記事一覧

詩 「変態名言集」

1. もしもし もしもし? もしもーし! あれ? おかしいな。 このバナナ どこにも繋がらない。 2. パンツはかぶりません どちらかといえば煮物にします 3. お巡りさん お…

ms11
1日前
23

詩 「無駄」

人生には 無駄なことが たくさんある 無駄を 愛せば愛すほど 感性は豊かになる 無駄のチカラは 無駄が無駄として あるときにのみ働く 人生を豊かにするために 無駄を愛…

ms11
4日前
32

詩 「死にたい国」

ようこそ 死にたい国へ ここは究極の安全地帯 人間にはひとつくらい そういう場所が必要です だからわたしはここに 死にたい国をつくることにした 死にたい人が 死にた…

ms11
8日前
33

詩 「天才紹介」

J.S.バッハ すべての天才が憧れる天才の父 ジミ・ヘンドリックス 楽器を粗末にしたアフロ界の異端児 夏目漱石 美文体の極地で千円札になった口髭野郎 チャーリー・パー…

ms11
10日前
31

詩 「マウント名言集」

1. あなたより 私のほうが 何百倍も怠けてきた結果 今の幸せがあります 2. おまえ まだスマホで ネットとかやってんの? 遅れてるよ?それ。 俺はね、スマホをね ケツの割…

ms11
13日前
32

詩 「言語変人」

こんぬちは はじみまてし わてしのななえはタナカてす あるいはタナキャかもせれません タナキャナカ ナカタてす すきなてべものは ラーサンとチャーサンで きらいな…

ms11
2週間前
35

詩 「これはペンです」

これはペンです これはどのへんがペンですか これはこのへんがペンです これはへんなペンです これはペンがへんです これはペソいペンです これはペソいからへんなペ…

ms11
2週間前
40

詩 「わかってる奴」

好きなものを たくさん集めながら ぼくのセンスは育ち ぼくの好きなものを 好きそうな人のことを センスがいい人、と 呼ぶようになった ぼくの好きな あの感じを わかっ…

ms11
3週間前
37

詩 「鑑賞者」

音楽を愛する者は 音を聴いておらず 詩を愛する者は 文字を読んでおらず 絵を愛する者は 線や色を見ておらず 彼らが愛したのは 作品そのものではなかった 鑑賞者として…

ms11
3週間前
37

詩 「おばさん占い」

今日は おばさん日和 既婚のおばさんの ラッキーアイテムは パンダのキーホルダー。 旦那と旅行中、森の中で 旦那が池に落ちる危険があります。 その場合、女神の登場を待…

ms11
3週間前
32

詩 「それ」

ひとりの人間の感性、精神が バラエティに富むことはできない ある人物の好むものが どれだけ多種多様であろうとも ある人物の発想が どれほど雑多であろうとも 彼の生…

ms11
4週間前
36

詩 「恋物語」

恋が 終わり 恋は 一冊の 本になった ある日 静かな森へ あのころ紡いだ 夜空の星を読みにゆく 見上げれば きらきらひかる 忘れられない恋物語

ms11
1か月前
46

詩 「超モーニングルーティン」

朝6時起床。 とはいえ実際には9時。 時計の秒針を苦しめたくて 意地悪してたらもうこんな時間。 次はトイレでうんこごっこ。 変なアレとかではなく普通に。 出るもんを出…

ms11
1か月前
38

詩 「父の死」

父が死んだ日 父は死ぬつもりではなかった 父は 死んだ その日の朝も いつものように 猫に餌と水をやり ベッドに腰を下ろし そのあとおそらく 突然心臓が止まったのだ 父…

ms11
1か月前
46

詩 「疑う人」

自分はまともだと 信じて疑わない人間は どこまでも残酷になれる 信じて信じて 疑わない人間だけが 無自覚で人を殺せる 自分や誰かを信じるのは 素敵なことかもしれない …

ms11
1か月前
59

詩 「人と人」

人は人に みせていいものしか みせることができない 人は人を みたいようにしか みることができない 人が人を みるときのようには 人は自分を みることができない 人と…

ms11
1か月前
77
詩 「変態名言集」

詩 「変態名言集」

1.
もしもし
もしもし?
もしもーし!
あれ?
おかしいな。
このバナナ
どこにも繋がらない。

2.
パンツはかぶりません
どちらかといえば煮物にします

3.
お巡りさん
お忙しいところすみません
わたくし変態をやっておりまして
今日中に捕まえていただくことは
可能でしょうか?

