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水木三甫の心葉♡♧詩集

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心葉♡♧詩集では、心に感じたままを言葉に置き換えて表現した詩を掲載します。 まだまだ表現力不足で、うまく伝えられない未熟な僕ですが、進化していく姿を追いかけていただき、感想などを… もっと読む
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2023年4月の記事一覧

限界にある景色(詩)

限界にある景色(詩)

自分の限界ってどこまであるのだろう
自分の力量ってどこまであるのだろう
まだまだずっとずっとたどりつけない遠くにある気がする
だって今まで頑張ってこなかったから

でも、もうポンコツって言われる年齢になってしまったから
意外と目の前にあるのかもしれない

行ける道は少なくなったし、
もう後戻りはできないし、
自分の限界にたどり着いたときに死ねるのが人生の理想なのかもしれないね

だから、最後の力を

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三畳間の静寂(詩)

三畳間の静寂(詩)

今のままでいたい

今の姿形のままでここにいたい

月日は流れても

世の中が変わろうとも

僕は今の姿形のままでここに横たわっていたい

やがてミイラになったとしても

僕は僕のままでいたい

そして僕という歴史を今の場所にずっと留めたい

臆病なヒナ鳥(詩)

臆病なヒナ鳥(詩)

ヒナ鳥たちが巣立ちの準備を始める
羽根を上下に振り、巣の出口に立つ
広い世界、知らない世界が目の前に広がっている
一羽が巣から飛び立つと、次から次へとヒナ鳥が空を飛ぶ
「待ってて、僕も行くから」
僕の声は新鮮な世界を飛び交うヒナ鳥たちには聞こえない
そして、ついに一羽も見えなくなってしまう
僕の覚悟はとうに消えている
巣の中を見回す
そこには暖かいベッドがある
僕はベッドに横たわり、母鳥が餌を運ん

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苦しみの種(詩)

苦しみの種(詩)

みんなが苦しみの種を地面に埋めている
地雷だったり
核廃棄物だったり
戦争で命を失った人たちだったり

そんな地面から希望の花が咲くわけないよね
そんな地面から幸福の花が咲くわけないよね

世の中がさらに不幸な花で満たされないうちに
世の中が臭った獣肉のような木々で満たされないうちに
早く地質改良しないと間に合わない

まずはみんなで希望や幸福の種を蒔こう

君が空を翔んだ日(詩)

君が空を翔んだ日(詩)

君は昨日空を翔んだのを覚えているかい?
両手を大きく広げて、頭の向きで方向を調節して
君は笑顔で空を翔んでいたっけ

それなのに
どうして今の君はそんなに悲しい目をしているの?
空はまだなくなったわけじゃないし
君の両手だってまだ羽ばたけるはずなのに

いつからか君は下しか見なくなったね
何がそうさせたのかは君にもわからないんだろうね?

もう一度顔を上げてごらんよ
空はまだ君を待っているから

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波打ち際の風景(詩)

波打ち際の風景(詩)

波が引き寄せる
すべての言葉を道づれにして
言葉を失った僕らは
なけなしの体をぶつけあい
かすれた音とともに夜に消えていく

波が打ち寄せる
すべての暴力を引き連れて
無抵抗の僕らは
ありあわせの言葉を紙に書き
波打ち際へそっと置き去りにする

僕らにできることなんて何もない
それが僕らのお守りの言葉

波の向こうを夢見た者は誰一人帰らない
だから僕らは砂にまみれた体を震わして
ただ波をみつめて追

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