【うたかたの日々のために。】No.6 「智恵子抄」
しずかな部屋のなかで、からだにたまった酒気を抜くために、いちにちベッドに横になってすごす。エアコンが風を送る音を聴きながら、たまにはこんな一日もわるくない、と思う。そして、この何日かのあいだに、酒の席で出会った人たちのことを思い出す。東京はひろい街だ。あらゆる人種が、いっしょくたになって過ごしている。出会った人たちの中に、何人か幽霊や物の怪が混ざっていたとしても、きっとわたしは気づかないに違いない。そんな他愛のないことを考えながら、ぼんやりと部屋の白い壁を眺めていると、いくつかの幾何学模様が星のように輝いて見え、やがて消えていった。「智恵子は東京に空が無いという、ほんとの空が見たいという」。ふと、高村光太郎の『智恵子抄』の一節を思い出し、読み返してみたくなったけれど、残念ながら地元の事務所の本棚にある。仕方がないので、380km離れた場所にある詩集のページを脳内でめくる。紙の本の手ざわり。(狭井悠)
《今日のぼんやり》
毎日更新、199日目。今日はほんとうにぼんやりと過ごしている。まあ、ここ最近、毎日のように仕事に追われて過ごしてばかりだったから、たまにはこういう日があっても良いよね。生き急ぐことばかりが、人生じゃない。
今日もこうして、無事に文章を書くことができて良かったです。
明日もまた、この場所でお会いしましょう。
それでは。ぽんぽんぽん。
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