4.
こら!のび太!やめなさい!
うんこのキャッチボールは
宿題が終わってからにしなさいって
いつも言ってるでし

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詩 「無駄」

詩 「無駄」

人生には
無駄なことが
たくさんある

無駄を
愛せば愛すほど
感性は豊かになる

無駄のチカラは
無駄が無駄として
あるときにのみ働く

人生を豊かにするために
無駄を愛するようでは
まだまだ無駄がわかってない

無駄の本質は
役に立たないことである

その行為が
結果的に役に立ったとしても

その行為を
役立てようとしない姿勢があれば
どんなものでも無駄になり得るのだ

たとえば
きみが笑った

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詩 「死にたい国」

詩 「死にたい国」

ようこそ
死にたい国へ

ここは究極の安全地帯

人間にはひとつくらい
そういう場所が必要です

だからわたしはここに
死にたい国をつくることにした

死にたい人が
死にたいまま
生きられるように
この国の門は開かれている

幸福の国では
わたしに居場所はなく
わたしの死にたいこころは
修正されるべきものとして扱われ
楽に息をすることすらできなかった

死にたい国では
いまここにある
わたしがすで

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詩 「天才紹介」

詩 「天才紹介」

J.S.バッハ
すべての天才が憧れる天才の父

ジミ・ヘンドリックス
楽器を粗末にしたアフロ界の異端児

夏目漱石
美文体の極地で千円札になった口髭野郎

チャーリー・パーカー
音にローションを塗ったエロアルト魔人

フランツ・カフカ
ネガティブもここまでいけば清々しい

金子みすゞ
すてきを発明したすてきなひと

谷川俊太郎
言葉をただそこに置くことができる太郎

溝口健二
女はこうやって撮るん

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詩 「マウント名言集」

詩 「マウント名言集」

1.
あなたより
私のほうが
何百倍も怠けてきた結果
今の幸せがあります

2.
おまえ
まだスマホで
ネットとかやってんの?
遅れてるよ?それ。
俺はね、スマホをね
ケツの割れ目に挟んで
ケツ筋鍛えながら生活してる
緊急の電話が鳴ったら出るけど
クサイよ?もちろん。
あ、おまえにはわからんか
スマホでネットやってるもんね?
画面シュってやってまちゅもんね?
俺レベルになってくると
スマホなんて汚

