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すべては、ひとつ。

 孤高の戦士“ベジータ”(ドラゴンボール)の生き様に憧れる。そんな私はというと、孤高という理想には程遠く、尖った人生を歩み続けてきたが、流れのある必然的な出来事によって強制的にその棘を削りとられていく。自分ではだいぶ丸くなってきたと思うが、まだまだ精進が足りぬ。
 仏教や禅に興味を持ち始めた頃、「悟り」に関心を抱く。悟りとは一体なんぞや。どうすればその境地に辿り着けるのか、悩む。浅薄ながら「迷い」を取り除けばいいと考える。しかし、仏陀(お釈迦様)ですら生老病死を苦と捉えたのに、凡人の私が迷いを払拭するなんて不可能だ。
 禅の本を読む機会が増え、「一如」という在り方に出逢う。曹洞宗を開いた道元禅師が説いた言葉「心身一如」(“心と身体はひとつである”という意味)はその一例。スポーツはメンタルが大事と言われるが、不安定な精神状態でうまくいかなった経験はあるだろう。だからこそ、禅宗では心身共に鍛えて悟りの道を目指したのだ。ようするに、身体だけ鍛えれば強くなるわけではない。勉強でいえば、問題を解くことができた(模試で点数が取れた)としても、本番でうまくいくとは限らない。本番は緊張もするだろうし、そういうことも想定して鍛錬することが欠かせない。
 「喫茶喫飯」という禅語が好きだが、“余計なことを考えず、お茶をいただくときには、お茶を飲むことだけに集中し、ご飯をいただくときにはご飯を食べることに集中せよ”という教えである。いのちあるものをいただくのに、たとえば、スマホをいじりながらではご飯を味わえない。ご飯は我々に食べられるために存在しているのではない。いのちをあるものをいただけることに感謝し、今ここだけに集中し、有り難くいただき、次に繋げる。それが「食べること」なのである。ただ腹が膨れればいいのではなく、そのいのちそのものがあなた自身を造り上げていることを理解して、五感を通して食事を楽しめたら(嗜めたら)、より心地よい方向に繋がっていくように思える。
 ところで、韓国グループのダンスはどうして魅力的なのだろうか、ふと疑問に思う。容姿やら好みは別として、ダンスパフォーマンスは細部まで洗練されているし、気高い。それに、個々の感性がありのままに表現されている。愚問かもしれないが、本番は一度限りなのに、なぜダンスを間違えないのだろう。答えは単純明快である。手順を思い出しながら踊っているわけではなく、必死に練習して身体に染みついているのだ。だから、細かい動作においても指先まで意識が行き届き、細部で魅了させることができる。ただ人気が出て儲かればいいという発想ではなく、小さい頃からパフォーマンスで魅せることを望んで稽古を積んでいる。まさに、心身一如の領域といえよう。

또 모르지 내 마음이  저 날씨처럼 바뀔지  날 나조차 다 알 수 없으니
わからないよね 私の気持ちが
天気みたいに変わるでしょ
私のことを私さえも全て理解はできないから
            (IVE『After LIKE』)

🎵 人生相談&哲学対話ほのぼのカフェ 🎵

【Q70】KPOPにはまったきっかけは何ですか。
【A】大学生のとき、妹が高校で韓国の人と文通していました。韓国音楽を録音したテープが送られてきて、それを聴いたのが初めてです。そして、音楽番組を録画したビデオも送られ、勉強しながらずっと観ていました。ソテジ・ワ・アイドゥル『난 알아요(僕は知っている)』を初めとして日本にない曲調に嵌りました。(ドラマ『冬のソナタ』が流行した2002年より前のお話です。)23歳で韓国へ旅行し、30歳くらいに独学で韓国語を勉強。(甲種危険物取扱者も取得。)新大久保駅のコリアンタウンにも行っています。現在、韓国ドラマ『あやしいパートナー』を楽しみ中。

【Q71】「数学屋」を名乗り始めたのはいつからですか。
【A】おそらく6年くらい前です。本を読み始めた頃ですね。授業の前段で話(雑談、人生論)をし始めています。話すことが多く、通信を執筆することを思いつきます。私は、数学“を”伝える人ではなく、数学“で”伝える人でありたいのです。だから、数学者ではなく、数学屋さん。

【Q72】なりたい自分が分かりません。
【A】ぜひとも、もっとお話を聴かせてほしいですね。(そんなことしかできませんが。)そうですね…、色々と考えずとも、あなたは既に“なりたい自分”になれていますよ。キャリアデーで話しましたが、あなたが自ずとさまざまな道を選び(実際にはさほど選んでいませんが)、ここまで来ています。だから、あなたはなりたくてなっているあなたなのです。人気者になりたいなら、おそらくその道を歩んでいるでしょう。でも、その気持ちはよく分かります。人見知りで小心者の私からすると、話し好きで人が集まってくる人気者には憧れます。しかし、それはただ他者と自分を比較しているだけですし、等身大の自分ではありません。自分を偽ったり、背伸びしたりして、その人のようになろうとしても、どこかで息切れしてしまうでしょう。大事なことは、無理せずに、あなたが心地よい方向を向けるかどうかです。あなたを必要とする人がきっと現れます。もしかしたら、もう現れているかもしれません。その人を大切にしてあげられる、等身大のあなたでいてください。

【Q73】平日、休日、何時間くらい勉強していましたか。(高2から受験直前まで)
【A】時間を意識して勉強したことはなく、楽しいからやっていただけです。平日は2時間、休日は10時間くらいですかね。高2ではほぼ数学のみ。高3は数学、化学、英語に費やしました。因みに、睡眠時間は0時から6時の6時間です。早ければ23時には寝ていました。朝勉強した記憶はありません。あまり参考にならなくてごめんなさい。

【Q74】いつ頃受験勉強を始めましたか。
【A】高校1年の冬休みです。まず、志望大学の赤本を買い、挑戦。全く歯が立たず。己の力のなさを痛感し、このままでは都会の猛者を越せないと思い、2年生から問題集『寺田の鉄則』を購入し、猛スピードで予習開始。予習完了後、『大学への数学』でひたすら演習。化学と英語は3年になって受験勉強開始。化学はひたすら問題演習。自分で解いて、理解することが超好きだったので、予備校や塾には行きませんでした。

2022.9.9

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