再生

再生ボタンを押したら甦る思い出
更生したコンセント


白鍵を昼 黒鍵を夜として
あなたは日々をピアノに乗せる


酒に酔い酷く醜く酩酊し
なぎさ 十九の名を告げる鬼


数多のあなたが私に手渡した
いくつかのいつかの遺失物


泡となっていく終わらない朝に
声のないような感傷でした


晴れやかな空白の部屋
その全部忘れられると信じてたから


濁音や定型文や疑問符で
何かを言った気になっている


先生はいつもと違う一人称
黒板消しとともに暮らした


あの子が消えるとき誰もいなかった
氷の空を割って笑った


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