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ミナベシオリ
2022年12月31日 23:59
文庫本だけ手に取りて湯気の出過ぎたコーヒーと横顔みせる他人たちひとひらずつとページに納む本日空は晴天で言いたいことは青の中コーヒーすすって足伸ばし今年も終わると目をつむるさて/恋とか/仕事とかあるいは/詩作など/しているあなた/わたし雨が降るだけで/流れてしまう軽さに耐えて/重く踏み込め足踏みを ダンスの ステップだと ゆ捉えられないかな あげてみる きメガネを
2022年12月30日 23:46
年末の 鳥貴で酒を飲んでいるおわる 日の出とともにわたしのいのちは いや 大丈夫経産婦がいやそう見えた可愛く傷んだ曲線子どもが落としたうずらをうんこ座りでひろっているそのおおきさ目を見開いているよ(けど横目だよ)店内ラジオで宣伝されているレバー食うぜよ レバー食うわたしの性欲 レバー引くねえこの性欲どうなるんだろう、うずらが美味しい中に消えていきそうで経産婦の未来が気にな
2022年12月29日 13:38
白色のみのピースとはわたしのようだ そうきみだ白色のみのパズルとは彼らのようだ そうここだあたまをひねってほしいけどタブラ・ラサでも有形だあたまをひねってほしいけど輪郭はあって譲れない溶鉱炉でも 落とす気か無形のロックじゃ形無しだ洋航路でも 音好きか舟歌にだって 節があるよーよーよーそろよーそろそろ気づいた人から海に飛び込めよーよーよーそろよーそろそろ瞳型
2022年12月27日 23:09
生水を食べるようで歯を食べているようだとろみだけがあるこっ こっと同心円状に響くかのような音(しっぱいでは ないはずさ)ひかりはなくざざざ・生水を食べるようで鼻から空気をただ漏らしているワニを思ったざざざ・・・ふというよりはFfFFffF……….木漏れ日のようなミラーボールわたし(たち)はただ二対のなめくじでしかない随意にさらされながら互いの不随意
2022年12月25日 22:55
10:05 教室で楠木さんを待つ。昨日の夕方、校内でひっそりとメールで連絡を取り合った。(スマホの持ち込みは禁止されている。私立なのだ。)今日はほとんどの生徒・先生が休みで、一部、部活のために来る生徒と先生がいるのみだった。大きなマフラーを身体にぐるぐると巻き付けている。10:26 窓の外からはサッカー部の声と、ボールを蹴る音が聞こえる。暖房をつけてはいけなかったので、ホッカイロをあけた。温ま
2022年12月24日 23:57
告白が始まる「藤田のテストを隠したのは私です」「自動販売機で毎日コーラを買っています」「先生の丸付けを手伝って21時までいました」「テニスコートのネットが盗まれています」「教務室で寝ている八代先生を見ました」「誰の着信音ですか」「柏木の教科書が届きません」「目が腫れているのは殴られたからです」「近くのコンビニではいつも黒タイツが売り切れです」「家庭科室には包丁がありません」
2022年12月23日 23:48
東棟―――水槽の前に立っていた。見つめるわたしの眼だけが、魚だった。白身の多い小さな魚。右手で晴天を感じつつ左手で眉間を押さえると、左手はすっ とわたしの頭を通り抜けていった。突如音がなりはじめるここは音楽室であったわたしの頭が水槽になっているB組の楠木さんがピアノをひくレクイエム。 なまえをしらなかった―ちゃ―ちゃぱ――― ちゃっ―― ― ぴ 音が足りてい
2022年12月22日 23:50
きみの髪を弦にして ァロープ・バブル・タイム草木の根にはひかりと潤いああ ああ あ わ ひ る もゆれヘアゴムでぼくを縛ってロープ・バブル・タイム握るだけで ふえていく輪とじこめる吐息の膜黒髪の先端 たばねていい? いいあわひもゆれるそのすうせんまんぼんにふれて左半身が揺れるよ ぼくも弦だあ るあああ
2022年12月21日 23:31
「わたしの目は海をこえてきたの」言葉ひとつひとつが香りとなって非常階段が揺れたあるいは わたしが鳩がとまる肩にまで笑みが満ちる射抜かれた順に 皆 水平線になっていったA組の授業は とうにはじまっていた「こうしよ?」あの子は身体をよせてわたしに首をかき切らせたのだったシ/ャとラピスラズリが噴水だ海のもとに空までもがつどって明るい真夜中 二秒前あの子は膝丈のモスク
2022年12月20日 23:57
なみだを焼こう列車の上にそうっとくだけた高温の粒が散る帽子ですくおう様になった様子でステッキを出して踊るサボテンのもとでひそひそ話 だ ひそひそカニたち話 ばかり 熱燗を待って赤ワインに染まったようだ「ここへはまたこられますか」『どうでしょう』「隧道を抜ければ月が照らします」『そうでしょう』「わたしは」『キスしましょう』「それでは」『また』汽車の車輪を
2022年12月17日 23:41
きみのために湯豆腐を買ったと言うのは正確ではない作るものだから材料を 今日を なんとかしたかった むしゃくしゃしたからだぼくは豪奢なツマミを買っていったお湯を沸かしていたお風呂も含めて入浴剤を忘れた 倉庫作業で打ち付けた右の腰を思った 鈍い痛みが悪い思い出を 連れてくるようだ
2022年12月16日 23:32
愛 意味のある恋河原を歩いていた愛 足の人恋差し指を地面につけた愛 ドレ恋ミが立ち上がるようだし愛 恋いろはが歌い出すようだった愛 きみはブラを外しきっていた恋愛 僕は永久をある種知っていた恋愛 猛獣の恋檻が日陰にあったのを愛 僕らは恋そのままにしておいた愛 少々の塩をまき恋まきを割った愛 高尚な言葉で舌と舌を恋繋いだ愛 きみは恋肢体を伸ばしきりまた愛 広がる空に虹をかけてか
2022年12月15日 23:26
わたしねむいんだけど昏い部屋でお前を見ているぞ黒い目が漂っていることがこの宇宙ではわからないだろう昏い部屋でお前を見ているぞ黒い目が漂っていることがこの宇宙ではわからないだろう 昏部 い屋でお前を見ているぞ 黒 い 目 が 漂っているこ と が うろだいならか
2022年12月14日 10:51
レポートを書くように文字に耳をそばだてて隣の騒音を望んでいたあ毛穴までもを暗くする叫んで散る良心とよそよそしい声で論文検索あアリステトゥ私学水曜サービスデイ学科専攻出血を盗る正午過ぎにあなたと水蜜桃を箱売り新しい市を引用し「神鮮 聖な体験でしたと叫びなあ」(失念)白に白を重ねてあなた嘘に嘘を重ねてわたしあっあっあっ あっあデイユースの卒業