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短編

25
まとまりのない言葉たち。
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2019年2月の記事一覧

2019年、寒い春。

2019年、寒い春。

踵を潰した。
枯れてゆく花を数えて、
公園の砂場に落ちた寂しいスコップを見つめる。
そんな人生を送っているのが主人公の僕である。

泣き腫らした目と
赤い鼻、
下を向いたまま声を殺していた彼女を
思い出すたびに心がずきずきと痛む。
それでも尚、飄々としながら息をしていた。
なかなか かさぶたにならないこの傷は、
一生治らないんだろうなと、どこかで諦めがついていたのだ。

アイスを買いにコンビニへ

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(仮)の生活

(仮)の生活

懐かしい匂いを辿った、
なんの匂いだったかなんて思い出せないまま、
虚しさだけが心に残る金曜日。

ベランダにはカビの生えたサンダルが腰を曲げて佇んでいた。

「あんたもあたしと一緒ね」

独り言がこぼれ落ち、それと同時にヤカンがうるさくあたしを呼ぶ。
急いで台所に向かい、ガスを止めた。

気取った生活が息苦しそうに喉元を押さえていた。
味もわからないコーヒーを入れながら、
少し焦げたトーストにバ

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飽き性

飽き性

彼がお風呂場にもトイレにも携帯を持っていくようになったのが、去年の冬ごろだった。

気にしないようにしようと思っていたけど
気になるし、そんなちいさなことを気にしている自分が嫌いだった。

煙草の銘柄もあれだけ変えなかったくせに、ころっと変わった。それも同じ頃だった。
その時、彼になんとなく聞いたことがある。

「どうして変えたの?」

彼は無愛想な声で答えた。

「飽きたからだよ」

その時、悟

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