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乙嫁語り(著:森薫)【グーグルマップで世界一周♪マンガ感想でタイムトラベル♪民族衣装でファッションウィーク♪休日は家に引きこもる♪】

中央アジアの民族衣装。キレイステキ。これに尽きる。

トルクメニスタン、ウズベキスタン、イラン、トルコ、
この辺の話です。
最初の話はウズベキスタン辺りかな。
双子の話はトルクメニスタンのアラル海側。
(現在のトルクメニスタンにアラル海がないのでカスピ海かもしれん)

ひたすら民族衣装を愛でるお話。
日本と接点が遠い国。
西欧はある意味、すでに濃すぎるくらい観てしまったし、
中国は昔から濃すぎるくらい観てきたし、
中東とか中央アジアは歴史が濃いのに接点が薄いので、あまり見たことない。ゆえに観るものすべて新鮮。

ただ「前作」のエマと接点があるのか、19世紀英国の社会が少し被って来る。
物語の語り手は英国人男性だ。
文化人類学のフィールドワーク的なことをしている。
当然ながら、実家はそれなりの身分であるが、字義通りの放蕩息子である。
まあ遊んでいるのではなく、学者なのだが。
だがアンカラで外務省関連の友人が気にかけてくれる。

作中で、とある現地女性と、語り手男性との恋愛が描かれる。
前半は、結ばれない話かと思ったが、なぜかだいぶ経ってから後半が始まる。学業のあげくに現地お嫁さんと結ばれる語り手主人公。

さらに時代的に言えば帝政ロシアが中央アジアに版図を拡大していた時期である。
作中世界にもついにロシア軍が登場してくるのだ。

英国人男性の一行は、途中、イランでも寄り道をする。
2人以上の妻を持つ上流階級の私邸をご見学。

また一方で、遊牧民の世界と、街の人たちの世界で、争いが起きたこともあった。
乙嫁のひとりの立場が・・・

さらにそこでヒロインの兄である青年が妻をめとる話も。
彼は世が世なら実力でハーンとかになってそうなくらいの、偉丈夫だからね。
古めかしい価値観が、まだキラキラと輝いている時代だ。
男は強く美しく、女もまた強く美しい。それが草原の世界だ。
彼女たちは自分が認めた相手にしか気を許さない。
一族の中で最も強い男だけが、群れを束ねる長となる。
こんなヒロイックな最新巻がまだあるんですね。

後は双子の話ですか。

****

という感じで、キレイステキな民族衣装の世界を、
ふんわりしたお話が繋いでいく世界。
ちょうどいい感覚。
どちらかというと文化紹介が主軸であるのに、物語が何もないという訳では無し。
物語が濃すぎて、絵がおろそかになるのでも無し。
適度なミルクティー、いやホットチャイか。

嬉しいことにまだ当分続きそうだけど、この人の次の作品を予想してみる。
クーデンホーフ光子とか出てくるんじゃないかな?
ここが日本なので日本文化を紹介するわけにはいかないけど、
浅い!とか言って怒られるかもしれませんが、予想してみました。

注:タイトル絵は適当なのが見つからなかったので白無垢ですけど。

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