。どれを読めばいいのか、読者としては悩ましいところだ。5つのジャンルに分けて、ガイドしてみよう。※追記:リンク先は2023年1月現在の最新版(文庫化に伴う改題,増補改訂を含む)とした。
初期仏教と出会うブッダ――大人になる道
筑摩書房(ちくまプリマー新書)2006
埼玉県にある私立自由の森学園高等学校で行
「仏壇」に吹き込んだ新しい風 日本仏教に「原点回帰」を促すブックガイド
変化する「仏教書」――長老と青年僧
最近、大型書店の仏教書コーナーに顕著な変化が起きている。まずは、スリランカ出身の僧侶アルボムッレ・スマナサーラの本が大量に置かれていること。店舗によっては、まるまる棚一つ分を占拠していることもある。また、小池龍之介という青年僧侶の著作が平積みされていること。仏教書棚のみならず一般書の新刊コーナーにも果敢に進出しつつあるこの二人に共通するのは、「初期仏教」「気づき