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詩 「言語変人」

詩 「言語変人」

こんぬちは

はじみまてし

わてしのななえはタナカてす
あるいはタナキャかもせれません
タナキャナカ ナカタてす

すきなてべものは
ラーサンとチャーサンで

きらいなげべものは
ピーサンとトナトれす

ことしのもけひょうは
はやげ はやごき
することでし

よろせくおねないすまし

詩 「これはペンです」

詩 「これはペンです」

これはペンです

これはどのへんがペンですか

これはこのへんがペンです

これはへんなペンです

これはペンがへんです

これはペソいペンです

これはペソいからへんなペンです

これはペンとペンです

これはどこをペンペンするペンですか

これはここをペンペンするペンです

これはペンです

これはわたしのペンです

これはペンでわたしもペンです

これはこれはどうもペンです

詩 「わかってる奴」

詩 「わかってる奴」

好きなものを
たくさん集めながら
ぼくのセンスは育ち

ぼくの好きなものを
好きそうな人のことを
センスがいい人、と
呼ぶようになった

ぼくの好きな
あの感じを
わかってるから
彼らはみんな
わかってる奴ら

わかってる奴のやることは
わかってる奴ら同士で
わかり合ってるから
わかってないやりかたしたら
わかり合えなくなっちまうよな

センスがいい奴は
わかってる奴らを
がっかりさせるような

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詩 「鑑賞者」

詩 「鑑賞者」

音楽を愛する者は
音を聴いておらず

詩を愛する者は
文字を読んでおらず

絵を愛する者は
線や色を見ておらず

彼らが愛したのは
作品そのものではなかった

鑑賞者としての彼は
何かを受け取る者ではなく

自分の足で歩き
何かを探しに行く者であった

そして
彼はついに
彼自身と出会う

触れたことのない
自分の一部に
指が触れたとき

彼はそれを
愛するようになった

詩 「おばさん占い」

詩 「おばさん占い」

今日は
おばさん日和

既婚のおばさんの
ラッキーアイテムは
パンダのキーホルダー。
旦那と旅行中、森の中で
旦那が池に落ちる危険があります。
その場合、女神の登場を待ちましょう。
まずは女神が質問します。
「あなたが落としたのは、
 金の旦那ですか?
 それとも銀の旦那ですか?」
欲張りたい気持ちは山々ですが
あなたは正直にこう答えましょう。
「いいえ。
 私が落としたのは
 ボロボロの旦那です

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詩 「それ」

詩 「それ」

ひとりの人間の感性、精神が
バラエティに富むことはできない

ある人物の好むものが
どれだけ多種多様であろうとも

ある人物の発想が
どれほど雑多であろうとも

彼の生涯は常に
ある一箇所を目指している

彼の仕事は
円を描きながら
円の中心の〈それ〉を
毎回違う角度から眺めること

そして
円が完成し
円環になったとき
彼は知ることになる

これが私の〈それ〉か、と

詩 「恋物語」

詩 「恋物語」

恋が
終わり

恋は
一冊の
本になった

ある日
静かな森へ
あのころ紡いだ
夜空の星を読みにゆく

見上げれば
きらきらひかる
忘れられない恋物語

詩 「超モーニングルーティン」

詩 「超モーニングルーティン」

朝6時起床。
とはいえ実際には9時。
時計の秒針を苦しめたくて
意地悪してたらもうこんな時間。

次はトイレでうんこごっこ。
変なアレとかではなく普通に。
出るもんを出さない精神で。

顔を洗ったら
歯ブラシ2本を
鼻の穴からぶら下げる。
意味なんてない。
あるわけない。

髪型をバッチリ整えたら
シャワーで洗い流して
すべてを台無しにする。
破壊衝動ってやつかな。

焼いた食パンに
名前をつけて

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詩 「父の死」

詩 「父の死」

父が死んだ日
父は死ぬつもりではなかった

父は
死んだ
その日の朝も
いつものように
猫に餌と水をやり
ベッドに腰を下ろし
そのあとおそらく
突然心臓が止まったのだ

父の死にいちばん驚いたのは
父自身だったのではないだろうか

父の死に顔は
驚いていたから

もちろん
ぼくも驚いたし
信じられなかったけれど

父の生きるつもりだった今日が
父の不在を知らせるのだった

それは
たとえば
冷蔵庫

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詩 「疑う人」

詩 「疑う人」

自分はまともだと
信じて疑わない人間は
どこまでも残酷になれる

信じて信じて
疑わない人間だけが
無自覚で人を殺せる

自分や誰かを信じるのは
素敵なことかもしれない
でも、ときどき思い出して
疑うことができる心を
その心を捨てないで

わたしには
たしかなものが何もない
信じる、という言葉が
信じられなくなるほど
不安なわたしが愛おしい

詩 「人と人」

詩 「人と人」

人は人に
みせていいものしか
みせることができない

人は人を
みたいようにしか
みることができない

人が人を
みるときのようには
人は自分を
みることができない

人と人は
みせあうたびに
みまちがい
すれちがう

人と人が
ほんとうに
みせあったのは
みえないものを
そっとしておく
みえない
やさしさ