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#日記

雑記(9月も終わりですってよ)

雑記(9月も終わりですってよ)

やっと朝晩の空気が秋らしくなってきたなと思ったらまだ昼間は暑かったりして、どうも気温差にやられて風邪を引いたかしらと思いながら病院に行ったら例の感染症だった(少し前の話、回復済みです)。
そうこうしているうちにもう9月30日です。

毎年9月の終わりごろになると思い出したようにnoteを書き始めるのは、今年度ももう上半期が終わってしまうのかということに気づいて呆然とするタイミングでもあり、個人的に

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絵画のこちら側、あるいは好きな絵の話

最近観に行った展覧会についての備忘録、を書こうと思っていたのだけれど、書きかけで放置してだいぶ経ってしまったので、好きな絵の話ということにする。

京都の嵐山にある福田美術館で4月9日まで行われていた企画展「日本画革命」をどうしても観に行きたく、3月の週末、このために京都まで足を延ばした。
桜にはまだ少し早いものの天気もよく、観光客も戻ってきていて、渡月橋のあたりはかなりの人出。

福田美術館のコ

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今年もお世話になりました

今年もお世話になりました

なんだか書きたいことはいくつかあるんだよなあと思いつつ、サボっているうちに大晦日になってしまった。
このところ毎回こんな書き出しになっている気がしますが。来年こそはもう少し何か書きたいところ。

今年は久しぶりに富士吉田を訪れたり、ライブ遠征込みで行ったことのない土地を旅したり、少しずつまた動けるようになってきた気がする。
自分が元いた関東に戻ってきたこともあって、しばらく会えていなかった人との再

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雑記・2022年9月

気付けばnoteの更新をサボりっぱなしで半年が過ぎ、その間に私は西日本から東日本に居を移し、またひとつ歳をとり、そうして今年度の上半期が終わろうとしている。
今朝はどこからともなく金木犀の匂いがしてきました。街角の空気も完全に秋のそれです。

時間が経つのは年々早くなる。毎年同じことを言っている気がする。

9月半ば、残暑の中に秋の気配が混じるぐらいの頃にくるりの「八月は僕の名前」がリリースされて

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『歌者』の話

フジファブリックの山内総一郎さんがソロ名義でリリースしたアルバム『歌者』を聴いた。

雑誌『音楽と人』のインタビューでも話していたけれど、ひとつひとつの曲にかなりはっきりしたストーリーがあって、短編集を読んだような感覚になる。実際、曲を作るのにあたってかなり詳細にプロットを立てたという。

誰もいないオフィス、昼下がりの街角、雨上がりの大通り。卒業式の後の教室、自転車で駆け上る坂道。早朝の地下鉄、

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読"食"漫筆2:2021年の読書記録

2021年を振り返って、なんとなく、食にまつわる本や漫画に縁があったような気がしている。

堀江敏幸さんと角田光代さんの『私的読食録』を読んで、そこで紹介されていた吉田篤弘さんの『それからはスープのことばかり考えて暮らした』を読んだというのは以前書いたけれど、それ以来、何気なく手にとった本が食にまつわるものだったり、主題としてではなくても食べること・食べ物・料理についての話が出てきたりしていた。

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誕生月の雑記と音楽雑感:年輪と周回軌道

誕生月の雑記と音楽雑感:年輪と周回軌道

 まだ日中は陽射しが強いが、秋分の日ともなると風はからりと乾いて気持ちが良い。陽が落ちるのが随分と早くなったな、と思っているうちに秋分の日も過ぎた。

 夏が終わって空気の匂いも変わるような気のするこの時期は、1年の中でもとりわけ好きだ。9月生まれだから余計にかもしれない。と言いつつ、たいてい自分の誕生日の頃はまだ残暑が厳しくて、それから1、2週間ほどたつとようやく秋らしさが感じられるようになるの

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雑記・2021年の7月

雑記・2021年の7月

 時間が経つのが早いような遅いような、どちらともつかない心地でいるうちに今年の7月が終わる。

 この歳になっても毎年夏になると、夏というのはこんなに暑かったかと思う。去年の夏の疲れも抜けていないのに、というのは最近聞いた落語のマクラに出てきた言い回しだったと思うがまさにそういう気分。それから通勤路の途中で、何気なくイヤホンを外した瞬間にどっと押し寄せる蝉の声が恐ろしいぐらいやかましい。音の大きさ

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「こうして出逢ったのも、何かの御縁」

「こうして出逢ったのも、何かの御縁」

 私がまだ比較的純粋無垢な高校生であった頃、国語の先生方が生徒のために選んだ推薦図書のリストが配られたことがあった。
 純文学、エンタテインメント小説からノンフィクション、ルポルタージュ、科学書、人文学や社会学の入門書まで様々な書名が連なる中に、その妙に心踊らされるタイトルを私は見出した。

『夜は短し歩けよ乙女』

 これが私と、我らが主人公である黒髪の乙女と愛すべき先輩との、そして森見登美彦氏

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2020.12.24

 好きな音楽、というのには収まらないような曲がいくつかあって、その中のひとつに、フジファブリックの「バウムクーヘン」がある。

 12月24日にこの曲を聴くようになって、何年目になるんだったか。
 フジファブリックというバンドのことを知ったのは、彼がいなくなった後だいぶたってからだ。

 この曲が収録されているアルバム「CHRONICLE」は、すごく私小説的な、あるいは自伝とかドキュメンタリーとか

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画家の魂:原田マハ『たゆたえども沈まず』

 国立国際美術館で開催されている「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」のいちばん最後の展示室で、その花と対面した。

 力強い筆致で重ねられた眩いばかりの黄色。背景にすっと引かれた青い線がその花をいっそう鮮やかに見せている気がする。ほとんど黄色一色の絵を見て、燃えているみたいだ、と思ったのはたぶんこれが初めてだ。
 フィンセント・ファン・ゴッホの「ひまわり」だった。

 美術や世界史の教科書でも何

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続・所感

BUMP OF CHICKENのラジオ「PONTSUKA!!」の、9月27日深夜の放送を聴いた。

今回の報道が彼らにとってどれほど重いものだったのかということ、3人でバンドを続けていくという決断が、妥協なんていう単語がまるきりそぐわないほどの覚悟を伴うものだったということを痛感する。

なんでこんなにいろんなものを、このひとたちは背負わないといけないんだろう。誰がこんなものを背負わせた?

聴き

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所感

 はじめに予防線を張っておこう。おそらく今日は、あなたにとって癇に触るようなことも書く。申し訳ない。

 何の話かというと、BUMP OF CHICKENにかんする先週からのできごとについてだ。

 件の報道から1週間が経って、バンドの当面のあり方についてひとまずの結論が出たらしい。3人で活動していくと。
 率直な感想。たぶん妥協点として一番もっともな選択肢である気がする。それから、何よりもバンド

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素描あるいは日記 4、または愚痴 (ライブいきたい)

少し前にもこんな趣旨のnoteを書いた記憶があるが、相変わらずライブに行けるようになる日を首を長くして待っている。

配信ライブというものが広く行われるようになってきて、いまの世の中の動きというのは速いものだと思いながら、今夜もフジファブリックの配信をアーカイブで観ていた。

配信だからこその表現や楽しませ方を考えないといけない、というのももうスタンダードになってきているのかもしれない。フジファブ

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