全室スイート「ふふ」コンプリートの旅【隈研吾建築】ふふ奈良・ATAMI海峯楼編
「みゆきさん、ふふ奈良、行きません?」
「ふふ?フフ?何それ?」
2021年3月、こんな会話から始まりました。
「ふふ」とはカトープレジャーグループが全国に展開するスモールラグジュアリーリゾートのホテル。
この時、一切知らなかった私は、「変わった名前だな~」と思いながらHPを閲覧。
全室スイート、各お部屋に源泉かけ流しの露天風呂があるなど、スモールどころか、とてもラグジュアリー!
「行く行く~!」
そして2021年7月、「ふふ奈良」からスタートし、2年かけて、2023年7月、
「ふふ」6施設、ふふ系列3施設、合計9ヶ所、コンプリートしました!
⭐隈研吾建築の変遷が見れた2つのホテル
まずは「ふふ奈良」「ATAMI海峯楼」、2ヶ所の宿泊記です。
この2施設は、オリンピック会場となった国立競技場を設計した、隈研吾氏がデザインしたホテル。
建築に関して疎かった私も、国立競技場をきっかけに隈研吾さんのことを認識。
現在の隈研吾建築と言えば、木材を多く使った作品が有名で、「ふふ奈良」もまさにその印象。
が、「ATAMI海峯楼」の1995年竣工当初は、「水」「ガラス」をテーマにした作品が多かったそうです。
下記の写真、左は、「ATAMI海峯楼」のウォーターバルコニー。
右は、熱海のアカオフォレスト内に2017年にオープンした「COEDA HOUSE(コエダ ハウス)」。
どちらもステキですね!
ちなみに、隈研吾さんが建築素材に木材を多く使うようになったのは、1990年代半ば以降、高知県高岡郡梼原町の「ゆすはら座」の存続に関わったことがきっかけだそうです。
⭐奈良公園の一角で自然と融合「ふふ奈良」
奈良公園の一角に佇む「ふふ奈良」は2020年6月開業。
約13,000平方メートルの敷地に5タイプ30室のみ。
竹林が囲む石畳のアプローチがステキ!
木材の中でも「ふふ奈良」の素材は少し黒い色の木で、それはこの地で飛鳥時代からある墨「奈良墨」の色。
奈良は、現在でも国産墨の9割以上を占める墨の産地だそうです。
ロビーに入ると、右手にどーん!と、クスノキの巨木がカウンターになったレセプション。
カメラを向けると、スタッフさんが、パッとしゃがんでくださったんです。
ありがとうございます!
庭園を望むロビーでウェルカムドリンクを頂きながらチェックイン。
テーブルを仕切るべく天井から吊るされていたのは、奈良の蚊帳生地。
涼し気で解放感があっていい♪
奈良伝統の様々な素材、工芸品などが使われているのがステキです。
館内を案内して頂き、「BAR蓮」や貸切風呂もチラ見。
「ふふ」は、奈良に限らず、自然の森や林の中に位置し、なかなか全景が見えないのですが、庭園からは一部見渡せました。
⭐ふふラグジュアリープレミアムスイート
「ふふ」全てをコンプリートした話をすると、
「どこのふふが良かったですか?」と聞かれます。
一番最初だった、というのもあるかもしれませんが、お部屋で一番感動したのが「ふふ奈良」。
最近、隈研吾氏の建築巡りをしている私。
実は宿泊したその時、「ふふ奈良」が隈研吾さんの建築だとは知らずに行ってたんです。
もっとしっかり見とけば良かったー!と思いつつも、知らなくても一番と思えたってことは、やはり私、隈研吾建築が好きなんだな~♪
ちなみにお料理で最も感動したのは「ふふ京都」。
「ふふ」6ヶ所で宿泊したのは、全て「ふふラグジュアリープレミアムスイート」でした。
奈良の「ふふラグジュアリープレミアムスイート」1階のお部屋は、
「座する」をテーマにした掘り込み式。
床には琉球畳が使われ、すご~く癒される空間でした。
そしてテラスには石造りの露天風呂。
これが幸せ。
室内のインテリアは、奈良墨のイメージなのか少し暗めの色調。
吉野杉の木材、奈良の土を使った香台や花器など、ホテル内、お部屋も奈良を感じる癒し空間です。
そして「ふふ」の大好きな要素の一つが「香り」。
施設ごとに合ったウッディなアロマの香りが心地いいんです。
マリオットやインターコンチネンタルホテルも好きですが、香りが香水チックでイマイチ。
浴衣、羽織も墨色のシックな色。
アメニティは「ふふシリーズ」の施設ごとに、その土地ならではのものになっていて、「ふふ 奈良」は墨の香り。
「和漢の香りの湯」「薬湯」も用意されていて、入浴時に楽しみました。
料金は、1泊2食付き 2名1室(4名まで宿泊可)で、
1名104,500円×2名 209,000円でした。
⭐ふふ奈良「滴翠」の日本料理
「ふふ」のお食事は基本、和食。
奈良では「瑜伽山園地(ゆうがやまえんち)」の竹林を通って日本料理「滴翠(てきすい)」へ。
芸術作品のように美しく彩られて配置された前菜からスタートし、全てが極上のお料理。
私は生の魚介類、納豆、ジビエ、青魚全般、肝類、鴨など、苦手な食材が多い超ワガママ。
そんな私のリクエストに応えて完璧にアレンジしてくれるのが嬉しいんです。
深緑の庭園を眺めながらの朝食。
スパではたっぷり90分のメンテナンスですっきり!
