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タロットショートストーリー

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ウェイト=スミス版タロットの大アルカナカードから届いたインスピレーションの物語
運営しているクリエイター

#エッセイ

力

タロットショートストーリー 「力」

うふふ
侮らないで
楽しくこの世を遊びましょ

本能を隠して
日々を生きる

それって本当に生きてる?

わたしは騙されないわよ

あなたが
噛みつこうと
吠えようと

さらには
他の何かに変身しようと

あなたの野性は純粋なもの

だからあなたは優しく美しい

隠者

隠者



ここに立ってごらん

さあ、ほら

どうだい?
なにか、見えたかい?

そうだろうとも
このランタンはいろんなことを見せてくれるよ

足許やこの先のこと、
この光をみながらのイマジネーション

解る、というのはある意味排他的だ
解る、というのはある意味融合だ

君はなにを知ろうとしているのかい?
それは時間という魔法が必要なこともあるのだよ

運命の輪

運命の輪

タロットショートストーリー 運命の輪

宇宙の呼吸を身体のなかに

すーっと取り入れて

内宇宙と外宇宙のシンクロニシティ

さまざまなバイブレーションをいま、ともに

大きな大きな時計のなかに
小さな小さなわたしたちは組み込まれている

創造性というプレゼントを
さて、
どう活かしましょうか

廻る宇宙のなかで

正義

正義

タロットショートストーリー 正義

剣を下ろすのは

まだ先です

あなたの天秤はほら

何ものっていないでしょう

のせるまえから

何をおびえているのです?

おびえるものは

すなわちそれは

誤りだと気づいているから

わたしは剣を

下ろさないのです

信ずるものは

覚悟は

そこにありますか?

吊るされた男

吊るされた男



こうしていると
ずっとずっと深いところに
辿り着いて
そこに留まり
永久の自由を得られると聞いたのさ

ああ

どうしてそうならないのだろう

ああ

憧れる自由はいつ訪れるのだろう

「人間」という制約が夢見させているというのか

こんな沼のようなところではなく
美しい泉のほとりに
連れていってはくれないか

それもまた

憧憬

ということなのか

死神

死神



さあ時間だ

赦しを乞うことも
抗うことも

もうできない

・・・

そう思ってた

断末魔の叫びを
この世の歪みのわななきを

おぞましいくらい
引き裂かれるような
哀しみを

味わうのだ

・・・

そう思っていた

そう思えていたことは
実は幻だったのかと

この世は儚きうたかたの夢

言い得て妙とはこのこと

留まらず歩みを進めゆく
その名も【死神】
「お前次第だ、あとは知らぬ」

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悪魔

悪魔



居心地がいいの

甘い言葉

甘い夢

夢うつつってステキよね

現実なんていらないわ

だってつまらないことばかりだもの

ほら、灯りだって薄暗いほうが

ロマンティックでしょ?

暗がりだから、ねえねえ

わたしには違う顔見せて

ほんとうのことなんて知りたくないの

知らないってことはスリリング

見たくないの

わざわざ興醒めするものなんて

まだ夢の中にいたいのよ

起こさないで

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塔



砂上の楼閣は

脆くも崩れて

空虚な荒れ地になるとでも?

そもそもあったのか?

そんなもの

幻と気づいただけ

焼き尽くすものも

吹き荒れる風も

荒ぶる感情も

凍てつく大地も

それは幻

夢から覚める光に気づいた

それだけのこと

星



流してあげましょう

あなたの想いを

悲しみや苦しみも

優しくあたたかいところへ

ゆっくり

ゆっくり

深く

深く

それはやがてあなたの光に

それまで

深く

深く

穏やかに

安らかに

月



隠しては現れる

醜いもの

見たくもないもの

暗く深い底にあったもの

けれど

見つけてしまったから

光を

幻じゃないと信じたい

その光

太陽

太陽



フラッグのなかにかかれた言葉を見てみたくない?

さあ!

光へ

眩いその太陽のもとにさらそう

忘れてしまっていた?

さあ!

前へ

純粋なその思いを胸に飛び出そう

君の太陽は輝いているか?
君の奥にある希望は輝いているか?

知っているかい?

実は人生は思い通りにいくものなのだと

審判

審判



思い出してごらん

そう言われた気がする

揺り動かされる

この衝動に似た感覚

懐かしいの

やっと

わたしに出会えた気がする

ああ

やっと見える、聴こえる

ここにある

すべてのものに

愛があることを

世界

世界



ひとしずくの光

穏やかながらパワフル

フォルトゥナのバトン

いろんなことがあったわね

運命のカルテット

名残惜しい?

第一楽章はこれにておしまい

終わりじゃないの

やっとわたしになったの

無限のわたし

わたしのスピリットの旅は

ネバーエンディングストーリー