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熱が出た。
寝ていると、パーがそっと部屋に入ってきて、
「しんどいの、しんどいの、とんでいけ〜」
と、おでこを撫で撫でしてくれた。それから、小さな声で
「ちょっとのこっちゃった…」と言って去って行った。
確かに、今日もまだ熱がある。
早く帰ってきて全部飛ばしてください。
ひかりこ日記94 お着替えせずに寝ると、どうなるか(ぱー4歳)
ある夜、寝ていたぱーが、
「これ、なに??」
と、泣きそうな声を出した。
ママは寝ぼけたまま、
「これ、チーズ」
と答えそうになって、我に帰った。
見ると、ぱーは、よく寝ている。
寝言だったと気がついて、また寝ていると、
「これ、パジャマなん??」
と、また、泣きそうな声がする。
その日、ぱーは、遊び疲れて、お風呂にも入らず、着替えもせずに寝たので、昼間のTシャツのままだった。
「これは、お
ひかりこ日記93 まだ言えてない(ぱー4歳)
ぱーは、ケとキが言えない。
ケ→チェ、キ→チになる。
4歳になったけど、まだ言えない。
かなり、口達者になったけど、やっぱり言えない。
可愛いので、
「ケーキって言って」
「チェーチ」
「ポケットって言って」
「ポチェット」
「きいろ」
「ちいろ」
と、言わせて楽しんでいた。
そんなある日。
ぱーが、夕飯の支度をしているママのところへかけてきて、
「ママ!ちいて!!」
「なに?」
「ポチェッ
ひかりこ日記92 悪魔との約束(ぱー4歳、たつ11ヶ月)
ある夜、たつが寝た後、ぱーが、
「ぱーな、わるいあくまと、やくそくしてん」
と、言い出した。
「え?なんで?」
「たつがな、おおきくなりたいよー、っていってたから」
「うん…」
「たつの、こえが、でなくなるけど、おおきくなれるよって、いわれたから、それでいいよって、いってん」
と、晩御飯のホッケの骨を掴むと、壁に向かってサインをして見せた。
リトルマーメイドの、アリエルが海の魔女と契約するシーンの
ひかりこ日記91 たぶん、初恋(ぱー3歳)
ぱーは、保育園に好きな男の子がいる。
名前は、さっちゃん。
朝、保育園に行きたくなくてグズグズしていても、さっちゃんが来ると、シャキッと笑顔になる。
お迎えの早いさっちゃんと、帰りに公園で遊びたくて、早くお迎えに来て欲しがる。
お遊戯会のビデオでは、ずっと、さっちゃんが泣いているところばかり繰り返し見ている。
ある夜、ぱーは、布団の中でママにこっそり教えてくれた。
「さっちゃんとな、ふたり
ひかりこ日記90 お名前呼ばれたい合戦(ぱー3歳、たつもうすぐ1歳)
たつが、喃語をよく喋るようになり、初めての言葉が何か、みんな心待ちにしている。大人たちは、みんな自分の名前を最初に読んで欲しい。
「ぱーぱ、ぱ、ぱ」
とおもちゃを叩いていると、
「パパって言ったな!」
泣きながら、
「なぁーあー」
「あ、ナナって言った!」
ママは、こっそり、もうずいぶん前から、
「んまぁー、んまあー」
と、ママと呼んでくれていると思っている。
そんな大人の熾烈な争いに、強
ひかりこ日記89 ネズミになった女の子
ある朝の会話。
「ぱーな、ネズミにされてな、いっかげつくらい、そのままやってんけど、あさ、おきたら、もとにもどっててん」
「そうやったん?」
「パパとママ、ぱーのネズミに、きがついてなかったん?」
「うん…」
「そうなん?」
「うん…ごめん…」
ひかりこ日記88 美味しい言い間違い(ぱー3歳)
休みの日に、大好きな太秦映画村に連れて行ってもらえることになった、ぱー。
『からくり忍者屋敷』のアトラクションに行きたくて、
「カラメルにんじゃやしき、いくねん!」
……甘くて美味しそうなお屋敷。
お豆腐を食べたくなった、ぱー。
「おとうふ、たべる。おしょうゆと……かかと、かけて、たべたい」
「おかか、ね」
……こっちは、あんまり美味しくなさそう。
ひかりこ日記87 こんがらがったひな祭り(ぱー3歳)
このごろ、ぱーは、お雛様を出してもらったことが嬉しくて、ひな祭りの歌を、ずっと歌っている。
家の中でも、街中でも、かまわずに大声で、ずっと、歌っている。
おだいりさーまと、おひなさまー
ふーたりならんで、すましがおー
およめにいらした、ふえたいこー
きょーは、たのしい、ひなまつりー
笛太鼓がお嫁に来たらしい。
それは賑やかなひな祭りになりそう。
本屋さんで見つけたスタンプ。
「こんとあき」のこんの口癖。
だいじょうぶ。だいじょうぶ。
たつがお昼寝したら、やろうと思っていたことがたくさんあるのに、いざ寝てみたら、天使の寝顔に見惚れてしまって動けない…
ひかりこ日記86 食いしん坊バンザイ(たつ10ヶ月)
たつは、よく食べる。
少し前までは、出されたものは何でも残さず食べた。
この頃は、味にうるさくなってきて、嫌なものは口から出すことを覚えた。
と、同時に、みんなの食べている物の方が、自分のご飯より美味しそうだと気がついた。
ある朝、ぱーが、ママにご飯を食べさせてもらっているのを見た、たつ。
自分のご飯より、どう見ても美味しそう。
たつは、自分の椅子から這い出してきて、ぱーのスプーンをつかんで、自
ひかりこ日記85 ぶくぶくの正体(ぱー3歳)
パパに肩車されていたぱーが、
「くつ、ぬぐ」
と言い出した。
「なんで?」
「あし、ぶくぶくする」
ぶくぶくってなんだ、と思いながらも脱がせると、
「くつしたも」
と、寒い中で裸足になった。
「冷たいから靴下だけでも履いてたら?」
「ぶくぶくするから、いや」
足を見ても、特に変わった様子はない。
パパが、
「水虫ちゃうか」
と笑うと、
「うん、そうやとおもう!」
と、嬉しそうに、
「ぱーの、くつ
ひかりこ日記84 ふたりはなかよし(ぱー3歳、たつ10ヶ月)
たつは、ぱーが、大好き。
夜、2人は、ママの両側で寝ているが、ママが起き上がったりすると、寝ているはずのたつは目を閉じたままモゾモゾと動いて、ぱーにひっつきに行く。
そのままにしておくと、寝返りをしたぱーに、蹴られたり押しつぶされそうになったりするので、すぐに引き離されるが、めげずに機会をうかがっている。
ぱーも、たつが、大好き。
保育園のお迎えの時、たつが一緒に来ると、お友達のママに、
「