奈良公園はもちろん、世界遺産の東大寺や春日大社、興福寺、元興寺にもとても近く、風情ある街並み、ならまちを散策するにも最高の立地です。
⭐水・ガラスが煌く「ATAMI海峯楼」
「ATAMI海峯楼(かいほうろう)」は、1995年オープン。
「ふふシリーズ」の中にあったATAMI海峯楼のウェブサイトを開き、トップに現れた1枚の画像に釘付け!
「なんじゃこりゃー!」
実際に行って撮った写真がこちら!
これは、「ウォーターバルコニー」という、誠波・風科というお部屋の宿泊客だけが利用出来るお食事処で、1組限定の個室なんです。
エントランスは、ふふ奈良とは全く印象の異なるコンクリート造り。
まずは吹き抜けになった通路を抜けると上も下もガラス。
階段もガラス。
ここで初めて、この時期の隈研吾氏は「水」と「ガラス」を多く用いて作品を創られていた、というのを知りました。
まず通してもらったのは、ロビー、と思っていたけど、今、HPを見ると、ここがメインダイニング。
そっか!
誠波と風科のお部屋に泊まった人のみがウォーターバルコニーを使えるわけなので、それ以外の方はここでお食事なんですね。
そして1階にある「日本料理 楽精庵(らくせいあん)」には、金襖絵に囲まれた大広間があり、大勢での宿泊、お食事だとここ。
明治から平成にかけて活躍した版画家・徳力富吉郎氏が描いた松と波は、この地から望む景色だそうです。
かなり早めに到着した女子旅の3人。
「早めにお部屋に入れてもらえないかな~」
という魂胆で、「まだですか?」というオーラ全開で待つ。
少し早く入れてもらえました。
ありがとうございます!
⭐4室のみ、全室オーシャンビュー
お部屋はラグジュアリースイート「誠波(せいは)」に宿泊。
ATAMI海峯楼は、4室のみ、全室オーシャンビューのホテル。
白とブルーのインテリアが素敵で、水庭、海がキラキラ!
この配色、大好き~!
定員が3名だったので、今回は女子3人でトリプル仕様に。
温泉露天風呂からは相模湾がどーん!
露天風呂って顔が涼しいから少し長めに入ってものぼせないのがいい♪
バスタブ、シャワールーム、2個口の洗面もあり。
ふふ系列で特筆すべきことが一つ。
なんと冷蔵庫のドリンクは、一部値札付きのワインなどを除き、全て無料!
そしてガラスボトルに入ったお茶などもお願いすれば追加可能。
スイートルームに泊まっておきながら、どうしても、
「ホテルの冷蔵庫は高い!」
のイメージがこびりつき、手が出にくいところを、これは嬉しい。
ドアポケットにある湯上りサイダーの小瓶、最高!
そして、室内にガラスのアートがもう一つ。
なんと、左の花瓶のように見えるガラス容器はここにスマホを入れて音楽をかけると、あら、不思議!
これがスピーカーになるんです!
3名1室2食付き、236,700円でした。
⭐水に浮かぶウォーターバルコニーで夕朝食
ウォーターバルコニーを一番の楽しみにして行ったATAMI海峯楼。
予約後、早々と電話をして、夕食と朝食をウォーターバルコニーでとりたい旨を伝えたところ、夕食は確約。
朝食は他のお客様の希望がなければ、とのことでしたが!
ラッキーなことに、私達は夕食も朝食もウォーターバルコニー。
朝、昼、夕方、日暮れ時、夜と、様々な時間帯でこのアート空間、景色を堪能することが出来ました。
金目鯛や富士鱒、桜海老など、地元の食材を使った日本料理はどれも絶品!
朝食も身体に優しいヘルシーごはん。
お部屋にも露天風呂がありますが、1階にも貸切温泉があるという。
予約して行こうとすると、スタッフの方が分かりにくいのでご案内しますとのこと。
「こちらです。」
んまー!
コンクリートの壁の1枚にガラスの扉。
これは確かに一人じゃ見過ごしてましたね。
サウナ付き、貸切の熱海温泉!
全4室、平日で人も少なくて、というよりこの2日間、他のお客さんを全く見かけることもなく、なんと、1人で貸し切っちゃいました!
こうしてふふシリーズで趣きの違う2つの隈研吾建築に宿泊してきました。
数回に渡って、ふふコンプリートの旅の記事を書こうと思います。
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