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#読書感想文

#570 「10年後になりたい自分」について100個書ける?

#570 「10年後になりたい自分」について100個書ける?

“けんすう”こと古川健介さんの著書「物語思考」を通しで読み終えた。読み終えただけで、この本の中に出てきたワークをまだやっていないから、全て活用できたとは言えない。ワークはこれから取り組んでいく。

けんすうさんの述べられている物語思考を大雑把にまとめると、自分という人間のキャラを設定してそれを俯瞰し、行動させることで自分の物語を転がしていくつもりで幸せな人生を実現していこう、という感じである。この

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#559 手紙屋

#559 手紙屋

今回は喜多川泰さんの「手紙屋」という作品について。この本は2007年に初版が発行されたものだが、15年以上たった今でも大切なことを教えてくれる一冊となっている。

主人公は、就職活動を間近に控えた大学生の西山諒太。将来についてイメージが持てず、漠然とした不安を抱えていた諒太はある日、顔なじみの書斎カフェ・書楽で「手紙屋」の広告を見つける。半信半疑のまま手紙屋とのやり取りを始める諒太だったが、10通

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悲しみの淵から這い上がり、希望を持って生きていく

悲しみの淵から這い上がり、希望を持って生きていく

富、名声、そして幸せな家庭を手にした会社経営者のジョンが、愛する家族を事故で失った悲しみのなかリトルリーグ(少年野球)チームの監督を引き受け、そこで出会った一人の少年・ティモシーと心を通わせながら再び生きる希望を見出していくストーリー。

著者はオグ・マンディーノ。訳者あとがきによれば「この世で最も多くの読者を持つ人生哲学書作家」。訳者の言葉をここに引用します。

その物語はぜひお読みいただければ

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キングジムがガチで研究したオフィスの整理術

キングジムがガチで研究したオフィスの整理術

ファイリングが時間の在り方を変える、つまりは人生を変える。そんな本が家の積ん読になっていました。出版から2年以上経っている。

買ってすぐにちょっと読んでみて、眠くなってしまったんですよね。当時は結局、整理整頓に対する意識はさほど高くなかったんでしょう。

時が経って、自宅の自室でいろいろな作業をすることが増えてきました。限られたスペースの中で、いかに効率良い仕事ができるかということの大切さがわか

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WHO YOU ARE

地元の図書館の新着図書コーナーに、それはありました。中身は知らないけれど、目を引くカバー。「チームをつくる」の一文に強く惹きつけられ、その日に借りてきました。

これは、組織の文化づくりについて4人の先人の事例から大切なことを紐解いていく本です。4人の先人とは

トゥーサン・ルーベルチュール

チンギス・ハン
シャカ・サンゴール

のことを指します。この中で、チンギス・ハンは学校の教科書にも出て

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日本が戦争をやめていない世界線、みたい

日本が戦争をやめていない世界線、みたい

きっかけはTik Tokでした。おすすめで流れてくる動画を流し見していたら、どこの誰かも知らない配信者さんが勧めていたのが村上龍さんの「五分後の世界」という本でした。

思えば、僕にとって村上龍さんといえばカンブリア宮殿に出ている人であり、小説家であるということは知ってはいても、作品に触れたことはありませんでした。それもあり、興味が湧いてきたので地元の図書館で探してみると、ありました。これは読んで

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【読書】殺人出産/村田沙耶香

【読書】殺人出産/村田沙耶香

「コンビニ人間」で第155回芥川賞を受賞した村田沙耶香の2014年の作品。

舞台となる時代の日本では”産み人”となり子どもを10人出産すれば、選んだ誰かを1人殺すことができるという合法的殺人制度が成立していた。主人公・育子はこれに漠然とした違和感のようなものを感じつつも、自身の姉であり産み人制度で生まれた存在である環が、自身も殺人衝動を持って産み人になることを希望し子どもを産み続けているという複

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【読書】蓮如という人

【読書】蓮如という人

蓮如(れんにょ)をご存知でしょうか。親鸞、日蓮、法然といった僧の名前は教科書でも学んだことがあり、記憶にある人も多いかもしれません。しかし、蓮如と聞いてピンとくる人はどれだけいるのでしょう。

私の地元、滋賀県守山市には蓮如ゆかりの地があり、小学生の時などに蓮如について学んだことが少しだけあるように思います。とはいえ、そんな私も蓮如という人が一体どういったことをした人で、そもそもどこの誰なのかはよ

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【読書】信念を見つめなおし、迷路の外を目指せ

【読書】信念を見つめなおし、迷路の外を目指せ

ヘムはどうなったのだろうか。自分の考えを変えることができず、現状に取り残されたままになった小人、ヘムは。考えを変えることができない人は、本当にそこからずっと動くことができないのだろうか。「チーズはどこへ消えた?」のその後。

かつての日常を取り戻すために動き出すヘムベースとなる物語「チーズはどこへ消えた?」については以下の記事に書いた。

単純で行動的なネズミ、スニッフとスカリー。変化に戸惑いなが

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コツというよりは話のタネである

コツというよりは話のタネである

あなたは数字、得意でしょうか。私は正直、あまり得意だとは言えません。桁区切りのコンマも読めるようになったのは割と最近です。以前、「数に強くなる本」というのも読みましたが、大人として数字コンプレックスを少しでも解消したいと思い、今回紹介する「数字のコツ」を手に取ってみました。

コツの部分は第一章個人的な見解を申し上げると、タイトルにもある「コツ」の部分は全部で四つある章のうち、第一章に集約されてい

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【読書】物理とエロス

【読書】物理とエロス

群像劇であり、ミステリーである。そして、官能小説かと思わされるエロティック表現。一部、残虐性を含む。混沌としたストーリーの中で、作者が描きたかったものは何だろう?

消えた恋人を探す男楢崎は、姿を消した恋人・立花涼子を探してとある宗教団体に近づいた。だがそこは宗教団体だと言われているだけの場所で、松尾という不思議な魅力を持つ老人を中心に人々が交流している屋敷だった。探し人の立花涼子はその松尾に詐欺

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選挙に行くようにしようかな、と思わされるタイトル

選挙に行くようにしようかな、と思わされるタイトル

4,000万円も損をしていると言われたら「そんなアホな。でも…」という気持ちにもなるんじゃないでしょうか。

選挙、行ってますか?私は国会議員、知事、県議、市長、市議など、選挙があればよっぽどのことがない限り行くようにしています。特別な支持政党があるわけでもありませんが、一国民、県民、市民として意見の提出と権利の行使をしないのはなんとなく損だなと思っているからです。ただ、それを経済的損失と結びつけ

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作為的な情報があふれる現代において

作為的な情報があふれる現代において

様々な情報が手にしやすくなった現代。この記事を書いている現在は、検察官の定年延長に関する法案について世の中で賛否の議論が交わされています。そんな中で、自らの目に耳に入ってくる情報について判断して受け取ることができるようになりたいと思い、津田大介氏の著書「情報戦争を生き抜く 武器としてのメディアリテラシー」を手に取り読みました。

情報が世を動かす上述した検察官の定年延長問題も、法案についてはずいぶ

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「写真で一言」を考察する

「写真で一言」を考察する

先日、西原雄一さんのnoteで拝見した「観察の練習」を読んでみました。

拝見した記事↓

写真と文章のセットで構成本書は著者の菅俊一氏チョイスの写真とそれに関する監察の結果がセットで進んでいきます。「写真で一言」をボケるんじゃなくてまじめにその背景や因果関係などを想像していく感じです。中にはちょっと想像するのが難しいものもありますが、その情景から様々な情報を読み取る練習になります。

答え合わせ

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