イスラエルは21世紀のアパルトヘイト⁈民主主義国家とユダヤ人国家は両立しない!
教育番組などを対象にした国際コンクール「日本賞」のグランプリに、先日のブログでも紹介したイスラエル制作のドキュメンタリー「トゥー・キッズ・ア・ディ」が選ばれました!
イスラエル軍に石を投げて投獄されたパレスティナの少年たちを追ったドキュメンタリー作品です。
石を投げる少年に、武装イスラエル兵が発砲するという衝撃的な内容でした。
ヨルダン川西岸地区でイスラエル軍は警告します。
「投石するならば全員殺す。一人残らずだ。子どもだって容赦しない。殺しに行く。」
そして夜、銃を持った兵士がパレスティナ人の家を急襲し、子どもを連行していくのです。
先日のイスラエル人の人質との交換で、刑務所から釈放されたパレスティナ人の中にも子どもがいました。
イスラエルは子どもでも刑務所に送るのです。
軍や治安警察が子どもにまで暴力を振るう光景……それはかつてのアパルトヘイト時代の南アフリカ白人政府と同じなのでは。
かつて人種差別国家だった南アフリカでは、黒人から土地を奪ったアフリカーナーとよばれるオランダ系白人が社会を支配していました。
白人は南アフリカの豊かで広大な土地を所有し黒人を安い労働者として酷使していました。
人口では圧倒的に多数の黒人は選挙権などの市民権を認められず、狭いやせた土地に押し込められて、移動の自由もなく満足な物理的インフラ、それに社会的インフラである教育も医療も受けられず貧困にあえいでいました。
そして、抑圧と貧困に耐えられず黒人が暴動を起こすと、白人政府の軍や警察は容赦なく黒人に暴力を振るい殺しました。
この南アフリカアパルトヘイト国家の構造と今のイスラエルーパレスティナ関係は酷似しています。
イスラエルにやってきたユダヤ人は、その地に住んでいたパレスティナ人を追い出し、今はガザ地区とヨルダン川西岸地区に閉じ込めています。
占領地のパレスティナ人には市民としての権利もなくいつもイスラエル政府の暴力にさらされています。
特にガザ地区はイスラエルによって経済封鎖されており、満足な食料も燃料もないなか過ごすことを強いられ、「天井のない牢獄」といわれています。
要するにイスラエルという国は、ユダヤ人がピラミッド構造のトップに特権階級として君臨し、その下にイスラエル国内のパレスティナ人が二級市民として存在し、さらにその下に占領下の多数のパレスティナ人が無権利状態で存在するのです。
約500万人の占領地のパレスティナ人をイスラエルはどうするつもりなのでしょうか?
物理的に殲滅するのでしょうか?これはナチズムへの道です。
では現状のまま占領を続けてパレスティナ人を暴力的に支配するのでしょうか?
これはアパルトヘイト状態の深化です。
かつての南アフリカが黒人にも市民権を与えたように占領地のパレスティナ人にも市民権を与えれば民主主義国家にはなれますが、人数の関係でユダヤ人国家にはなれません。
かつて南アフリカのアパルトヘイトは世界的なBDS運動を引き起こしました。
これはBoycott(ボイコット)Divest(資本の引き上げ)Sanctions(制裁)の頭文字を取った言葉です。
南アフリカ製品の不買運動などが行われました。
同じようなことがイスラエルに対しても行われています。
特に占領地で生産された商品の販売に市民団体が抗議しています。
たとえば「アハバ」という死海の泥の化粧品会社の商品です。
このようなイスラエルのパレスティナ政策についてかつては無条件で支持を表明していたアメリカでも若い世代を中心に変化がおきています。
ナチズムやアパルトヘイトを連想させるようなイスラエルの政策は、さすがに嫌悪されているのです。
かつて南アフリカのアパルトヘイト白人政権を最後まで支援したのはアメリカでした。
そしてアメリカの支持を失ったときにアパルトヘイト体制は終わりました。
イスラエルの最大の支援者であるアメリカがイスラエルの「アパルトヘイト国家化」を止めなくてはならないでしょう。
そして日本政府にもイスラエルの残虐行為には抗議してもらいたいものです‼️
参考文献
「パレスティナ問題の展開」 高橋和夫著 放送大学叢書
執筆者、ゆこりん
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