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【読書】蓮如という人

蓮如(れんにょ)をご存知でしょうか。親鸞、日蓮、法然といった僧の名前は教科書でも学んだことがあり、記憶にある人も多いかもしれません。しかし、蓮如と聞いてピンとくる人はどれだけいるのでしょう。

私の地元、滋賀県守山市には蓮如ゆかりの地があり、小学生の時などに蓮如について学んだことが少しだけあるように思います。とはいえ、そんな私も蓮如という人が一体どういったことをした人で、そもそもどこの誰なのかはよくわかっていないまま育ってきました。ただただ、私たちの地元には蓮如という有名なお坊さんがいたらしいという認識がある程度です。

図書館で、守山市を深く知る本が並べられたコーナーに蓮如の本がありました。作家の五木寛之さんが著された一冊です。

五木寛之さんは、あとがきにてこの本のことを蓮如の入門書と呼ぶよりはパンフレットのようなものであると述べておられます。実際、この本は学術書のような厚みはなく、難解なところもなく、蓮如という人がどのような境遇にありどのような生涯を送ってきたかがわかりやすい一本の線でつながる語り口で記されていました。

蓮如という人は、批判と賛同の評価がはっきりと分かれる人だということです。仏教家から見れば俗っぽく、実業家から見ればその手腕が評価される。ただ、五木寛之さんは蓮如という人はそのような両極端な視点からでのみ勝たれる人ではないと述べています。まぁ、そもそも蓮如も一人の人間である以上、見る角度によっていろいろな側面があるのは当然なのですが…。ただただ蓮如は、その生涯において祖親鸞の教えを正しく伝えたいという一念が通った人であったようです。

蓮如が現守山市の金森に根を下ろしたのはその生涯のほんの一時でしたが、その人を知る良い機会になったと感じました。

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