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#海外文学

読書セラピスト

読書セラピスト

・ファビオ・スタッシ 著

・橋本 勝雄 訳

・ヴィルヘルム・ハンマースホイ装画

・東京創元社

「読書セラピー」を始めた、元国語教師のヴィンチェ。

訪れる人々の悩みを聴き、それに合った文学作品を処方。

ある時、同じ建物内に住む、読書家の女性が失踪する事件が起こり…。

「読書療法」
個々の相談者が何を必要としているのか、どれくらいの読書習慣があるのか、どのような問題を抱えているかなどを確

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わたしのいるところ

わたしのいるところ

・ジュンパ・ラヒリ 著

・中嶋浩郎 訳

・新潮社クレスト・ブックス

イタリアに住む、45歳独身女性の日常を描いた物語。

著者の両親はベンガル人、出生国はイギリス、育った国はアメリカ、40歳を過ぎて夫と二人の子供と移住した都市はローマ。

「孤独はわたしそのもの。孤独に動かされてわたしは書いてきた」という、著者ジュンパ・ラヒリのイタリア語による初の長篇小説。

目次

歩道で
道で
仕事場で

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べつの言葉で

べつの言葉で

・ジュンパ・ラヒリ著

・中嶋浩郎訳

・新潮社クレスト・ブックス

1967年にロンドンで生まれ、2歳からアメリカで育った著者。
両親はコルカタ出身のベンガル人。

40歳を過ぎて夫と二人の子供とローマに移住。

文学と人生について初めてイタリア語で書いたエッセイと短編小説。

浴室

浴室

・ジャン=フィリップ・トゥーサン著

・野崎歓訳

・集英社文庫

・1994年発行

なぜか日々を浴室で過ごすようになった主人公。

心配した母親が訪ねてきて、浴室でエクレアを食べるところで、エクレアを買いに行きそうになりました。

小説の中の出来事ですが、主人公の彼女、あの事件の後、大丈夫だったのでしょうか。

フランスからおしゃれな本が…と、当時話題になり、映画化もされましたね。

失われた時のカフェで

失われた時のカフェで

・パトリック・モディアノ著

・平中 悠一 訳

・作品社

パリのカフェ。
常連客である、「ルキ」と呼ばれるミステリアスで魅力的な若い女性。

「ルキ」について、4人の人物が、それぞれ異なる視点で語る構成です。

人気作家であり、ノーベル文学賞受賞作家であるパトリック・モディアノの作品の中では、今のところこの作品が個人的に一番好きです。

・パトリック・モディアノ

1945年、フランス生まれ。

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黒後家蜘蛛の会

黒後家蜘蛛の会

黒後家蜘蛛の会
アイザック・アシモフ著
創元推理文庫

ニューヨークにあるレストランの個室を舞台に月1回行われる晩餐会「黒後家蜘蛛の会」。
化学者、数学者、弁護士、画家、作家、暗号専門家の6名と、初老の優秀な給仕ヘンリーがいつも登場します。
毎回、未解決問題を抱えたゲストが一人招待され、登場人物達が真相を推理。
結局行き詰まりますが、最後はヘンリーの控え目な語りに皆納得し、無事幕が下ります。