Mr.Childrenにとって「永遠」とは「君がいない僕の未来」を意味する。
3月22日よりNETFLIXにて全世界同時公開予定の配信映画『桜のような僕の恋人』。きょう、その主題歌が”我が敬愛の”Mr.Childrenの書き下ろし新曲『永遠』に決定したと発表されました。
「恋空」、「僕等がいた」、「君の膵臓をたべたい」に続いて悲恋系映画にMr.Childrenが登板となりました。なんでしょう、もはやこういう映画の主題歌はMr.Childrenに頼む法律でもあんのかってぐらいですね。しかし、よくよく話を聞いてみると、僕等がいた・キミスイ・そして桜のような~は筆を執られた脚本家さんが全て同じ作家さん!さらに、制作チームも同じ方が関わているらしく、過去の絆によって実現したタイアップなのだそうです。互いに愛されてますね~~。ミスチルも、制作チームも。素敵です。
今日の朝予告編の動画見たんですけど、ホントもうあの1分で滅茶苦茶に泣ける。元の話がいいから当然なんだけど、作品自体に主題歌を寄せるのが抜群に上手いMr.Childrenなので、聴けば必ず急激に目頭が熱くなるんです。もう、私も朝からボロ泣きでした。近年、Mr.Childrenの新曲が出れば必ず泣いてる私ですけど、今回もまたボロッボロ泣かされました。
ズルいよミスチルぅ~!!
そりゃ泣くよ~~!!!
って感じでした。
実は、Mr.Childrenが「永遠」をテーマにして歌を歌うのはこれが初めてではありません。2010年にリリースされたオリジナルアルバム「SENSE」。私のMr.Childrenマイベストアルバムなのですが、このラストを飾っているのが「Forever」という楽曲。名前の通り、永遠を歌った曲です。
さらに、2020年にリリースされた両A面シングル「Birthday/君と重ねたモノローグ」。その2曲目である「君と重ねたモノローグ」も「永遠」を歌った楽曲となっています。
また歌詞の中に一瞬登場するレベルで挙げると
その他、「PADLLE(永遠のパドリング)」や
「花(永遠なる花を)」などにも登場しますね。
しかし、大抵の曲は「永遠」に対して否定的なんです。「どうすれば どうすれば 君のいない景色を当たり前と思えんだろう」、「果てしなく続くこの時の中で ほんの一瞬 たった一瞬 すれ違っただけだとしても 君は僕の永遠」。多くのラブソングが二人で永遠に一緒に居ようね?というキラキラな未来を歌うなかで、Mr.Childrenはストイックなまでに一貫した姿勢で「永遠」を逆説的に歌っています。ある種異質な雰囲気があるのです。
どの曲にも共通するのは、「君と僕がいる未来」じゃなくて、「君のいない僕の未来」を歌っている、ということ。永遠って言葉こそあるけど、本当はそんなの幻想なんだよねっていう現実的な部分と、でも少しでも永遠に近づけるように君を思い続けるんだよっていう清らかな部分が重なって解釈されている。
それが、Mr.Childrenにとって
(というか桜井さんにとって)の
「永遠」という言葉の意味なんでしょうね。
Mr.Children30年の歴史の中で生まれたあらゆる歌たち。しかし、その歌詞のどこかには必ず現実的な部分があるんですよね。今の世の中を好きになれない自分、倦怠感の漂うカップル、夢や現実に立ち向かえない弱い人間。ちょっとザラつく言葉やフレーズで、濁すことなくその弱い部分を歌っている。それがMr.Childrenの良心でもあると、私は思っています。
あまのじゃく、という言葉で片づけるのがもったいないぐらい、Mr.Childrenはひとつの言葉をいろんな角度から見てきたし、解釈の幅がすごく広いんです。だからこそ、歌詞の深みとか説得力が損なわれずにここまで来れたのかな~と思います。
ぜひ、みなさんも「永遠」聴いてください。そしてよければ30周年記念ツアー「半世紀へのエントランス」にもお越しください。きっと、ものすごいMr.Childrenに出会えるはずです。
おしまい。
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